日刊県民福井
日刊県民福井(にっかんけんみんふくい)は、福井県を発行地域とする日本の地方紙である。『北陸中日新聞』の発行元である中日新聞北陸本社(石川県金沢市)で紙面を製作し、中日新聞社福井支社が発行元となっている。朝刊専売。販売部数(2023年7月から12月の1か月平均)は3万154部[1]。地元での通称は「日刊」だが、中日新聞グループでの通称は「県民(けんみん)」である。 概説1977年7月1日、同社の実質的前身である株式会社日刊福井が、地元発祥の大手ゼネコン熊谷組の会長で当時福井テレビジョン放送(以下「福井テレビ」)の会長だった熊谷太三郎の支援を受け、「日刊福井」(以下「日刊」)として創刊した[2][3]。日本の新聞で初めて全ページに電算写植方式を採用[3]。この創刊の時点では、日刊と中日とは何のつながりもなかった。しかし、熊谷の死去後、県紙福井新聞などとの熾烈な競争から、慢性的な赤字経営に陥った。なお、日刊設立時には福井新聞の一部の役員が設立に関わっている[2][4]。 その状況下の1992年、中日新聞社が日刊の支援に乗り出した。日刊は中日に経営権を譲渡し、一旦、中日新聞北陸本社(石川県金沢市・北陸中日新聞〈以下「北中」〉発行元)に発行元を移した。1993年1月3日には北中・福井版と紙面を統合[2]。そして1994年、中日は日刊の発行元を福井に戻し、同年6月15日より題号を今の「日刊県民福井」(以下「県民」)に変更した[2][5]。中日は県民創刊時に福井支社を設置している[2]。 なお、法人組織としての株式会社日刊県民福井は中日グループ傘下となって以降も存続してはいるが、現在は報道取材のみの業務を担う中日の“下請け”的存在に変わっており、同社独自の取材網も嶺北地域の一部に限られ、嶺南・若狭地域には及んでいない。後述の取材拠点一覧も、県民福井本社と中日新聞福井支社は電話番号が異なるものの所在地は同一であり、丹南、鯖江、坂井、大野、勝山の各取材支社・通信部は、それぞれ中日福井支社と県民福井の支社・通信部を兼ねている旨が記載されている。 県民の紙面は中日新聞北陸本社で製作されているが、中日新聞名古屋版(福井県内でも一部地域で発売)および東京新聞と一部紙面を共有している。紙齢(創刊からの号数)は、北中の福井県発行分を継承している。 県民の印刷については、過去は金沢市にある北中の工場(幸ビル)にて行われていたが、2021年現在は岐阜県岐阜市にある「中日新聞印刷」の岐阜工場(岐阜県・滋賀県・福井県向けの中日新聞・中日スポーツを印刷)にて行われている[要出典]。 連載漫画は2017年4月1日から中日と同じ青沼貴子の『ねえ、ぴよちゃん』が掲載されている。 かつて五木寛之の『親鸞』(第一部)、『親鸞 激動篇』(第二部)、『親鸞 完結篇』(第三部)を掲載。なお同作は競合紙である福井新聞にも掲載(激動篇、完結篇)されていた。なお、中日新聞などで日曜日に折り込まれる別冊の「中日サンデー版」は当紙では発行されておらず、日曜日に週間テレビガイド、月曜日に大図解が本紙に折り込まれる。 なお、福井テレビは開局時からライバル県域紙である福井新聞とともに中日新聞社が筆頭株主、また系列局の東海テレビ放送とも資本関係があるため、日刊(県民)が中日傘下に入る前から中日新聞との関係が深く、1972年に中日(北中)と福新の対立関係で一時期中日系役員が引き上げてしまったものの、関係修復の目的で1973年11月から、「北陸中日新聞ニュース」が放送されている。日刊(県民)が北中と紙面統合後も、県民提供のニュース(平日夕方)は「中日新聞ニュース」名義で生放送されている[6]。 沿革
紙面構成
県民の紙面の最大の特徴として、地域密着の観点から県内の主要なニュース(一般に最終面の手前にある社会面・地域面)を紙面の冒頭に掲載している。 番組表放送局のカット表示(カット割り)は中日(名古屋版)・北中と同じものを使っている。 最終面フルサイズ掲載局のみ地上デジタルのリモコンIDが掲載されている。2017年に中日新聞福井版と同様に掲載局の見直しが行われ、全県統一に変更された。同時にカンテレ・読売テレビの掲載を取りやめた。2018年12月1日の4K・8K放送の開始に伴い、BSチャンネルのサイズ変更が行われている。
中面
※2022年11月1日付からBS松竹東急とBSJapanext、CS放送の時代劇専門チャンネルの番組表が同年10月31日に閉局したBSスカパー!に変わる形で掲載を開始。これに伴い、スター・チャンネル1・2の番組表の掲載を取り止めた。
※県民のラジオ・BSデジタル欄は中日福井版と同様の内容で、中日名古屋本社で製作されたものをそのまま掲載している(テレビ番組解説欄はCATV欄に差し替え)。2024年6月28日までエフエム石川で放送される『北陸中日新聞ニュース』は黒帯に白抜き文字で北陸中日新聞Nと表記されていた。(FM石川ニュースも参照)。 その他
週間テレビガイド日曜日の中面に折り込まれている。
支社・通信部福井県嶺北にある日刊県民福井・中日新聞社の支社・通信部は両紙の取材を兼務する(嶺南は中日の拠点のみ)。詳細は、日刊県民福井 会社案内ならびに中日新聞公式サイト 地域の取材網を参照。 現在
過去
参考・福井県嶺南地域にある中日新聞の取材拠点関連放送事業者脚注
参考文献
関連項目外部リンク
|
Portal di Ensiklopedia Dunia