『警視庁強行犯係・樋口顕』(けいしちょうきょうこうはんがかり・ひぐちあきら)は、今野敏による日本の警察小説のシリーズ。1996年から2000年にかけて3作が刊行されるが、4作目は3作目から14年ぶりとなる2014年の刊行となった。
これまでに何度かテレビドラマ化されており、鹿賀丈史、緒形直人、内藤剛志らが樋口顕役を演じている。
シリーズ一覧
- リオ
- 朱夏
- ビート
- 廉恥
- 回帰
- 焦眉
- 無明
- 遠火
主な登場人物
- 樋口 顕(ひぐち あきら)
- 主人公。年齢40歳→45歳(『廉恥』)→46歳(『遠火』)。警視庁捜査一課強行犯第三係係長→警視庁刑事部捜査一課殺人犯捜査第三係樋口班(『焦眉』)。階級は警部補→警部(『ビート』)。捜査一課でのあだ名は「ヒグっちゃん」で、主な表記は「樋口」。「顕」の名で呼ばれることはまったくない。年齢よりも若々しく見え、キャリア(優等生)に近い雰囲気を持つ。見た目通り荒事は苦手。
- 過去に娘が反抗期だったことからトラウマになってしまい、話をすることを避けるようになってしまった。回が進むに連れて娘とは普通に話せるようになるが、今でも反抗期の娘を思い出してしまうので顔を合わせることに抵抗がある(頭では今の娘は違うと分かっている)。
- 常に他人の顔色を窺い波風立てないように生きてきたが、実際は「自分勝手にマイペースに生きる人間」に憧れている。周囲には「協調性がある」と見られているが、樋口に言わせれば「妥協しているだけ」とのこと。上司や部下から信頼されていることに気づいており、それに答えるために「やる気のある人間」を演じている。一方で、自分には評価されるほどの能力はないと考え、いつ馬脚を露すか内心では怯えており、そんな卑屈な自分を嫌っている。
- しかし洞察力や推理力は高く、真実を追求することに掛けては妥協せず、時にはスタンドプレーも辞さない。『リオ』ではチームのほとんどを敵に回しながらも氏家と協力して事件を解決に導いた。また容疑者から「話を聞く」姿勢を自然と取っており、無理やり喋らせるのではなく相手から話をさせるというやり方で取り調べをする。
- 基本的に他人は信用しておらず、嫉妬深いところもある。しかし、『朱夏』では氏家のアドバイスに従い、様々な人間たちに素直に接することで信頼を得、事件を解決させた。
- 『リオ』ではあろうことか容疑者の女子高生リオに恋をしてしまい、戸惑いながらも捜査に参加する。内心ではリオを庇いたい樋口は所轄の刑事たちに異を唱え、ストレスを感じるようになる。しかし氏家と出会ったことで協力して真実へと辿り着いた。
- 『朱夏』では事件を解決して間もなく妻が失踪してしまい、どうしたらいいのかと思い悩む。他者を信用しておらず、特に妻の仕事仲間の男性に対しては当たりをキツくしてしまう。しかし氏家のアドバイスにより自分から心を開くことで周囲の人たちから信頼を得る。
- 『ビート』では樋口はサブキャラクターに据えられており、主な視点主はゲストの刑事となる。
- 『廉恥』では管理官候補ということで隠蔽捜査のように捜査本部に詰めることが多く、取り調べや事情聴取くらいでしか動くことはなくなった。またこの時は、ストーカー殺人が起こったことで警察が世間から叩かれる可能性に焦りを感じ、旧作よりも神経質な面が見られた。
- 『焦眉』の終盤では捜査員たちが落とせなかった被疑者を取り調べ、「動機を話したがっている」ことを見抜き、数々の証拠を突きつけると同時に動機を話してほしいと問い続けることで自供させた。
- 『無明』においては遠藤記者から所轄が「自殺」と断定した事件の再捜査を頼まれ、調べて行く内に「殺人」であることを見抜く。見過ごすことはできなくなった結果『リオ』の時と同じく上司(理事官)や所轄まで敵に回すことに。しかも樋口班は天童と共に別の事件を担当しているため、樋口の側には藤本由美しかいないという状況に陥る。更には所轄から苦情を受けた理事官に呼び出されて叱責され、続けて樋口を信頼していたはずの池田管理官にまで諫められてしまう。樋口は「周りに味方はいない」と思い込むようになってしまったが、秋葉衆議院からの励ましを受け、自分が信じる正しさを貫き、藤本、氏家、天童、秋葉らの励ましを受け事件の解決に奔走する。
- 『遠火』では女子高生の殺人・死体遺棄事件を調査している内に売春グループが絡んでいるかもしれないという報を聞く。樋口は被害者の女友達から話を聞くが、何者かによってその瞬間の写真を撮られ淫行刑事の汚名を着せられてしまう。
- 天童 隆一(てんどう りゅういち)
- 年齢47歳→51歳(『廉恥』)→52歳(『無明』)。警視庁捜査一課強行犯第一係係長→第二強行犯捜査の管理官(『廉恥』)。階級は警部補→警視(『廉恥』)。樋口の上司であり、彼が駆け出しの頃は二人でコンビを組んでいた。若い頃は世田谷署警ら課(今で言う地域課)に勤めており、後に公安を得て捜査一課へと移った。現在は直接捜査には当たらず、他の班の捜査の段取りをする立場にある。このポジションは、かつては「ショムタン」と呼ばれており、今でも天童はその名称を用いている。ただし『廉恥』以降は用いていない。
- 刑事というよりは学者に近い雰囲気を醸し出しており、性格も温和。樋口には強い信頼を置いており、内心では常に彼を励ましている。
- 『廉恥』では出世しており階級も上がっており、尚且つ、明らかに太り気味な体型になっている。また捜査本部が主な舞台になったことで出番が大幅に増えた。
- 『無明』では所轄が自殺と断定した事件を気に掛けており、遠藤の依頼で動いていた樋口に別動隊として調べてほしいと頼む。直後に天童は別の事件に掛かりきりになり、結果的に樋口を孤立させてしまうこととなった。終盤では理事官に呼び出された樋口に代わって矢面に立つ。
- 田端 守雄(たばた もりお)
- 捜査一課課長。天童と同じく樋口を信頼している。太い首に凄みのある笑みと、野性的な人物。若い頃は、猪突猛進に捜査に当たっていたという叩き上げ。外見に反して会議中に軽い冗談を言うなど明るい性格。
- 『廉恥』では捜査本部が主な舞台になったことで出番が大幅に増えた。樋口には管理官候補として期待している。
- 『隠蔽捜査』の第5弾や第7弾にゲスト出演しており、主人公・竜崎伸也の人柄を知って「噂通りの方だ」と称えた。このほか、『安積班シリーズ』の『烈日』や『炎天夢』、『萩尾警部補シリーズ』の『確証』、『同期』シリーズの『変幻』にも登場する。
- 『無明』では終盤に登場。樋口、藤本、天童らが、所轄が自殺と断定した事件の再捜査をしていたことを理事官から聞き、その扱いについて決断を下した。
- 池田 厚作(いけだ こうさく)
- 年齢50歳。警視庁捜査一課の理事官(一課長に次ぐ地位)→第一強行犯捜査管理官(『無明』)。階級は警部[注 1]。天童と同じく樋口を信頼している。
- 『無明』では強行犯捜査第一係、第二係を統括する管理官(ショムタン)として登場。樋口が千住警察署の事案に首を突っ込んだことから「所轄を敵に回しかねない」と石田理事官の怒りを買い、石田から話を聞いたことで樋口を諫めようとして対立してしまう。このことで樋口には「あんな上司とは思わなかった」と失望されてしまった。
- 『安積班シリーズ』の『烈日』に収録されているエピソードにも管理官としてゲスト出演しているほか、『同期』シリーズの『欠落』にも登場。
- 氏家 譲(うじいえ ゆずる)
- 年齢38歳(『リオ』)→「40歳になる」(『ビート』)→43歳(『廉恥』)。萩窪署生活安全課→警視庁生活安全部少年事件課少年事件第三係(『廉恥』)→警視庁捜査二課選挙係係長(『焦眉』)。階級は巡査部長→警部(『焦眉』)。樋口とは『リオ』での一件からコンビを組んで親しくなり、『朱夏』においても相棒として最後まで協力した。『ビート』では管轄が違うこともあってあまり登場しなかったが、家庭内不和に悩む樋口にアドバイスを送っている。こうしたつき合いから樋口の妻子にも受けがいい。
- 大学時代は心理学を専攻していた。当人は「学生時代に学んだことなんて忘れてしまった」と述べているが、実際は教授から大学に残ってほしいと引き留められたほどの実力者。樋口が「動機がない」と断じた人物に対して「心の内に隠された動機」を見抜き、真犯人の割り出しにたびたび貢献している。
- 女にだらしない面を感じさせるが、ふしだらな若者たちに対して説教したり、彼らを生み出した大人たちに対しても静かな怒りを持つ。皮肉的な笑みを浮かべることが多い、これは世の中に対する不満を「自嘲」という形で表し抑えているに過ぎないという。一見するとやや粗野に見えるが、実際は周囲を気遣う気配りの利いた人物。樋口が信を置く数少ない「友人」である。
- 『廉恥』では電話越しの会話のみ登場。樋口とは細かく連絡を取っているので台詞は多い。樋口の娘・照美がある事件に巻き込まれたことを伝え、解決までサポートした。
- 『焦眉』では本人が再登場。捜査二課選挙係係長となり、警部になって研修も終え、樋口と久しぶりに酒を酌み交わした。その後、樋口たちに合流して殺人事件の捜査に協力する。
- 『無明』では選挙係係長になったのは修行のためだったことが判明し、近い内に少年事件第九係の係長になることが語られた。終盤では樋口たちから助っ人として呼ばれ、真犯人の尋問に当たり自供させた。また理事官の目を逃れて捜査を続ける樋口たちを匿ったりもした。
- 小椋 重之(おぐら しげゆき)
- 樋口班のベテラン刑事。年齢51歳(『焦眉』)。階級は警部補(係長補佐)。愛称は「オグさん」。
- 樋口より年上のため敬語を使われている。警察官は階級や役職より年齢を重視する傾向があり、樋口曰く「小椋が好き勝手にするようになったら諫められないだろう」と考えている。
- 藤本 由美(ふじもと ゆみ)
- 樋口班の紅一点。元々はドラマ版オリジナルキャラクターで、原作『焦眉』の終盤にゲスト出演した。
- 『無明』では別動隊として樋口とコンビを組み、高校生の入水自殺の調査に当たった。ドラマ版と同じく気の強い性格で、軽蔑した相手は年上でも上司でも呼び捨てにする。
- 菊池 和真(きくち かずま)
- 樋口班の若手刑事。元々はドラマ版オリジナルキャラクターで、原作『遠火』にて登場した。
- 中田 裕之(なかた ひろゆき)
- 樋口班の刑事。元々はドラマ版オリジナルキャラクターで、原作『遠火』にて登場した。
- 遠藤 貴子(えんどう たかこ)
- 女性新聞記者。元々はドラマ版オリジナルキャラクターで、原作『無明』にて登場した。樋口の人柄を見込み、高校生の入水自殺の真相を解明するように依頼する。
- 秋葉 康一(あきば こういち)
- 『焦眉』から登場。年齢45歳前後。自由が丘駅の側に個人事務所を構える衆議院議員。違反や隠し事を嫌い、常に公明正大を信条とする。「先生」と呼ばれることを嫌う。
- 30歳の時には区議会議員選挙に参加している。
- 『焦眉』では悪徳検事たちの策謀により「秋葉が秘書に殺人を命じた」という筋書きで逮捕されそうになる。秘書が検事たちに逮捕されたと聞いた時は怒鳴り込むつもりだったが、応対に出た樋口の人柄を信じ、検事たちの罠に掛かるまいと堪えることを選んだ。当初は樋口に対しても当たりが強かったが、「正しいことは正しいことで証明しなければならない」という樋口の信念を聞き、次第に心を開くようになる。
- 『無明』では広報担当のスタッフが1人抜けることから樋口の娘・照美を後釜に迎えたいと申し出る。また樋口が意気消沈していることを見抜き、あえて深くは効かず「味方は必ずいる」と伝え立ち直らせるのに一役買った。
- 樋口 恵子
- 樋口の妻。小柄でショートの黒髪。大学時代は英語に熱心で、英文科に通っていた。現在はそれを活かして下訳(翻訳家の資料作り)の仕事をしている。夫とは大学時代から付き合っており、結婚後17年経った今でも良き妻として樋口を支えてきた。
- 大学時代は男子学生たちから人気があったが、告白してきた樋口と恋仲となる。しかし、大学4年生の時にアメリカへ留学し疎遠となってしまう。半年後に帰国し、それを知った樋口から電話を受けたことで再び付き合いが始まった。常に感情を抑えている樋口がこうできたのは、「自分と恵子の絆は常に繋がっている」と考えていたことが大きい。
- 『朱夏』では何者かに誘拐されてしまい、わけもわからずパニックに陥る。それでも監禁生活の中で次第に落ち着きを取り戻し、夫が必ず助けに来てくれると信じ続けた。
- 樋口 照美
- 樋口家の一人娘。高校生→二十歳、大学三年生(『廉恥』)→新社会人(『焦眉』)。恵子が24歳の時に生まれたため、「母娘」というよりは「友人」のような気軽さで接している。逆に父親に対しては反抗期だった時期があり、それが樋口のトラウマになっている。
- 『廉恥』では大学三年生となり、部屋に引きこもってネットサーフィンばかりやっている。そのため父とはロクにコミュニケーションがとれていない。ある事件に巻き込まれてしまい、父として無実を証明しようとする樋口に対して当初は反抗的だった。
- 『無明』では報道関係の仕事に就こうとしたが、落ち続けたため仕方なくIT関係の仕事に就職した。しかし入社間もなく辞表を提出し、自分が本当にやりたい仕事に就くことを考えるようになる。『焦眉』での縁から秋葉に広報担当のスタッフとして迎え入れられた。
テレビドラマ
NHK版
NHK BS-2にて、1997年6月1日から6月29日まで、「日だまり刑事 容疑者リオの涙」のタイトルでテレビドラマ化(全4話)。主演は鹿賀丈史。同年12月に全2回に編集されたものが地上波で放送された。
キャスト(NHK版)
スタッフ(NHK版)
- 原作 - 今野敏『リオ』
- 脚本 - 坂田義和
- 音楽 - 千住明[21]
- プロデューサー - 近藤晋
- 演出 - 松原信吾
テレビ東京版
「朱夏 警視庁脅迫事件」のタイトルで2003年に『朱夏』が、2004年に『リオ』がテレビドラマ化(内藤剛志主演)された。
2015年、11年ぶりに「警視庁強行犯 樋口顕」のタイトルで放送、内藤剛志と佐野史郎が同じ役で出演する。
2018年の『回帰』からタイトルを「警視庁強行犯係 樋口顕」に変更する。
2021年1月15日から2月19日まで、シリーズ初の連続ドラマ[22]『警視庁強行犯係 樋口顕』(けいしちょうきょうこうはんがかり ひぐちあきら)がテレビ東京系「金曜8時のドラマ」枠で放送される[22]。
2022年7月15日から9月2日まで、Season1の続編をSeason2として、前年1月期と同様「金曜8時のドラマ」枠にて放送[23][24][25]。
2023年1月27日から3月10日まで、「金曜8時のドラマ」枠にて、同じ原作者の『機捜235』とのコラボレーションした『今野敏サスペンス 機捜235×強行犯係 樋口顕』が放送される[26](詳細は機捜235#テレビドラマを参照)。
同作は「犯人探し」「謎解き」以外にもう一つのテーマとして「親子」「夫婦」「家族」など身近なものを扱っている[27]。
本項での「第○作」は単発ドラマ、「S」はSeasonを表す。
放送枠は「女と愛とミステリー」(第1作 - 第2作)、「水曜ミステリー9(第2期)」(第3作 - 第4作)、「水曜エンタ・水曜ミステリー9」(第5作)、「月曜プレミア8」(第8作 - 第15作)、「金曜8時のドラマ」(Season1・2)。
作品の時間軸は、第1作〜第9作 → Season1 → 第10作〜第12作 → Season2 → 第13作 → 第14作 → 第15作
キャスト(テレビ東京版)
樋口班
- 樋口顕
- 演 - 内藤剛志[28][29]
- 警視庁捜査一課強行犯第三係一班係長。警部補→警部。特技は剣道。
- 須崎
- 演 - 内田健介[30](第1作・第2作)
- 警視庁捜査一課強行犯係。
- 谷川茂樹
- 演 - 斉藤慶太(第4作)、古原靖久(第5作)
- 警視庁捜査一課強行犯係。巡査部長。
- 藤本由美
- 演 - 片山萌美(第6作 - )
- 警視庁捜査一課強行犯第三係一班。巡査→巡査長。
- 菊池和馬
- 演 - 佐野岳(第7作 - )
- 経歴:警視庁高輪北警察署
- → 警視庁捜査一課強行犯第三係一班(第7作 - )
- 巡査。天童の甥。職場でもたまに「おじさん」と呼んでいる。
- 仮面ヒーローに憧れている(第14作)。
- 中田裕之
- 演 - 小松利昌(第7作 - )
- 警視庁捜査一課強行犯第三係一班。巡査長→巡査部長。既婚者。
- アイドルのファン(第14作)。
警察関係者
- 氏家譲
- 演 - 佐野史郎[29](第1作 - 第11作 / S2 / 第13作 - )
- 経歴:警視庁荻窪南警察署生活安全課(第1作 - 第2作)
- → 警視庁生活安全部少年事件課少年事件第三係(第3作 - S1第5話)
- → 警視庁捜査二課選挙係(S1最終話 - 第11作)
- → 警視庁捜査二課選挙係長(S2第1話)
- → 警視庁生活安全部少年事件課少年事件第三係長(S2第2話 - )
- 警部補→警部(S1第5話 - )。バツイチで独身。
- 天童隆一
- 演 - 寺田農(第1作・第2作)、榎木孝明[29](第3作 - )
- 警視庁捜査一課第二強行犯捜査管理官。警視。菊池の叔父。樋口を「ヒグッちゃん」と呼んでいる。
- 20年前に離婚していて当時小学6年生だった息子の御子柴隆司は母親に引き取られた(S2第6話)。
- 田端守雄
- 演 - 水島涼太(第3作)、大河内浩(S1第1話・最終話 / 第11作)
- 警視庁捜査一課長。警視正。
- 吉崎衛
- 演 - 斉藤暁(第8作 - )
- 警視庁鑑識課。警部補。
- 松山レミ
- 演 - 玉井らん[31][32](S1第4話・第5話 / 第11作)
- 警視庁捜査一課 通信担当。
- 御子柴隆司
- 演 - 竹財輝之助[25](S2第2話 - 最終話)(中学生時:齋藤潤[33]〈S2第6話〉)
- 監察医。恵心医科大学法医学教室の准教授。天童の息子であり、菊池とはいとこ同士であることが判明した(S2第6話)。
- 医師免許を取ったあとアメリカに渡り半年前に帰国した。
樋口家
- 樋口恵子
- 演 - 風吹ジュン(第1作・第2作)、川上麻衣子(第3作 - )
- 樋口の妻。夫と娘の三人で、第6作まで集合住宅、第7作から一軒家に住んでいる。
- 翻訳の下訳(第1作)、子ども食堂のボランティアなどをしている。
- 樋口照美
- 演 - 柳沢なな(第1作・第2作)、逢沢りな(第3作 - )
- 樋口と恵子の娘。第1作と第2作は高校3年生。第3作から第6作は東都大学の学生。第5作は就職活動をしていて出版社の入社試験を受けたが、全て不採用だったため大学を留年した。第7作から社会人。Season1ではネットメディア「オリエンタルポスト」の記者をしている[34]。
遠藤家
- 遠藤貴子
- 演 - 矢田亜希子(第7作 - )
- 東洋新聞社会部記者。5年前に夫を通り魔に殺されており、以来は娘と二人で暮らしている。夫を殺した犯人を追い続けており、夫の母親から娘のために社会部から別の部署に異動するよう言われても断り続けていた。また、犯人を捕まえられなかった警察に不信感と憎しみを抱いており、取材の過程で出会う樋口に皮肉を言ったこともあるが、場合によってスクープのために情報を提供したりと協力することもある。第9作で夫を殺した犯人と死の真相を知り、今までの憑き物も落ちたことで社会部から別の部署に異動することを決意するも、樋口と理解を示した夫の母親の言葉によりこれからも社会部記者として頑張っていくことを決めた。
- 遠藤ナオミ
- 演 - 寺田藍月[35](第7作)、太田結乃[36](第9作)
- 慎一と貴子の娘。
- 遠藤慎一
- 演 - 溝呂木賢(第9作)
- 故人。システムエンジニア。貴子の夫。5年前、通り魔から女性を助けようとして殺害されたが、第9作にて本当は通り魔に見せかけた殺人に偶然巻き込まれ、誤って殺されたことが判明した。
- 遠藤昭江
- 演 - 鷲尾真知子(第9作)
- 慎一の母。嫁が仕事にかまけて孫をカギっ子にしているのを快く思っておらず、孫を自分に引き取らせるか、もしくは社会部から別の部署に異動するかを嫁に迫っていた。第9作で息子の死の真相を知ったことに加えて嫁のコラムを目にして考えを改め、彼女にこれからも社会部記者として頑張るよう諭した。
その他
- 馬場尚雄
- 演 - 斎藤譲[37](第8作・第9作)
- 東洋新聞社会部デスク。
- 千葉功
- 演 - サンシャイン池崎[38](S1第1話・最終話 / S2第1話)
- ネットメディア「オリエンタルポスト」の編集長。照美の上司。
- 店員
- 演 - 土屋翔[39](S1)
- 居酒屋「炉ばた 灯台」の店員。
- 浅井佳純
- 演 - あめくみちこ(S1第3話 / S2第6話[40] / 第13作・第14作)
- 子ども食堂のボランティア。恵子の友人。樋口と面識はあるが恵子の夫だということは知らない。
- 秋葉康一
- 演 - 吉田栄作[41](S1最終話 / S2最終話)
- 衆議院議員。元都議会議員。民生党 党首。
- 木村絵里
- 演 - 餅田コシヒカリ(駆け抜けて軽トラ)[42](第12作 / S2第2話)
- たこ焼き屋「こんこん」店主。海斗の妻。
- 披露宴会場の下見に海斗とレストラン「カリヨンの鐘」を訪れる(第12作)。第12作とS2第2話の間に海斗と結婚する。
- 木村海斗
- 演 - 小野島徹(駆け抜けて軽トラ)[42](第12作 / S2第2話)
- たこ焼き屋「こんこん」店主。絵里の夫。
ゲスト
第1作 - 第15作 / Season1 / Season2
第1作 - 第15作(2003年 - 2024年)
- 第1作『朱夏』
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- 第2作『リオ』
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- 野島茜(クラブ「ナックル」オーナー・飯島の元妻) - 川上麻衣子
- 梅本玲治(高校教師) - 甲本雅裕
- 木村亮輔(刑事) - 大西武志
- 飯島里央(飯島と茜の娘・高校生・通称「リオ」) - 渡辺奈緒子
- 飯島洋一(代理店のプランナー) - 梨本謙次郎
- 飯島祐美(飯島の後妻) - 原久美子
- 高森(医師) - 半海一晃[50]
- ヒロ(クラブ「ナックル」従業員) - 岡本光太郎
- 太田美鈴(ホステス) - 江口ナオ[51]
- 吉田春彦(クラブ「ナックル」のDJハル) - 高橋和也
- 植村渉(警視庁荻窪南警察署 警部補) - 綿引勝彦
- 第3作『廉恥』
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- 第4作『ビート』
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- 第5作『烈火』
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- 第6作『回帰』
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- 第7作『聖域』
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- 第8作『呪縛』
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- 第9作『鬼火』
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- 第10作『疑念』
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- 第11作『憐情』
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- 第12作『暁鐘』
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- 第13作『雛菊』
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- 第14作『炎上』
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- 第15作『遠火』
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Season1(2021年)
- 第1話『正義』
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- 第2話『蹉跌』
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- 第3話『円卓』
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- 第4話『海風』
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- 第5話『路標』
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- 最終話『焦眉』
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Season2(2022年)
- 第1話『贖罪』
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- 第2話『両輪』
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- 辰見友恵(警視庁鑑識課・警部補) - 遼河はるひ[42]
- 生駒花蓮(DIYクリエイター・NPO法人『空き店舗再活用ハッピープロジェクト』代表) - 篠田麻里子[42]
- 林康菜(NPO法人『空き店舗再活用ハッピープロジェクト』事務局長) - 小林涼子[42]
- 仲野太郎(激辛ラーメン屋店主) - 森下能幸[209]
- 尾田茂雄(下町人情キラキラ橘商店街 会長) - 市川しんぺー[209]
- 村西慎吾(村西慎吾司法書士事務所 代表・花蓮の元恋人) - 古澤蓮
- 康菜が住んでいたマンションの管理人 - 渡部雄作
- 高橋(ヤマトクリーニング 店員) - 資延侑子
- 第3話『落穴』
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- 第4話『再会』
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- 第5話『和睦』
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- 第6話『命名』
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- 第7話『裏町』
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- 最終話『無明』
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スタッフ(テレビ東京版)
第1作 - 第15作(テレビ東京版)
- 原作 - 今野敏
- 脚本 - 吉川次郎(第1・2作)、窪田信介(第3・4作)、大石哲也(第5・6・11・15作)、坂上かつえ(第7・8・10・12 - 15作)、真部千晶(第9作)
- 監督 - 松原信吾(第1 - 5作)、児玉宜久(第6 - 9・11・14・15作)、金佑彦(第10・12・13作)
- テーマ音楽 - 近藤等則(第3作 - )
- 音楽 - 福廣秀一朗(第10 - 15作)
- 主題歌
- ReN「Running Forward」(第10作 - 第12作)
- ReN「Decision」(第13作 - )
- 撮影 - 長沼六男(第1・2作)、羽方義昌、川口滋久(第3作 - )
- 音声 - 畑幸太郎(第3作 - )
- 照明 - 吉角荘介(第1・2作)、森谷清彦
- VE - 古市修文(第1・2作)、福田久二(第1・2作)、三坂裕之(第3作 - )、石川友一(第3作 - )
- CG - マリンポスト(第3作 - )川村翔太・川村珠帆 (第8作 - )
- 技術協力 - 東通(第1作)、テクノマックス(第2作)、アップサイド(第3作 - )
- 美術協力 - 京映アーツ(第3作 - )
- チーフプロデューサー - 小川治(テレビ東京、第2作)、橋本かおり(テレビ東京、第1 - 4作)[注 12]、中川順平(第5・8・9・13 - 15作)、濱谷晃一(テレビ東京、第10作 - 第12作)
- プロデューサー - 佐々木彰(テレビ東京、第1・2作)[注 13]、倉貫健二郎(第1・2作)、加藤章一(第2作)、斉藤守恒(第1・2作)、山鹿達也(テレビ東京、第3作 - )、元信克則(第3作 - )、岡本慶章(第6・8 - )
- 制作協力 - 松原プロダクション(第2作)
- 製作 - テレビ東京、BSジャパン(#1 - 5)→BSテレビ東京(#6 - )、ドリマックス・テレビジョン(第1作)、ユニオン映画(第3作 - )
連続ドラマ(テレビ東京版)
- 原作 - 今野敏『警視庁強行犯係 樋口顕』
- 脚本 - 大石哲也、坂上かつえ、真部千晶
- 監督 - 児玉宜久、金佑彦、植田尚
- 音楽 - 福廣秀一朗
- 主題歌
- 警察監修 - 石坂隆昌
- 技斗 - 深作覚
- 技術協力 - ビデオフォーカス、フジ・メディア・テクノロジー
- 美術協力 - 京映アーツ
- タイトルバック制作 - 川村珠帆
- チーフ・プロデューサー - 濱谷晃一(テレビ東京)
- プロデューサー - 山鹿達也(テレビ東京)、田中智子(テレビ東京 / S1)、元信克則(ユニオン映画)、岡本慶章(ユニオン映画)
- 制作 - テレビ東京、ユニオン映画
放送日程
第1作 - 第15作
# |
放送日 |
サブタイトル |
原作 |
脚本 |
監督
|
1 |
2003年08月20日 |
朱夏 警視庁脅迫事件 妻が消えた日 不倫か?誘拐か? 家族を狙う不気味な影と警視総監暗殺予告! |
「朱夏」 |
吉川次郎 |
松原信吾
|
2 |
2004年09月12日 |
警視庁・樋口警部補2 リオ 水曜日の殺人者 都会の闇に消えた黒いコートの女! 母と娘の捨てられた10年が招いた悲劇の裏側 |
「リオ」
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3 |
2015年02月25日 |
廉恥 警視庁強行犯 樋口顕 完全犯罪のストーカー殺人! 現場一徹主義の親父刑事が暴く! |
「廉恥 警視庁強行犯係・樋口顕」 |
窪田信介
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4 |
2015年08月26日 |
ビート 警視庁強行犯 樋口顕 組織と家族の間で揺れる刑事たち |
「ビート」
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5 |
2016年12月21日 |
烈火 警視庁強行犯 樋口顕 |
ドラマ版オリジナル |
大石哲也
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6 |
2018年12月14日 |
回帰 警視庁強行犯係・樋口顕 |
「回帰 警視庁強行犯係・樋口顕」 |
児玉宜久
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7 |
2019年09月02日 |
聖域 警視庁強行犯係・樋口顕 |
ドラマ版オリジナル |
坂上かつえ
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8 |
2020年10月19日 |
呪縛 警視庁強行犯係・樋口顕
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9 |
2020年12月14日 |
鬼火 警視庁強行犯係・樋口顕 |
真部千晶
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10 |
2021年10月11日 |
疑念 警視庁強行犯係 樋口顕 |
坂上かつえ |
金佑彦
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11 |
2022年02月07日 |
憐情 警視庁強行犯係 樋口顕 |
大石哲也 |
児玉宜久
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12 |
2022年04月04日 |
暁鐘 警視庁強行犯係 樋口顕 |
坂上かつえ |
金佑彦
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13 |
2023年06月26日 |
雛菊 警視庁強行犯係 樋口顕
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14 |
2024年04月01日 |
炎上 警視庁強行犯係 樋口顕 |
児玉宜久
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15 |
2024年11月25日 |
遠火 警視庁強行犯係 樋口顕 |
「遠火 警視庁強行犯係・樋口顕」 |
大石哲也 坂上かつえ
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Season1
- 2021年1月15日 - 2月19日、全6話。
- Episode1、6(最終話)は20時から21時48分の54分拡大SP(1話は88分、最終話は87分)。再放送時には前編・後編の2回に分けて放送されることもある[254]。
各話 |
放送日 |
サブタイトル |
原作 |
脚本 |
監督
|
Episode1 |
2021年1月15日 |
正義 |
ドラマ版オリジナル |
大石哲也 |
児玉宜久
|
Episode2 |
1月22日 |
蹉跌 |
金佑彦
|
Episode3 |
1月29日 |
円卓 |
坂上かつえ
|
Episode4 |
2月05日 |
海風 |
川口浩史
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Episode5 |
2月12日 |
路標 |
真部千晶
|
Episode6 |
2月19日 |
焦眉 |
「焦眉」 |
大石哲也 |
児玉宜久
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平均視聴率 8.9%[255]
(視聴率はビデオリサーチ調べ、関東地区・世帯・リアルタイム)
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Season2
- 2022年7月15日 - 9月2日、全8話。
- Episode1は20時から21時48分の54分拡大SP。
各話 |
放送日 |
サブタイトル |
原作 |
脚本 |
監督
|
Episode1 |
2022年7月15日 |
贖罪 |
ドラマ版オリジナル |
谷口純一郎 |
児玉宜久
|
Episode2 |
7月22日 |
両輪 |
真部千晶 |
金祐彦
|
Episode3 |
7月29日 |
落穴 |
坂上かつえ |
川口浩史
|
Episode4 |
8月05日 |
再会 |
佐藤友治 |
金祐彦
|
Episode5 |
8月12日 |
和睦 |
川﨑龍太 |
植田尚
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Episode6 |
8月19日 |
命名 |
真部千晶
|
Episode7 |
8月26日 |
裏町 |
坂上かつえ |
児玉宜久
|
Episode8 |
9月02日 |
無明 |
「無明」 |
大石哲也
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テレビ東京系 金曜8時のドラマ |
前番組 |
番組名 |
次番組 |
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警視庁強行犯係 樋口顕 (Season1) (2021年1月15日 - 2月19日)
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警視庁強行犯係 樋口顕 (Season2) (2022年7月15日 - 9月2日)
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テレビ東京・テレビ北海道・テレビ愛知・テレビせとうち ドラマ傑作選(月曜 - 水曜・ローカルセールス枠の帯番組) |
枠設定前のため、なし
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警視庁強行犯係 樋口顕 (Season1) (再放送・2021年10月4日 - 10月19日)
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警視庁ゼロ係〜生活安全課なんでも相談室〜 SEASON5 (再放送・2021年10月20日 - 11月10日)
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テレビ東京・テレビ北海道・テレビ愛知・テレビせとうち ドラマ傑作選(月曜 - 木曜・ローカルセールス枠の帯番組) |
警視庁ゼロ係〜生活安全課なんでも相談室〜 FIRST SEASON (再放送・2022年6月14日 - 6月27日)
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警視庁強行犯係 樋口顕 (Season1) (再放送・2022年6月28日 - 7月11日)
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警視庁ゼロ係〜生活安全課なんでも相談室〜 THIRD SEASON (再放送・2022年7月12日 - 7月25日)
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WOWOW版
2011年2月13日、『ビート』がWOWOW「ドラマW」で放送された。監督・主演は奥田瑛二。
キャスト(WOWOW版)
スタッフ(WOWOW版)
脚注
注釈
- ^ 実際の警視庁捜査一課理事官および管理官の階級は警視。
- ^ クレジットの「桑島より子」は誤字。
- ^ テロップは「安斉大吾」、公式サイトとクレジットは「安斉大悟」となっている。
- ^ クレジットの「落合裕貴」は誤字。
- ^ 公式サイトの「永沢明」は間違い。
- ^ クレジットは「享平」、字幕とテロップは「亨平」になっている。
- ^ OPテロップでは山下修二、劇中テロップでは山下修司。
- ^ 映画ナタリーの「飯塚進」は誤字。
- ^ 『機捜235』でも同役で出演しており、時系列は機捜235の後。
- ^ カメオ出演。
- ^ 字幕は「英里香」。仲村瑠璃亜のTwitterは「恵里香」になっている。
- ^ 第1・2作はプロデューサー。第3・4作はチーフプロデューサー。
- ^ 第1作は統括プロデューサー。第2作はプロデューサー。
出典
外部リンク
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2000年代前半 (2003年
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2000年代後半 (2006年
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2010年代後半 (2015年 - 2019年) | |
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2020年代前半 (2020年 - 2024年) | |
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