2012年ロンドン五輪でのフェアリージャパン
2012年ロンドン五輪でのフェアリージャパン
新体操日本代表 (しんたいそうにっぽんだいひょう、しんたいそうにほんだいひょう)は、日本体操協会 により編成される 新体操 の日本ナショナル選抜 チームである。愛称は「フェアリージャパン」で、公式スポンサーであるポーラ の社名を入れてフェアリージャパンPOLA (Fairy Japan Pola)と表記することもある。団体競技だけではなく、個人競技の選手もいる。
毎年、トライアウト を開催し、新たな代表候補を発掘している。また、現在代表入りしているメンバーもトライアウトを受け改めて、代表入りする必要がある[ 1] 。
略歴
2006年・・2003年の世界新体操選手権 でのリボンがからまるミスによるまさかの惨敗(16位)・2004年アテネオリンピック の出場権を逃すという結果を受け、従来とは違う画期的な強化策として、学閥・クラブとは関係なく、全国からスタイルのいい若手をオーディションで選び、集中合宿をして鍛えていくという方法を取り、「チームジャパン」としてスタート。この年に行われた三重ワールドカップファイナルではフープクラブ7位という好成績を残した。
2007年・・株式会社ポーラ がオフィシャルパートナー(スポンサー)となり、チーム名も「フェアリージャパンPOLA」となる。この年のギリシャ・パトラス世界新体操選手権 で総合7位となり、2大会ぶりのオリンピック出場権を獲得。
2008年・・2008年北京オリンピック 予選総合10位。ミスが重なり、目標であった決勝進出を逃す。決勝進出の8位までは0.6差、6位まででも0.775差と、わずかな差であった。2008年北京オリンピック 後、引き続き、フェアリージャパンは続行。2009年9月の三重世界新体操選手権 での上位進出、メダル獲得を目指す。
2009年・・三重世界新体操選手権 では、5フープでは予選落ちしたものの、総合では8位入賞。種目別決勝に進んだリボンロープでは4位(種目別、過去最高順位に並ぶ)となり、現チームが発足して3年半の、集大成というべき結果を残した。現チームはこの三重世界新体操選手権 で一区切りとなる。
2009年12月・・ロンドンオリンピックへ向けてのメンバーオーディションが開催され、新メンバー、新体制が発表された。
2013年7月・・ 9期メンバーがリクルート の関連会社ブライダル総研が開催した「第1回ベストエンゲージメント2013」でプロジェクト推薦部門(フレンド部門)を受賞。受賞理由は「共同生活を通じて、厳しい練習を共に乗り越え、世界の頂点を目指して切磋琢磨を続ける9人の仲間たち。その中で芽生えた仲間との絆の素晴らしさから」[3]
2017年11月・・13期メンバーのうち、団体競技で42年振りのメダル(銀1、銅2)獲得に貢献した杉本早裕吏 、松原梨恵 、国井麻緒 、横田葵子 、竹中七海 、鈴木歩佳 、個人競技で42年ぶりの銅メダルを獲得した皆川夏穂 が「第52回テレビ朝日 ビッグスポーツ賞」ビッグスポーツ五輪奨励賞を受賞。[4]
スタッフ
2009年12月~
体操指導陣
山﨑浩子 (ロンドンオリンピック強化委員会新体操強化本部長)
インナ・ビストロヴァ(ヘッドコーチ)[ 2]
横地愛 (団体競技コーチ)
美容コーチ[ 3]
飯田絵里加
荻野和子
田中琴乃 (元フェアリージャパン。北京五輪 、ロンドン五輪 出場)
枡浩史
宮田舞
湯本幸子
メンタルコーチ
志村祥瑚 [ 4]
バレエコーチ
齋藤愛見 [ 5]
過去のスタッフ ~2009年
体操指導陣
山﨑浩子 (北京オリンピック強化委員会新体操強化本部長)
五明みさ子 (ヘッドコーチ)
吉岡紀子(コーチ)
美容コーチ
渡邉和子
酒見桂子
馬場智
メンバー
2005年12月 全国オーディションで9人が選抜され、数回の入れ替えを経て現在のメンバーになった。千葉市 内のマンションに住み込み、共同生活を送っている。
2008年6月 北京オリンピック代表6人(出場は5人)が発表された。落選した3人は国内補欠となった。
2009年 現在の練習・合宿拠点は都内の味の素ナショナルトレーニングセンター に移っている。
2009年4月 フェアリージャパンチャレンジ練習生オーディションが開催された。合格者は練習生として、フェアリージャパンと一緒に、土日の集中練習や月1回の合同合宿を行い、近い将来の日本代表をめざすというもの。5人が合格している。
2009年12月 ロンドンオリンピックへ向けてのオーディションが開催され、新メンバーが発表された。Aメンバーは2010年9月のモスクワ世界新体操選手権までロシア・サンクトペテルブルクが合宿拠点となる。
歴代主将(キャプテン)
年の下にあるカッコは参加した五輪大会。
2008北京オリンピック、2009三重世界新体操選手権代表
2008北京オリンピック代表補欠
2009フェアリージャパンチャレンジ練習生
深瀬菜月(秋田新体操クラブ)
三浦莉奈(ウーマンズ新体操クラブ)
サイード横田仁奈(ふじしま新体操クラブ)
畠山愛理(東京ジュニア新体操クラブ)
進藤みのり(秋田新体操クラブ)
2009年12月 - (第6期新体操日本ナショナルチーム選抜団体チーム)
Aメンバー
Bメンバー
津田愛実(竹田RG)
佐々木南海(飛行船新体操クラブ)
藤岡里沙乃(みやび新体操クラブ)
池ヶ谷晴香(アンジュ)
杉本早裕吏(みなみ新体操クラブ)
小野明日香(シェリーRG)
国井麻緒(山形RG)
松原梨恵 (6-8期メンバー、ALFA)
サイード横田仁奈 (6-8期メンバー、ふじしま新体操クラブ)
深瀬菜月 (6-8期メンバー、秋田新体操クラブ)
畠山愛理 (6-8期メンバー、東京ジュニア新体操クラブ)- 主将
加畑碧(町田RG)
杉本早裕吏 (みなみ新体操クラブ)
国井麻緒(山形RG)
熨斗谷さくら (コナミスポーツクラブ)
宮本望来(イオン)
畠山愛理 (第9期から継続、東京ジュニア新体操クラブ)- 主将
松原梨恵 (第9期から継続、ALFA)
加畑碧(第9期から継続、町田RG)
国井麻緒(第9期から継続、山形RG)
熨斗谷さくら (第9期から継続、コナミスポーツクラブ )
小松美桜(2013トライアウトで合格、名女大ジュニア新体操教室)
金山杏香(2013トライアウトで合格、すみれRG)
以下のメンバーは故障で離脱中
候補生
横田葵子 (2013トライアウトで合格、安達新体操クラブ)
佐々木美雨(2013トライアウトで合格、コナミスポーツクラブ)
竹中七海 (2013トライアウトで合格、みなみ新体操クラブ)
小林秀圭(2013トライアウトで合格、ぎふ新体操クラブ)
練習生
横山美希(2013トライアウトで合格、Wing まつもと RG)
海谷尊実(2013トライアウトで合格、DIVA RG)
大西亜実(2013トライアウトで合格、宝塚サニー新体操クラブ)
2015年 - (第11期)
杉本早裕吏 - 主将
国井麻緒
横田葵子
熨斗谷さくら
竹中七海
小林秀圭
鈴木歩佳
2016年 - (第12期)
以上リオデジャネイロ五輪 新体操 日本代表団体メンバー
2017年 - (第13期)
2018年 - (第14期)
2019年 - (第15期)
[ 8] [ 9]
2020年 - (第16期)
2021年 - (第17期)
杉本早裕吏
松原梨恵
横田葵子
熨斗谷さくら
竹中七海
鈴木歩佳
今岡里奈
稲木李菜子
末永柚月
生野風花
個人競技
2022年 - (第18期)
竹中七海
鈴木歩佳
今岡里奈
稲木李菜子(いなき・りなこ)
末永柚月
生野風花
中村知花(なかむら・ちはな)
西本愛実(にしもと・めぐみ) (11月~)
林美梨香(はやし・みりか)(8月18日~)
小林千奈乃(8月18日~) [ 11]
個人競技
喜田純鈴
山田愛乃 (やまだ・あいの)
喜田未来乃(きた・みらの。喜田 純鈴の実妹)
松坂玲奈
鈴木菜巴
大西亜実
柴山瑠莉子 [ 10]
鈴木歩佳 - 主将
竹中七海
今岡里奈
生野風花
稲木李菜子
中村知花
林美梨香
西本愛実
田口久乃(たぐち・ひさの)(2023年3月~)
個人競技
主な試合結果
※新体操 団体競技日本代表のもので、フェアリージャパン(チームジャパン)以前も含む
1999年 、世界新体操選手権 大会 (団体総合4位)
2000年 、シドニーオリンピック (団体総合5位)
2002年 、世界新体操選手権 大会 (団体総合10位)
2003年 、世界新体操選手権 大会 (団体総合16位)- アテネオリンピックの出場権を逃す。
2005年 、世界新体操選手権 大会 (団体総合9位、種目別リボン6位)
2006年 、第6回新体操ワールドカップ(ファイナル)決勝大会 (団体種目別フープ・クラブ7位)
2007年 、世界新体操選手権 大会 (団体総合7位、団体種目別ロープ7位、フープ・クラブ8位) - 北京オリンピック代表決定。団体の五輪出場は2000年シドニーオリンピック 以来、2大会ぶり。
2007年 、新体操国際大会 in FUKUOKA 2007 (団体総合4位、種目別フープ&クラブ3位)種目別フープ&クラブでは初の17.100をマーク。
2008年 、北京オリンピック 、団体予選総合10位。
2009年 、ポルトガル・ポルチマン新体操国際、種目別決勝リボンロープ優勝。(総合では8位。5フープは12位予選落ち)個人団体含めて、新体操ワールドカップシリーズで優勝は史上初。
2009年 、ベラルーシ新体操国際、団体総合5位。種目別決勝フープ7位、リボンロープ6位。
2009年 、世界新体操選手権 三重大会、団体総合8位(フープ10位、リボンロープ4位)。種目別決勝リボンロープ4位(種目別の過去最高順位に並ぶ)。
2010年 ロシア新体操国際(Gazprom Cup) 団体総合4位 種目別決勝フープ4位 リボンロープ3位
2010年 ギリシャ新体操国際(カラマタカップ) 団体総合8位 種目別決勝フープ7位 リボンロープ6位
2010年 サンクトペテルブルク新体操国際 団体総合3位 種目別決勝フープ3位 リボンロープ3位
2010年 ベラルーシ新体操国際 団体総合4位 種目別決勝フープ2位 リボンロープ5位
2010年 イタリア新体操国際 団体総合10位 種目別決勝リボンロープ4位
2010年 世界新体操選手権 モスクワ大会 団体総合6位 種目別決勝フープ6位 リボンロープ6位
2011年 世界新体操選手権モンペリエ大会 団体総合5位
2012年 ロンドンオリンピック 団体総合7位
2016年 リオデジャネイロオリンピック 団体決勝8位
2017年 新体操チャレンジカップスペイン大会団体種目別決勝フープ18.600点 1位
2017年 新体操チャレンジカップスペイン大会団体種目別決勝ロープ&ボール18.300点 3位
2017年6月 アジア新体操選手権団体総合36.050点 1位 [14] [15]
ロープ&ボール17.950点、5フープ18.100点 [16]
2017年8月 新体操チャレンジ杯ベラルーシ 大会総合35.250点3位
5フープ18.050点、3ボール2ロープ17.200点 [17]
2017年9月2日 - 世界選手権(イタリア )団体総合
出場メンバー:杉本早裕吏 松原梨恵 横田葵子 竹中七海 鈴木歩佳 (サブ:国井麻緒)
フープ18.400点、ロープ・ボールでは18.250点総合得点36.650点 3位
団体総合でのメダルは1975年大会以来42年振りの快挙。[18] [19]
2017年9月3日 - 世界選手権 (イタリア )種目別
ボールロープ 18.650点 2位
5フープ 18.600点 3位 [20]
メダル3個獲得は史上初の快挙。[21]
[22] [23]
当時強豪ソ連 やブルガリア がボイコットした1975年大会以来、44年ぶりに過去最高に並ぶ銀メダルを獲得 [ 15]
団体での金メダルは初の快挙。[ 16]
(団体)
出場メンバー:杉本早裕吏 、松原梨恵 、鈴木歩佳 、竹中七海 、稲木李菜子
出場メンバー:杉本早裕吏 、松原梨恵 、熨斗谷さくら 、鈴木歩佳 、竹中七海
(個人)
大岩千未来 89.075点 (総合8位)
喜田純鈴 85.050点 (総合17位)
使用楽曲
2006年
3フープ4クラブ・・Tango de los exiliados/Vanessa Mae
2007年
5ロープ・・Sabre Dance/Vanessa Mae
3フープ4クラブ・・Battle for Varden(映画「エラゴン」より) /Patrick Doyle
2008年
5ロープ・・Sabra Dance/Vanessa Mae
3フープ4クラブ・・Battle without honor and humanity (Samurai Mix)/布袋寅泰
2009年
2ロープ3リボン・・Dinner、Desert Foxes、Kiss and Make Up、Bogota、Minivan Chase(映画「Mr. and Mrs. Smith」より)/John Powell
5フープ・・El Tango De Roxanne(映画「ムーラン・ルージュ」より)/Ewan McGregor, Jose Feliciano & Jacek Koman
エキシビション・・Diablo Rojo /Rodrigo Y Gabriela
脚注
参考文献
井村雅代 ・宇津木妙子 ・五明みさ子「女は女が強くする」草思社 (2001年7月) - 五明コーチが語る女子選手の鍛え方と育て方。
関連項目
外部リンク