東京家族 (映画)
![]() ![]() 『東京家族』(とうきょうかぞく)は、2013年の日本映画。2013年1月19日公開。 概要小津安二郎監督による松竹映画『東京物語』(1953年)をモチーフとして制作したと発表されたが、設定やストーリー、演出手法など大部分を踏襲したまま時代を平成に移し替えたものであり、実質的にリメイクである。広島側の舞台は、尾道から豊田郡大崎上島町に変更され撮影されている。キャッチコピーは「おかしくて、かなしい。これは、あなたの物語です。」。 もともとは2011年12月公開予定であったが、東日本大震災によって公開が延期となった。それとともに脚本の一部を改訂し、主演の老夫婦の配役を菅原文太と市原悦子から、橋爪功と吉行和子に変更[2]。また長女役も室井滋から中嶋朋子に交代した[3][注釈 2]。本編中にも、平山昌次と間宮紀子がボランティア先の南相馬で出会った設定であるなど、震災への言及が加えられた。 全国317スクリーンで公開され、2013年1月29日・20日の初日2日間で興収2億961万6,000円、動員動員19万4,902人になり、映画観客動員ランキング(興行通信社調べ)で初登場第2位となった[5]。2014年1月発表の最終興収は18.2億円[6]。 2014年1月26日には、テレビ朝日系列の『日曜洋画劇場』の特別企画として初めて地上波放送された。 あらすじ平山周吉ととみこの老夫婦が、東京の子供達を頼って東京見物に来る。二人はまず、開業医をしている幸一のもとに身を寄せ、兄妹も幸一家に集まって一家団欒の時を過ごす。翌日、幸一は両親を横浜へドライブに連れて行こうとするが、幸一が急患の対応に追われてドライブがお流れになってしまう。次に周吉ととみこは、都内にある滋子の自宅にやってくる。美容院を兼ねたつくりであるため狭苦しいが、滋子の夫である庫造が周吉をスーパー銭湯に誘ったりと、彼らなりにもてなそうとする。翌日、滋子の頼みで昌次が周吉ととみこを東京見物に連れ出す。三人で入ったうなぎ屋で、周吉は昌次に将来の見通しを尋ねるが、昌次ははぐらかして答えようとしない。その日、滋子は客のつてを頼って、二人を高級ホテルに泊めようと考える。幸一の賛同を取り付けた滋子は、翌日さっそく両親を横浜の高級ホテルに送り出すが、横浜に特に用事もない二人は手持ち無沙汰になり、二泊の予定が一泊で帰ってきてしまう。今晩は自宅を商店街の会合で使うので泊めてやれないと滋子に言われた二人は、別々に行動することにする。周吉は旧友である沼田三平を頼り、彼の家に厄介になろうとする。亡くなった旧友の自宅を訪ね、線香をあげた後、周吉は三平に飲みに誘われる。医者である幸一に止められているからと最初は断っていた周吉だが、子供達に邪険にされているという気持ちも手伝って、ついつい酒が進み、酔い潰れてしまう。結局三平の家にも泊まれず滋子の家に転がり込んだ周吉は、滋子の店にゲロをぶちまけたりと、散々迷惑をかける。一方のとみこは、一人暮らしである昌次の面倒を見てやろうと、彼のアパートを訪ねる。そこで思いがけず、昌次と結婚の約束をしている間宮紀子に出会い、意気投合する。あくる日、周吉ととみこは幸一の家に戻り、顔を合わせる。周吉が二日酔いで憔悴している一方で、昌次の恋人の存在を知ったとみこは上機嫌である。しかし、とみこが勇の部屋に行こうとした矢先、階段の途中で倒れてしまう。病院での治療も虚しく、とみこは昏睡状態に陥る。昌次は紀子とともに病院へ駆けつけ、周吉や兄妹の前で紀子のことを打ち明ける。とみこは翌日早くに息を引き取った。葬式は故郷の島で行うことになり、昌次と紀子がとみこの遺骨と周吉を連れて先に帰郷するが、周吉の無愛想な態度に紀子は自分が受け入れられていないのではと思う。兄妹が揃って葬式を上げた後、昌次と紀子はしばらく残って周吉の面倒を見ていた。二人が東京に帰る日、紀子が周吉に暇を乞うと、周吉は自分の面倒を見てくれたことに感謝の意を表し、また昌次のことも出来が悪いと思っていたのは間違いだったと打ち明け、「息子をよろしく」と告げて、紀子にとみこの形見である腕時計を託すのだった。 キャスト
『東京物語』との違い
スタッフ
受賞歴
脚注注釈出典
関連項目
外部リンク |
Portal di Ensiklopedia Dunia