1958年イタリアグランプリ (1958 Italian Grand Prix) は、1958年のF1世界選手権第10戦として、1958年9月7日にモンツァ・サーキットで開催された。
レース概要
ドライバーズランキング首位のマイク・ホーソーンは、フェラーリ・246のドラムブレーキが弱点だと考えた。ランキング首位を争うスターリング・モスのヴァンウォールには既にディスクブレーキが採用されていた。ホーソーンはエンツォ・フェラーリに「亡きピーター・コリンズが普段街中で乗っていたフェラーリ・250GTに装着されている特製ディスクブレーキを僕のマシンに移植させてほしい」と直訴した。フェラーリは当レースで4台の246をエントリーしたが、ホーソーンの246にはディスクブレーキが装着された[2]。ヴァンウォールは空力を重視するためコックピットを覆うキャノピーを装着して予選で試走させエンジンの回転数を50rpm上げることに成功したが、操縦席内の騒音がひどかったため決勝では使用されなかった[3]。
レース序盤は3台のヴァンウォール(モス、トニー・ブルックス、スチュアート・ルイス=エヴァンズ)、2台のフェラーリ(ホーソーンとフィル・ヒル)、1台のBRM(ジャン・ベーラ)による壮絶なスリップストリームによる首位争いが繰り広げられたが、モスはレース前半でリタイアした。代わってブルックスがシーズン3勝目を挙げ、ヴァンウォールの初代コンストラクターズチャンピオンが決定した。ホーソーンはクラッチの不調でペースダウンしたものの2位となり6点を獲得し、モスとの差を8点に広げて最終戦モロッコGPを迎えることになった。フィル・ヒルはスピンとピットインで一旦は後退したもののファステストラップを記録する快走で3位まで盛り返し、初入賞が初表彰台となった[4]。
エントリーリスト
結果
予選
決勝
- 追記
第10戦終了時点のランキング
- ドライバーズ・チャンピオンシップ
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- コンストラクターズ・チャンピオンシップ
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- 注: トップ5のみ表示。ベスト6戦のみがカウントされる。ポイントは有効ポイント、括弧内は総獲得ポイント。
脚注
参照文献
外部リンク