ジョルジ・ルイス・フレーロ・フィーリョ
ジョルジーニョ(Jorginho)ことジョルジ・ルイス・フレーロ・フィーリョ(Jorge Luiz Frello Filho、1991年12月20日 - )は、ブラジル・サンタカタリーナ州インビトゥーバ出身のサッカー選手。イタリア代表。プレミアリーグ・アーセナルFC所属。ポジションはMF。 名前の"Filho"は英語圏でいう"Jr."を表し、名字ではない。 クラブ経歴ブラジルで生まれ、15歳の時(2007年)に祖父母の出身地であるイタリアへ移住した[2]。6歳の時に両親が離婚しており、サッカーはアマチュア選手であった母親から習った[2]。 エラス・ヴェローナFCのユースチームでキャリアをスタートさせ、2010年にトップチームへ昇格。その後ACサンボニファチェーゼへレンタル移籍した[3]。翌年ヴェローナへ復帰し、2011年9月4日、USサッスオーロ・カルチョ戦でデビューした[4]。 昇格したヴェローナの主力として2013-14シーズンに活躍して一躍注目を浴び[5]、2014年1月SSCナポリ移籍が決定[6]。サッリ監督の下で主力として4シーズン半で公式戦160試合に出場し[7]、2017-2018年シーズンには欧州最多となる2860本のパスを成功させるなど[7]、ナポリの優勝争いの原動力ともなった[8]。 2018年7月14日、マンチェスター・シティも獲得に乗り出していたが[9]ナポリ時代の恩師マウリツィオ・サッリが監督に就任したプレミアリーグのチェルシーFCへ移籍した[10]。契約期間は5年間で、背番号は5番、移籍金は推定5740万ポンド[7]。プレミアリーグ開幕戦となったハダースフィールド戦にアンカーのポジションで先発出場、ペナルティーキックを成功させ移籍後初ゴールを決めた[11]。 2019-20シーズンは恩師のサッリが退団し、かわりにフランク・ランパードが監督に就任したため出場機会を失うと予想されていたが、変わらずアンカーのポジションにとどまった。2020-21シーズン、UEFAチャンピオンズリーグ決勝のマンチェスター・シティFC戦では効果的なプレーで優勝に貢献した[12]。同シーズンのリーグ戦ではチーム最多となる7ゴールを奪ったが、全てPKでの得点であった[13]。 ユーロとチャンピオンズリーグを制し、本人も受賞の可能性に言及する中[14]、2021年のバロンドール投票結果では3位となった[15]。 プレミアリーグ2022-23シーズン開幕戦、エヴァートン戦でPKを決め、開幕戦の勝利に貢献した。その後のCLグループステージ第4節ミラン戦でもPKを決め[16]、その後のグループステージ首位突破に貢献した。 2023年1月31日、アーセナルFCへの移籍が公式発表された。背番号は20番を着用する[17]。2月4日、22節のエヴァートンFC戦で途中出場しアーセナルデビューを果たした[18]。24節アストン・ヴィラFC戦では同点の後半アディショナルタイムにミドルシュートを放つと、ポストに直撃したボールがGKエミリアーノ・マルティネスに当たって跳ね返り、決勝点となるオウンゴールを演出した[19]。2023年11月29日、CLグループステージ第5戦のRCランス戦でPKを決めてアーセナル移籍後初ゴールを記録した[20]。2024年5月9日、アーセナルと契約延長したことが公式発表された[21]。 代表経歴ブラジルとイタリアの二重国籍のため、ブラジル代表とイタリア代表の両方を選択することが出来た[2]。 2012年からイタリア代表としてU-21代表に招集されている。A代表デビュー戦は2016年3月24日にウーディネで行われたスペイン代表との親善試合で89分にマルコ・パローロと交代で初キャップを記録した。2018 FIFAワールドカップ出場をかけた、スウェーデンとのプレーオフで代表に選出され、第2戦で先発出場しプレーしたが、ワールドカップへの出場を逃した[22]。 2018年9月7日のUEFAネーションズリーグ・ポーランド戦でペナルティーキックを決め、代表初得点を挙げた[23]。 2019年10月12日、UEFA EURO 2020予選のギリシャ戦でPKを成功させ、イタリアを本大会出場へと導いた[24]。UEFA EURO 2020本大会では準決勝スペイン戦のPK戦で5人目のキッカーを務め、このPKを成功させてチームは決勝進出を決めた[25][26]。決勝のイングランド戦ではPK戦で5人目のキッカーとして登場、決めれば優勝が決まるものであったが失敗してしまう。しかしその後ジャンルイジ・ドンナルンマが相手2人のキックをセーブ、チームは優勝を果たした[27]。 2022 FIFAワールドカップ・ヨーロッパ予選ではスイスとの対戦で2試合連続でPKを外したことが影響し[28]予選2位となり、ヨーロッパ予選プレーオフに回ることとなった。そのプレーオフの1回戦でサッカー北マケドニア代表に0-1と破れ、イタリアはワールドカップへの出場権を逃した[28]。 プレースタイル中盤の底でプレーし、長短のパスを散らしゲームメイクをするミッドフィールダー[2][5][29][30]。スピードは無いものの味方や相手との距離感を調整し、次のパスコースを予測した上でパスを受けたり、味方にボールを預け相手のマークを剥がしたりといったポジショニング能力、戦術理解力に優れる[5]。 2016-17シーズンのカリアリ戦で1試合での欧州最多記録となる180本のパスを成功[31][32]、2017-18シーズンには欧州最多となる2860本のパスを成功[7]、2018年8月26日のニューカッスル戦では173本中158本のパスを成功させ、パス成功数のチェルシーのクラブ記録を更新するとともにジョルジーニョ一人でニューカッスルのチーム全体のパス成功数(131本)を上回る[30][33]、同年9月23日のウェストハム戦でイルカイ・ギュンドアンのプレミアリーグ記録(174本)を更新する180本のパスを成功させる[34]など、パスに関する多数の記録を持つ。 ペナルティーキックを得意とし、キックの際には「スキップ」に喩えられる変則的なステップを踏むことでゴールキーパーのタイミングをずらす[23][35]。 評価恩師であるマウリツィオ・サッリは自身のサッカーの中心にジョルジーニョを据えており[2][5]、判断力の速さをジョルジーニョの最も重要な能力として評価している[2]。 リオ・ファーディナンドは2019年1月19日のアーセナルとのビッグロンドン・ダービーで解説を務めた際に、アーロン・ラムジーのマンマークにより仕事ができなかったジョルジーニョについて「試合のテンポを作ることができる選手。中央でボールを持ったときは良いプレーをする。」と評価しながらも、この時点でアシスト数が0であることを強調し「ビッグクラブとの試合になると走り回るだけ。守備は上手くないし運動量もなく、守備面でチームに何も貢献できない。ゴール前でも決定的な仕事ができない。」と酷評した[36][37]。 トゥヘル監督の後を引き継いだポッター監督はチームにとって重要な選手と評価しており、キャプテンに任命しようとするなど評価は高い[要出典]。 人物すでに息子が3人おり、得点後のセレブレーションで3人の頭文字のアルファベットを指すなど息子想いの父である。[要出典] 所属クラブ
個人成績クラブ
代表
タイトルクラブ
代表個人
脚注
外部リンク
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