機動戦士ガンダム THE ORIGIN MSD ククルス・ドアンの島
『機動戦士ガンダム THE ORIGIN MSD ククルス・ドアンの島』(きどうせんしガンダム ジ・オリジン エムエスディー ククルス・ドアンのしま)は、おおのじゅんじによる漫画。 テレビアニメ・劇場アニメの『機動戦士ガンダム』ではなく、それらのキャラクターデザインを務めた安彦良和による漫画『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』をベースとした、スピンオフ作品である[1]。 概要『ガンダムエース』創刊15周年を記念し、2016年8月号(2016年6月25日発売)から2019年7月号(2019年5月25日発売)まで連載していた[2]。キャラクターデザインはことぶきつかさが行っている[1][2]。 テレビアニメ『機動戦士ガンダム』第15話「ククルス・ドアンの島」はストーリーの本筋から離れた話であるため、ファンから多くの支持を得ながらも劇場アニメ版・『THE ORIGIN』版ともどもカットされ、北米向けテレビシリーズビデオソフトでも未収録となっている。安彦も「捨て回」とは認識しながらも、「いい話」だと認めている[3]。 タイトルの「MSD」は「Mobile Suit Discovery」の略であり、「宇宙世紀0082年にアナハイム・エレクトロニクスが自社で保管していたモビルスーツに関する膨大な資料を編纂する計画」とされている[4]。 2021年9月にサンライズから劇場アニメーション『機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島』の製作が発表された際には本作のアニメ化だと早合点した人が多く見受けられた[5]。 あらすじ
ジオン公国軍開発訓練Y-02小隊は小隊長のククルス・ドアン特務少尉が脱走した後、それぞれ転属となった。各々は転属先で戦う中、ドアンのことを思い返す。 ジオン公国軍開発訓練Y-02小隊はククルス・ドアン特務少尉を小隊長に、モビルスーツの開発に携わっていた。アナハイムの産業スパイとなっていたマルク・カルデン少尉との戦闘行為などもあったが、モビルスーツの開発は順調に進んだ。 ジオン独立戦争が始まり、Y-02小隊はそのまま実戦部隊として戦線に駆り出される。ブリティッシュ作戦に携わり、多くの人々を殺戮した事実は、Y-02小隊の面々の精神に大きな影を落とすことになった。戦争は続き、Y-02小隊は地球方面軍へ編入され、北アメリカで地球連邦のゲリラ掃討の任に就く。一向に減らないゲリラに業を煮やした上層部は、ゲリラを匿う民間人ごとの掃討作戦をY-02小隊に命ずる。 (以降は、ククルス・ドアン脱走後、Y-02小隊が解散させられた後の話) 元Y-02小隊所属で北アメリカ方面軍所属のヴァシリー・ボッシュ伍長は、司令ガルマ・ザビ戦死後の混乱の中、本隊からも逸れ上官を失いヴァシリーが隊長の任に就いていた小隊は2機のガンダムFSDと遭遇する。ガンダムの攻撃からは辛くも逃れるが、同行していた部下の2人は戦死し、単身でカラカス近辺の小基地に辿り着く。同基地のゴンド伍長からは邪険に扱われたものの、ヴァシリーは元Y-02小隊所属のキッツ少尉と共に再会し、ジャブロー攻撃に参加する事になる。キッツ少尉とヴァシリーの所属する攻撃部隊は、2機の局地型ガンダムに大打撃を受ける。どうにかガンダムを退けたものの、キッツ少尉は部下全員を失い、自身も片腕を切断される重傷を負い、さらにはジャブロー攻撃軍のガルシア少将戦死の報も発生。キッツ少尉とヴァシリー、機体を失って這う這うの体で逃げてきたゴンド伍長はアッガイに乗る特務隊員に救われ、ジャブローを後にする。 一方、元Y-02小隊のカルカ軍曹とヤル・マル伍長は、ボスポラス海峡でオデッサ基地の守りに就いていたが、水中型ガンダムと遭遇、交戦する。オデッサ基地の陥落に伴い、カルカとヤル・マルは月のグラナダまで撤退する。 ソロモン戦後、ヴァシリーとカルカ、ヤル・マルは再びかつての上官ヤッ・デルマのもとに参集。ジャブローで共に生還したゴンド伍長も加わって、ア・バオア・クー戦に臨む事となる。 主な登場人物
本作でヴァシリー達が敵対する地球連邦軍のパイロットの描写は一切なく、一言も喋らない。
主な登場機体
書誌情報
出典・脚注
外部リンク |
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