木下ほうか
木下 ほうか(きのした ほうか、1964年(昭和39年)1月24日[1] - )は、日本の俳優、元タレント、元映画監督。本名は木下 鳳華(読み同じ)[2]。かつては吉本新喜劇座員を経て、マツ・カンパニーやキャストパワー、カクタスに在籍していた。独身。 来歴父は一級建築士。高校時代は剃り込みを入れたいわゆるヤンキーファッションであったが、不良であったというよりは当時の流行のファッションに倣っていただけだという。 1980年(昭和55年)、16歳のときに井筒和幸監督の映画『ガキ帝国』のオーディションの新聞広告を見て応募し、合格。同作品で俳優デビューする。その後大阪芸術大学を卒業、吉本興業大阪本社に入社し、吉本新喜劇の団員となった。しかし新喜劇では目立つ存在になれず、1980年代の新喜劇低迷期と重なったこともあって3年で退団した。この時期の座員(浅香あき恵・未知やすえ等)とは現在も交流があり、来阪時の飲み仲間となっている[3]。吉本新喜劇出演当時、先輩役者から「目立つな」と言われ、池乃めだかから「客が笑い、うけ続ければやがて怒られなくなり、上に上がれる」と励まされていた。 1989年(昭和64/平成元年)、吉本の先輩である島田紳助から「ほうか、役者をやりたいんやったら、やっぱ東京行かなあかんやろ?」との助言を受け、井筒を頼って上京した。東京での下積み時代には島田に頻繁に手料理を振る舞ってもらっていたという[4]。 当初はVシネマを中心に活動していたが、業界関係者やプロデューサーなどの飲み会に積極的に参加し、名刺を配るなどして人脈を広げた。また、男ウケしそうな後輩の女優を同伴することで関係者の信頼を徐々に獲得していった[5]。2014年放送のドラマ『昼顔〜平日午後3時の恋人たち〜』は、配布した名刺がきっかけで出演することとなったという。そして同年放送開始の『痛快TV スカッとジャパン』で演じた「イヤミ課長」がブレイク。決めゼリフの「はい論破!」は2015年の新語・流行語大賞の候補50語にノミネートされた。 後述の不祥事を受け、2022年3月28日に当時所属していたカクタスからマネジメント契約を解消され、芸能活動の無期限休止を発表していた[6]。同年12月24日、自身のYouTubeチャンネルに自身が出演するショートドラマ動画を投稿し、芸能活動を再開した[7]。ショートドラマ動画の投稿終了後は特にSNSの更新をしておらず、他作品への新規の出演情報もない状態が続いているが、過去に木下が出演していたテレビドラマは出演シーンのカット等もされずに再放送されるようになっている[8]。 人物趣味は献血とバイク(愛車はホンダ CBX1000をフルレストア+ワンオフチタンフルエキマフラーやスズキGT550とダックスホンダ8)、特技はキックボクシング、空手(正道会館空手初段)。ロレックスのコレクターとしても知られる[9]。 本人曰く、「来る役が『悪党』『いじわる』『いけず』」な役ばかりらしく、本当はビールや家族と仲良くドライブする車のCMがやりたいと思っている。ビールのCMが来た時のために飲む練習をしたが、マイペースな性格が故に動きがゆっくり過ぎて美味しそうには見えたが「尺に収まらない」と言われてしまった。 『痛快TV スカッとジャパン』のイヤミ課長に代表される個性的な役柄(ネチネチと部下をイビる・温厚そうに見せて突如豹変する・粘着質な役・オネエなど)を担当している一方、バラエティー番組に出演するとゆったりとした柔らかい大阪弁で話す。育ちが良く、喧嘩とも無縁に育ったため、あまりにも口調が柔らかく、悠然とした態度なため「ベテランのおかまバーのママ」と言われたことがあるが、一方で会見で冗談を飛ばして共演者をドギマギさせることもある[10]。『誘拐ラプソディー』の暴力団幹部(自分の組も持つナンバー3だが上には全く頭があがらず、卑屈さ、冷静さ、凶暴さを併せ持つ)のように少ない出番で多面性を表現できるような役柄のバイプレイヤーとして真骨頂を発揮する。 不祥事・事件性行為強要・強姦疑惑2022年3月31日号の『週刊文春』にて、木下の「性加害」を2人の女優が告発した[6]。1人目は演技指導の名目で木下の家に呼ばれ最初は台本読みしていたが最終的には性行為を求められ、応じざるを得なかったと語った。2人目は木下から無理やりキスされそうになり、それを拒んだら後日「期待してこれから育ててあげようとしたのに残念。これぐらいの根性なのですね」とメールが届き、最終的には木下の自宅で性行為に至ったという[11]。また木下は20代の女優ばかりを狙っては性行為を迫ったり「ほうか牧場」と称して女性を飼っていると吹聴していた[12]。 性加害疑惑報道後、2019年に木下を初代アンバサダーに任命した公共財団法人 日本骨髄バンクが木下のインタビューページ等を削除した。同法人の広報担当者はマスメディアに対し、所属事務所に事実関係の確認を試みたものの、連絡が取れなかったために公開を中止したとコメントした[13]。 2022年3月28日、『週刊文春』報道に対し、Twitterで謝罪文を掲載した[14]。謝罪文には、謝罪が遅れたことに関して事務所と協議していたため遅れたと理由を説明。報道内容については、一部事実と異なる点があること、10年程度前のことで記憶にないこともあるが、概ね間違っていないと認めた。週刊誌からの質問については、断られた女性に対して関係を持ったことや、薬物を使っての関係を持った記憶はないと回答[15]。 性加害疑惑報道で、4月5日からスタートするNHK総合の連続ドラマ『正直不動産』を降板することになり、NHK側は、収録済の場面について、編集でカット作業に追われることとなったほか、所属事務所からマネジメント契約を解消され[16][17]、無期限活動休止を発表した[15]。一方、WOWOWで放送予定のドラマ2作品については「現段階で出演予定に変更はありません」と予定通り放送する方針を示した[18]。 2022年3月29日、新たな性加害疑惑が掲載。元文春記者でジャーナリストの中村竜太郎が芸能プロ社長へ取材したところによると、約4年前に自社の若手女優が木下に誘われて性被害にあったと話した。被害女優は、強いお酒をたくさん飲まされ泥酔させられ狙われたという。社長が心配し訴え出ようと助言したが、被害女優は今後枕営業などと噂される可能性が高く、女優を続けたい意思があったので泣き寝入りを選択したという[19]。 2022年4月7日号の『週刊文春』では、性加害疑惑の第2弾が掲載された。新たに3人の女優が被害を告発。3人のうち1人の女優は、2010年5月に木下が臨時講師を務めていたワークショップに参加して出会い交流をもった。あるとき2人で居酒屋で飲んだ帰りに、木下の自宅に連れ込まれ無理やり関係を迫られたという。怖くなりトイレに駆け込んで泣いていたが、木下の自宅なので逃げ道がなく最終的には無理やりさせられたと、言葉を詰まらせながら話した[20]。 2022年4月11日の「週刊女性PRIME」では、芸能活動をしていた女性が7年前に木下から性加害にあったと告発。強姦されたことについて誠意ある対応を期待したが程遠かったため、強姦されたことを知人に相談すると告げると態度を一変させ「今回は、本当にごめんなさい」等の謝罪があったという。被害女性側は不信感があったので、弁護士に相談し木下が所属していた事務所宛で損害賠償を請求したところ木下の代理人から、合意の上であることを理由として損害賠償請求応じられないと返答の通知書が届いた。その後、被害女性は弁護士と共に告訴状を作成し強姦罪での刑事告訴に踏み切ったが、証拠不十分であるとして告訴状は受理されず捜査してもらえず告訴状は取り下げていないものの泣き寝入り状態だという。現在、被害女性は心的外傷後ストレス障害で苦しんでいる[21]。 週刊女性の記事のみ民事提訴2022年4月22日の「週刊女性PRIME」で報じられた木下の性加害について、木下は発行元の主婦と生活社の担当記者を東京地裁に民事提訴したと発表した。木下は「記事上の女性を強姦した事実はございませんので、今後は法廷の場において明らかにさせていただきたく存じます」とコメントし『週刊女性』の性加害記事について争う姿勢を示したが[22]、2023年6月1日付で訴えを取り下げた[23]。最初に性加害報道がでた『週刊文春』などは訴えていない。 出演テレビドラマ
配信ドラマ
映画
Vシネマ
舞台
テレビアニメ
ゲームラジオバラエティ
情報番組・教養番組CM
ミュージック・ビデオ監督作品著書
脚注注釈出典
外部リンク
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