旧ドイツツーリングカー選手権
ドイチェ・トゥーレンヴァーゲン・マイスターシャフト(Deutsche Tourenwagen Meisterschaft, DTM)は、1984年から1995年まで開催されたドイツのツーリングカー選手権。ヨーロッパ各地でのレースが追加され、1996年には国際ツーリングカー選手権(ITC)へ移行した。 2000年から再開されたドイチェ・トゥーレンヴァーゲン・マスターズ(Deutsche Tourenwagen Masters)も略称はDTMで、日本語表記も同じドイツツーリングカー選手権と訳されることが多い。当項目は区別のため「旧ドイツツーリングカー選手権(旧DTM)」と表記する。 歴史シリーズ創設ツーリングカーレースが盛んなドイツでは、1960年代前半からヨーロッパツーリングカー選手権(ETC)の前身となるシリーズが始まっていた。1972年にはグループ4GTカーとグループ2ツーリングカー混走によるドイツレーシングカー選手権(Deutsche Rennsport Meisterschaft, DRM)がスタートし、1977年にはグループ5(シルエットフォーミュラ)規定を導入して人気を博した。1980年代に入るとDRMはグループCプロトタイプ路線と、グループAツーリングカー路線に2分され、後者が1984年にドイツプロダクションカー選手権(Deutsche Produktionswagen Meisterschaft, DPM)としてスタートした。1986年には「ドイツツーリングカー選手権」に改称された。 競技者はプライベーター主体で、フランスで人気を博していたプロダクションカーレースを手本にしたハンディキャップ制度により、車種間のパフォーマンスの均衡が図られた。ETCのような排気量によるクラス分けを行わず、大小様々な車がスプリントレースで総合優勝を争った。1989年まではドライバーズランキングを争う選手権であり、1988年以降は1イベント2レース制が定着した。 メーカー対決加熱DTMの人気が市販車販売に影響を及ぼすにつれ、ドイツ国内の自動車メーカーの関与が深まり、グループA公認取得用のスペシャルモデルが投入される。1986年にはコスワースチューンのエンジンを搭載するメルセデス・ベンツ・190E 2.3-16がプライベーターから参戦。1955年のル・マン以降モータースポーツから遠ざかっていたメルセデス・ベンツが活動を再開する。 1987年以降はBMW、欧州フォード(拠点はケルン)、オペルもワークスマシンを投入し、シュニッツァー(BMW)、AMG(メルセデス)、イルムシャー(オペル)といったメーカー系チームが参戦。BMW M3とメルセデス・ベンツ・190Eが互いにエボリューションモデルを投入して熱い戦いを繰り広げる中で、1990年に四輪駆動のアウディ・V8 クワトロDTMが参入して2年連続メーカータイトルをさらう。
クラス1モンスターマシン登場
国際路線とITCへの移行チャンピオン
参照
関連項目
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