鉄鋼無敵科學大魔號改

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鉄鋼無敵科學大魔號

『鉄鋼無敵科學大魔號改』（てっこうむてきかがくだいまごうかい）は、唐沢なをきのSF ギャグ漫画作品。『月刊少年マガジン増刊GREAT』1998年11月号から2001年9月号まで連載、2002年に講談社から単行本化されている。1997年には『月刊コミックビーム』9月号に特別編が掲載、同じ年に特別編も収録したアスキー出版局から再版されている。

前作のレトロフューチャーテイストを受け継ぎながらも、１話完結構成エピソードより長編エピソードを追って描く現代SF漫画構成となっている。

登場人物

少年キッド: 主人公。大魔號の操縦者。通称「正義の人」、今作では怪盗作品なみの変装もこなす。普段はマニアックな紙芝居屋で、披露する紙芝居は相変わらず前衛的な作品が多いが、明らかに子ども向けとは思えないオカルトホラーなど客層を選ぶものの収益の発生する作品も多く取り扱っている。また事件解決を目的とした陽動でネタ作品を扱うこともあり前作よりは幾分ヒーロー然とした行動が多い。
山田恣（やまだほしいまま）博士: 黒いレンズの眼鏡をかけている若き科学者。少年キッドとともに事件にあたる、今作での肩書きはマッドサイエンティスト。キッドのピンチを発明品でサポートする、といった展開が安易だとツッコミを貰うこともあるが「勝てばいいんだよ」と開き直る。帝都の悪人達が尽きない要因が少年キッド（大魔號）の存在にあるのではと仮説を立てることも。
淀川ゆに子: 報道少女。今作ではキッドとの関係は謎ということになっている。前作にも増して行動力がズバ抜けており、敵基地の位置を突き止めるために敵の巨大ロボットにしがみついて潜入するなどキッドに勝るとも劣らない活躍をみせる。
警部: いわゆる警部、ふつうの警部。前作に引き続いての登場だが出番もセリフも多い。数少ない常識人枠でもある。キッドとともに事件にあたる際にさりげなく警官隊を動員している縁の下の力持ち。
ヌー帝国皇帝陛下: １万年前に海底に没した超科学文明の元締め、通称・女王さま。お忍びでキッドの紙芝居を観にきていたが過激な内容に卒倒、キッドに保護される。同じ頃に１万年の鬱憤から地上侵略を開始した臣民達がキッドと交戦中これを一喝し事態を丸く収め、以降は協力者となる。くどい性能に定評あるヌー帝国製の人巨大ロボットを従えてキッドのピンチを救った。キッドの紙芝居作品の数少ない理解者であり常連客でもある。
ヌー帝国人: 半魚人のような強化服に身を包んだヌー帝国の地上侵略部隊員。全員病弱で当初は健康飲料を強奪して侵略作戦にあたっていた。皇帝陛下にはめっぽう弱いが謀反を起こすような事は考えないあたり皇帝陛下（女王さま）の人望が伺い知れる。皇帝陛下と行動を共にし護衛、ビラ配り、時にはキッドの紙芝居に並ぶ事もある。情報収集力はそれなりだが日本語の読み書きはかなり下手。
少年探偵団: キッドの紙芝居の常連３人組・その祖父・通りすがりのギャル、計５人のレギュラーモブキャラ。それらしい活躍を見せる事も？
猪豚小源太（いのぶた　こげんた）: 国民的漫画家。のせられやすく押しに弱い後先考えない性格。自身が執筆するSF漫画「青銅素敵医學大帝號　怪」の実体化プロジェクトにあたり少年ゲンタと名乗りヒーロー活動を始めるのだが・・・？　連載を複数抱える売れっ子漫画作家だがヒーロー活動との両立はできなかった。
恐怖王: 帝都を狙う正体不明の巨悪、秘密結社へのへの団を従える。ロボットを狂わせ操る毒電波発生装置「電波虫」を使い、世界ロボット博覧会に集まった各国のロボット・大魔號までも奪ってしまう。打倒恐怖王、大魔號の捜索・奪還は今作の本筋となっている。帝都の悪人達さえも所属組織のロボットを奪われるなどの被害にあっており、最後の最後で同じ悪人達に計画を邪魔される結果を招く。
山田繰返（やまだ　くりかえす）女教授: 山田恣博士の実の妹。山田恣博士と父親に対する復讐のため暗躍していた。恐怖王とは謎の関係。

敵組織

ぎちぎち団: 前作・『鉄鋼無敵科學大魔號』において、少年キッドや悪党達が競り合っていた時代を懐かしむ人々で構成された組織。銅鐸に覗き穴を空けた仮面にビジネススーツ姿。基本的に古き時代のロマンが原動力となっているためか、侵略ロボットを所有しながらも人々にノスタルジックなイタズラを加えるなど自己満足に近い軽犯罪しか起こさない。大魔號と対峙した際も卑劣な手を使うことなく真っ向勝負を挑んだ。キッドに負け警察に連行された時も抵抗する事なく清々しいものであった。悪人仲間と世界ロボット博覧会に遊びにくるあたり、軽犯罪で済んだ模様。