第57回有馬記念(だい57かいありまきねん)とは2012年(平成24年)12月23日に行われた競馬の競走である。
優勝したのは同年の皐月賞と菊花賞を制覇した二冠馬のゴールドシップであった[1][2]。
出走馬の状況
![[icon]](//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/1/1c/Wiki_letter_w_cropped.svg/20px-Wiki_letter_w_cropped.svg.png) | この節の 加筆が望まれています。 (2023年11月) |
ゴールドシップは菊花賞を制覇した後、ジャパンカップを見送った上で一旦吉澤ステーブルウエストへ放牧に出された後に有馬記念へ出走する事が10月24日に発表された[3]。またその菊花賞で2着に入ったスカイディグニティがクリストフ・スミヨンを背に出走する事が12月8日に決定した[4]。
兼ねてから出遅れ癖が課題だったルーラーシップの陣営がレース本番では尾つりロープを使わず、角居勝彦調教師自らゲートの裏まで赴き、出走に立ち会うと宣言した[5]。
当初エイシンフラッシュには秋の天皇賞に続きミルコ・デムーロが騎乗する予定になっていたが、開催当日の午前5時半に腰の痛みを訴えた為近くの病院へ搬送されて検査を受けたところ右尿管結石と診断された為、急遽三浦皇成に乗り替わりになった[6][7]。
オウケンブルースリは当初金鯱賞にも登録していたが、そちらを回避し有馬記念へ専念する事になった[8]。
後述のファン投票では1位に推されたものの、宝塚記念優勝馬で凱旋門賞2着馬だったオルフェーヴルは回避した[9][10]。また同厩舎のトーセンジョーダンもファン投票で7位になったが右前脚の裂蹄が再発し放牧へ出されていた[8]。
この他デスペラードとメイショウカンパクが抽選対象となった後抽選外となった[11]。
ファン投票
事前に行われたファン投票は以下の通り。有効投票総数は1,107,620票であった[12][13]。
最終順位
|
競走馬名
|
性齢
|
最終票数
|
管理調教師
|
出否
|
1
|
オルフェーヴル
|
牡4
|
90,474
|
池江泰寿
|
回避
|
2
|
ルーラーシップ
|
牡5
|
65,330
|
角居勝彦
|
出走
|
3
|
エイシンフラッシュ
|
牡5
|
59,467
|
藤原英昭
|
出走
|
4
|
ジェンティルドンナ
|
牝3
|
59,206
|
石坂正
|
回避
|
5
|
フェノーメノ
|
牡3
|
54,857
|
戸田博文
|
回避
|
6
|
ゴールドシップ
|
牡3
|
54,555
|
須貝尚介
|
出走
|
7
|
トーセンジョーダン
|
牡6
|
38,263
|
池江泰寿
|
回避
|
8
|
ヴィルシーナ
|
牝3
|
36,431
|
友道康夫
|
回避
|
9
|
ダークシャドウ
|
牡5
|
32,428
|
堀宣行
|
出走
|
10
|
トゥザグローリー
|
牡5
|
30,318
|
池江泰寿
|
出走
|
11
|
ローズキングダム
|
牡5
|
27,008
|
橋口弘次郎
|
出走
|
12
|
ペルーサ
|
牡5
|
21,556
|
藤沢和雄
|
回避
|
13
|
ナカヤマナイト
|
牡4
|
21,170
|
二ノ宮敬宇
|
出走
|
14
|
カレンブラックヒル
|
牡3
|
17,848
|
平田修
|
回避
|
15
|
ビートブラック
|
牡5
|
17,118
|
中村均
|
出走
|
16
|
ルルーシュ
|
牡4
|
16,151
|
藤沢和雄
|
出走
|
17
|
アーネストリー
|
牡7
|
14,152
|
佐々木晶三
|
出走
|
18
|
ネコパンチ
|
牡6
|
13,578
|
星野忍
|
回避
|
19
|
オウケンブルースリ
|
牡7
|
12,308
|
音無秀孝
|
出走
|
20
|
ジャガーメイル
|
牡8
|
12,243
|
堀宣行
|
回避
|
出走馬・枠順
- 2012年12月23日 第5回中山競馬第8日目 第10競走
- 天気:晴、馬場状態:良、発走時刻:15時25分
負担重量は4歳以上牡馬57kg、4歳以上牝馬及び3歳牡馬55kg
レース展開
1番人気のゴールドシップは後方からのスタートとなった他、3番人気ルーラーシップは対策したにも係わらず立ち上がりながらのスタートとなり大幅に出遅れた[14]為人気馬2頭が馬群の真後ろからのスタートになってしまった。
レースはそのまま3コーナー手前付近までアーネストリーが馬群を先導する形で進行したが、残り800m地点からゴールドシップが馬群の外々を回りながら、徐々にスパートを掛けて順位を上げていく[1]。最終コーナーを抜けたタイミングではまだ外側の11番手で更に馬群が前にいたが、そこから外側へ馬体を出した。その間に最内からエイシンフラッシュが抜け出すが、続いてオーシャンブルーが馬群を割って差す形でエイシンフラッシュを追い抜き先頭に変わる[15]。しかし、その外側後方から末脚を発揮していたゴールドシップがオーシャンブルーを捉え差し切って1着に入線。また、ゴールドシップより後ろにいたルーラーシップも同じくゴールドシップを追う形で末脚を発揮し3着に滑り込んだ[15][1][2]。
レース結果
出典:JRA[15]及びnetkeiba[16]
着順
着順
|
馬番
|
馬名
|
タイム
|
上3F
|
着差
|
1
|
13
|
ゴールドシップ
|
2:31.9
|
34.9
|
|
2
|
6
|
オーシャンブルー
|
2:32.1
|
35.3
|
1.1/2
|
3
|
9
|
ルーラーシップ
|
2:32.2
|
35.2
|
クビ
|
4
|
2
|
エイシンフラッシュ
|
2:32.4
|
35.8
|
1.1/2
|
5
|
3
|
スカイディグニティ
|
2:32.5
|
36.0
|
1/2
|
6
|
10
|
ダークシャドウ
|
2:32.5
|
35.9
|
ハナ
|
7
|
15
|
ナカヤマナイト
|
2:33.0
|
36.2
|
3
|
8
|
16
|
ルルーシュ
|
2:33.4
|
37.1
|
2.1/2
|
9
|
14
|
ビートブラック
|
2:33.4
|
37.4
|
アタマ
|
10
|
7
|
ダイワファルコン
|
2:33.5
|
37.1
|
3/4
|
11
|
4
|
アーネストリー
|
2:33.5
|
37.6
|
アタマ
|
12
|
1
|
ローズキングダム
|
2:33.6
|
37.2
|
1/2
|
13
|
8
|
トレイルブレイザー
|
2:34.2
|
37.3
|
3.1/2
|
14
|
12
|
オウケンブルースリ
|
2:34.4
|
37.5
|
1.1/2
|
15
|
5
|
ネヴァブション
|
2:34.5
|
37.4
|
3/4
|
16
|
11
|
トゥザグローリー
|
2:36.1
|
39.5
|
10
|
データ
1000m通過タイム
|
60.5秒(アーネストリー)
|
上がり4ハロン
|
48.1秒
|
上がり3ハロン
|
36.0秒
|
上がり最速ハロン
|
34.9秒(ゴールドシップ)
|
払戻金
|
馬番/枠番
|
人気
|
金額(円)
|
単勝
|
13
|
1
|
270
|
複勝
|
13
|
1
|
130
|
6
|
10
|
530
|
9
|
2
|
140
|
馬連
|
6-13
|
12
|
3,730
|
馬単
|
13>6
|
18
|
5,200
|
枠連
|
3-7
|
12
|
3,350
|
ワイド
|
6-13
|
13
|
1,250
|
9-13
|
1
|
240
|
6-9
|
15
|
1,360
|
三連複
|
6-9-13
|
7
|
4,020
|
三連単
|
13>6>9
|
58
|
24,250
|
入場者数・レース売り上げ
- 入場人員:10万1237人(内有料入場人員9万1900人)[11]
- 売上金:341億525万7800円[11]
達成された記録
エピソード
- クラシック二冠馬で本競走を優勝したゴールドシップは2012年度の最優秀3歳牡馬に選ばれた[1]。
- 先述のルーラーシップの立ち上がりは枠内駐立不良と認定され、発走調教再審査処分が下った[11]。但し数日後には引退し競走馬登録が抹消された為[17]実際に審査は行われなかった。
- オウケンブルースリはこの競走を以て引退し、翌年の1月19日に京都競馬場で引退式が行われた[18]。同様にアーネストリーもこの競走を以て引退した[19]。
- ゴールで内田博幸が左手を挙げるシーンが『ウマ娘プリティーダービー』のテレビ版3期の3話で再現された。
テレビ・ラジオ中継
本レーステレビ・ラジオ放送の実況担当者
脚注