LOTポーランド航空
LOTポーランド航空(ロットポーランドこうくう、ポーランド語: Polskie Linie Lotnicze LOT S.A, 英語: LOT Polish Airlines)は、ポーランドの国際航空会社である。 概要![]() ![]() 1929年に民間航空会社数社が合併し設立された。「LOT」はポーランド語で「航空(Flight)」の意味をもつ「lotnicze」の頭文字から取られている。かつてポーランド国有財産省が株式の99.82%を保有していたが、2023年1月31日時点では国有企業が69.30%、ポーランド航空グループが30.7%保有[1]している。同国の「フラッグ・キャリア」[注釈 1]である。 世界31カ国49都市に就航している。ワルシャワ・ショパン空港をメインハブ空港としている。 航空券の座席予約システム(CRS)は、アマデウスITグループが運営するアマデウスを利用している[3]。 歴史ポーランドの商業航空は1920年に始まった。1922年にはLOTの前身となったアエロロイド(Aerolloyd)社がワルシャワ、グダニスク、ルヴフ(現ウクライナ・リヴィウ)を結ぶ定期運航を開始し、その他数社がさまざま路線を開設した。これら私営航空会社各社は1928年に一旦解散され、それらの機材は12月29日に国営のLOTポーランド航空として再編成された。 ポーランド航空は、1929年1月1日に初の定期運航を開始した。最初の航空機はユンカース F.13 およびフォッカー F.VIIであった。 1930年にIATAに加盟し、この年の4月1日から国際線の運航を始める。1931年、コウノトリとgrowskiをモチーフとしたエンブレムが公式に使われることとなった。第二次世界大戦中は格納庫や空港ビルの多くが破壊されたため、保有旅客機や従業員をルーマニアに避難させた。 1945年、第二次世界大戦が終結し、運航が再開された。現在のLOTポーランド航空の前身になる国内航空会社Z.o.oは当時自由な経営ができない状態であったため、「LOTポーランド航空の翼は復興に役に立つ」というスローガンで様々なポスターを打ち出した。 1949年には第二次世界大戦前に運航中止になった路線を再開した。 1955年にはヨーロッパ以外にも路線を拡大した。 その後、ポーランドはソ連側陣営だったため、東側陣営のツポレフやイリューシンを多く使用した。 1978年には、2人のデザイナーによって、現在のロゴが描かれた。 2003年10月、スターアライアンスの16番目の会員として加盟する。このスターアライアンス加盟を機にルフトハンザ航空のプログラムである「Miles & More」に統合された。 2012年12月14日より、ボーイング787-8型機の初号機(機体番号 : SP-LRA)がワルシャワ-プラハ線で就航を始めた。受領が進み次第、順次、ロンドン・フランクフルト・ハノーファー・ミュンヘン・キエフ・ウィーン・ブダペスト・ブリュッセルのヨーロッパ9路線に投入予定である。 2013年1月16日、ワルシャワ-シカゴ線は同社大西洋路線でボーイング787-8型機就航当日に同型機運航停止となったため、同社保有同型機1機はシカゴ到着後に運航停止、しばらく留め置きとなった。 2013年、経営危機からEUなどの承認を受けてポーランド政府から8億400万ズウォティ(約251億1000万円)の公的支援を受け、経営再建を図ることになった。そのため、12路線が運休となり[4]、さらに2015年12月31日までは人材や機材、コストを削減する事業再構築期間で、新路線などへの投資を制限されていた。 2015年6月19日、路線開設規制の解除を機にアジア路線を強化すると公式発表し、東京、ソウル、バンコク、香港などへの就航意欲を見せた[5]。 2018年5月15日、ワルシャワ-シンガポール線の運航を開始した。同路線はLOT最長路線である。 2019年9月、ブダペストのリスト・フェレンツ国際空港を拠点化し、ソウル[6]、クラクフ、ロンドンシティ、ブカレスト、ブリュッセル、シュトゥットガルト、プラハ、ベオグラード、ソフィア、ニューヨーク、シカゴに就航させる予定である[7]。 機材LOTポーランド航空が発注したボーイング機のカスタマーコードは5Dで、737-85D、767-35DERなどとなる。 運用機材
引退機材
就航都市日本との関係日本への運航便機種や運航日などの情報は公式サイトを参照。
日本との歴史
サービスMiles & Moreマイレージサービスはルフトハンザドイツ航空の運営する「Miles & More」に参加している。 ポロネーズ ラウンジLOTポーランド航空は、PPL(ポーランド州の空港)と協力して、ワルシャワ・ショパン空港で、「ポロネーズ」(Polonez)ビジネスクラスラウンジ(空港ラウンジ)を、運営している。ラウンジは、LOTポーランド航空またはスターアライアンス所属の航空会社のビジネスクラスチケットの旅行者、スターアライアンス「ゴールド」会員(例えばMiles&Moreのセネター・ステータスなど)やポーランド国家空港当局の「Good Start」プログラム会員は、利用できる。 2010年にリニューアルを実施した。ビジネス会議施設、インターネットアクセス、ワークスペース、ローカル・国内・外国メディア(新聞、テレビ)、アップルiPadアクセスなどのサービスが提供される[21]。 営業時間は、LOTポーランド航空のフライトスケジュールに従って調整している。 ラウンジはワルシャワ・ショパン空港のターミナルAに位置している。セキュリティチェック後のシェンゲンゾーン内の出発ラウンジ上の1階から階段とエレベーターでアクセス可能である。 子会社LOTは1997年7月1日に設立されたユーロLOT (EuroLOT) を2015年3月まで子会社として持っていた。2005年には格安航空会社のセントラルウィングスを設立したが、2009年3月に運航を停止した。 主な事故
脚注注釈出典
外部リンク
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