ABCお笑い新人グランプリ
ABCお笑い新人グランプリ(エービーシーおわらいしんじんグランプリ)は、1980年から2011年まで開催されていた朝日放送主催のお笑いコンクール。2012年からは当大会をリニューアルした「ABCお笑いグランプリ」が開催されている。 概要と歴史本大会の始まりは1980年3月15日に朝日放送が創立30周年を記念して放送された番組「朝日放送創立30周年記念スペシャルワイド第1部 ABC漫才・落語新人コンクール」としてABCホールから生放送された。最優秀新人賞は漫才の部で前田一球・写楽、審査員奨励賞に海原さおり・しおり、落語の部では桂雀三郎が受賞している。翌年の1981年から1988年まで「ABC漫才・落語新人コンクール」というタイトルで放送されていたが1989年の第10回大会から、名称と授賞スタイルを標記のものに改めた。 2011年まで毎年成人の日に開催されていたが、2012年に『ABCお笑いグランプリ』にリニューアルし、これまでの出場資格や大会形式も大きく変更された。 出場資格当初の出場資格は、関西地方で活動している芸人に限られ、コンビ結成5年以内(2年以上という条件があった時期もあった)、落語家・講談師は初舞台より10年以内。過去の最優秀新人賞受賞者はエントリー資格を失う、以前は優秀新人賞や審査員特別賞受賞者もエントリー出来なかったが、後述の通りその規定は廃止された。 しかし参加制限があった時代も、1例の特例があり、第17回大会(1996年)に審査員特別賞を受賞した高僧・野々村は、審査員判断で翌年以降にも参加資格が与えられた。 第30回大会(2009年)より、このルールが変更され、最優秀新人賞受賞者のみがエントリー資格を失うことになったため、第28回大会(2007年)に優秀新人賞を受賞したいがわゆり蚊と、審査員特別賞を受賞した恋愛小説家、第29回大会(2008年)に優秀新人賞を受賞した銀シャリが予選にエントリーし、3組とも決勝大会に選考された。 その後、銀シャリは第29回大会(2008年)、第30回大会(2009年)、第31回大会(2010年)と3年連続で最終決戦3組に残るという記録を残している。 また第15回大会(1994年)において受賞は逃したが、審査員の評価が高かった誉が、翌年の決勝大会への予選免除の特典が与えられたことがあった。 賞金最優秀新人賞の賞品が2006年の第27回大会から、それまでの50万円と海外旅行から、倍の100万円と海外旅行になった(受賞者はとろサーモン)。2010年の第31回大会からは優秀新人賞が廃止され、最終決戦で敗退した二組への賞金30万円とトロフィーなどの記念品の贈呈が無くなった。その代わりに審査員特別賞の賞金が、10万円より20万円に増額された。2011年は優秀新人賞が復活し、10万円の賞金が贈られることになり、審査員特別賞の賞金も10万円に戻されることとなった。 以前は予選を通過して決勝進出を決めた組には、新人賞として賞金10万円と記念のトロフィーが贈られていたが、2006年には賞金が廃止、2007年には新人賞扱い自体が廃止となり、トロフィーの贈呈も行われなくなった。 審査方法審査方法は基本的に審査員5人による合議制によるが、第17回から第19回の5人の著名人からなる特別審査員と一般審査員の合計点数を出す形で行われたこともあった。以前は出場者が1回ずつのネタ披露のみで、最優秀新人賞が1組、優秀新人賞が2組、審査員特別賞が1組もしくは2組が選出された。しかし後に同局で後に放送されるM-1グランプリと同じ番組構成に変更となり、まず一回戦を行って、上位3組を選出した後に最終決戦を行い、その勝者を最優秀新人賞、敗れた2組を優秀新人賞とし、審査員特別賞は最終決戦に残れなかった七組の中から選出、という方式に改められた。 第17回から第19回大会まで、著名人による特別審査員投票に加えて一般審査員による投票も加味されたが、特別審査員に高評価だったコントーズや、アメリカザリガニが最終決戦に残らず、人気投票になっているという批判もあり廃止された。 備考これまでに最優秀新人賞を受賞したのは、宮川大助・花子、桂雀々、トミーズ、ダウンタウン、桂小枝、ナインティナイン、ますだおかだ、中川家、フットボールアワー、キングコング、千鳥、鎌鼬(かまいたち)など、関西最大の若手登竜門の賞レースとなっている。 一方で、大賞受賞者の中にはヤンキース、月亭かなめ・ぜんじろう、TEAM-0、やるじゃねぇかーずなど、受賞後2~3年で解散に至ってしまうコンビが続出していた時期があった。また130R、ティーアップ、雨上がり決死隊など、事前の大本命コンビが最優秀新人賞を逃すことが多いことも、当時は注目されることが多かったが、受賞を逃した中にもよゐこ、陣内智則、メッセンジャー、チュートリアル、ブラックマヨネーズ、ジャルジャル等、登竜門にふさわしい難関であった。 司会者は2007年の第28回までは桂三枝(現・六代目桂文枝)が担当していたが年齢ギャップを理由に自ら辞退。代わって翌年の2008年の第29回大会以降は藤井隆が担当する事になった。なお、この年の三枝は総合司会の立場となり、ゲームコーナーの司会に廻っていたが、2009年からは総合司会やコーナー出演からも完全に降板した。 2009年より、予選で惜しかった芸人、本戦向きではないが、短いネタ時間なら輝く芸人が出演する、1分ネタ披露の「あいはらコレクション(司会進行・メッセンジャーあいはら)」のコーナーが設定され、ヒューマン中村やおいでやす小田などが出演した。 2011年まで毎年成人の日に開催されていたが、2012年は1月下旬の開催となり、『ABCお笑いグランプリ』に大会名称が変更された上で、大会要綱が大幅に変更され、賞金の増額、芸歴や活動地域などの条件が大幅に緩和される事となった。 歴代受賞者/本選進出者(第32回大会まで)歴代グランプリ受賞者(第33回大会以降)この回以降は『ABCお笑いグランプリ』として実施。
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