ガブリエウ・バルボーザ・アウメイダ(Gabriel Barbosa Almeida、1996年8月30日 - )は、ブラジル・サンパウロ州サンベルナルド・ド・カンポ出身のサッカー選手。CRフラメンゴ所属。ポジションはフォワード。愛称はカビゴウ(Gabigol)またはガビ(Gabi)。
ガブリエウを「ガブリエル」、バルボーザを「バルボサ」「バルボザ」「バルボーサ」、または「ガブリエル・バルボサ」と表記されることもある。
来歴
クラブ
2004年、サントスFCのユースチームでキャリアをスタートさせ[1]、2013年、トップチームに昇格し[2]、5月26日のCRフラメンゴ戦、16歳でプロデビューした[3]。8月22日、コパ・ド・ブラジルのグレミオFBPA戦でプロ初得点を記録した[4]。
2014年2月1日、カンピオナート・パウリスタのボタフォゴFC戦でサントスの12000得点目となるゴールを記録した[5]。また、2014年と2015年のコパ・ド・ブラジルで2年連続で得点王に輝いた。
2016年8月30日、イタリア・セリエAのインテルナツィオナーレ・ミラノへの完全移籍が発表された[6][7]。契約期間は2021年までの5年間で移籍金は推定2500万ユーロ。9月20日のボローニャFC戦でセリエAデビューを果たしたもののイタリアサッカーへの適応に苦戦[8]。2017年2月19日のボローニャFC戦ではセリエA初ゴールを挙げたが、4月のサンプドリア戦では試合に出場できずビブスを投げつけボトルを蹴るなど素行も問題視されレギュラーを掴むことはできなかった[9]。セリエAでは9試合に出場し1ゴールを挙げるにとどまり、期待外れだった選手に与えられるビドーネ・ドーロを受賞した[10]。
2017年8月31日、ポルトガル・プリメイラ・リーガのSLベンフィカへ1年間のレンタル移籍[11]。契約には2500万ユーロでの買取オプションが付随。しかしベンフィカでも出場機会を得られず、リーグ戦での出場は1試合に留まった。
2018年1月25日、2018年12月31日までの期限付きでサントスFCへと復帰することが決定した[12]。2018年シーズンは、リーグ戦35試合に出場し18得点を記録し、得点王に輝いた[13]。
2019年1月11日、2019年12月31日までの期限付きでCRフラメンゴに移籍することが発表された[14]。2019年11月23日、コパ・リベルタドーレス決勝のリーベル・プレート戦では、1点リードされている状況の後半44分に同点ゴールを挙げると、後半アディショナルタイムに逆転となるゴールを挙げて、ジーコを擁した1981年以来38年ぶりの優勝に貢献した[15]。また大会を通じては9ゴールを決め、チームの優勝に大きく貢献した[16]。2019年シーズンは、公式戦43試合に出場し、34得点11アシストを記録した[17]。
2020年1月28日、CRフラメンゴに完全移籍で加入することが発表された[18]。2022年10月29日、コパ・リベルタドーレス2022決勝のアトレチコ・パラナエンセ戦でゴールを挙げて、クラブにとって3度目の優勝に貢献した[19]。
2024年5月に、ライバルチームであるSCコリンチャンスのシャツを着用していた写真が流出。当初、本人は否定したが後日事実と認めた。この件に対する批判が大きく、球団より背番号10をはく奪されて99に変更される。
2024年12月のブラジレイランのシーズン終了をもってフラメンゴを退団。フラメンゴ在籍中は、リベルタドーレス杯2回(2019,2022)、レコパ1回(2020)、ブラジレイラン2回(2019、2020)、コパ・ド・ブラジル1回(2022)、スーペルコパ2回(2020,2021)、そしてカンピオナート・カリオカ3回(2019,2020,2021)の優勝を勝ち取った。この功績によりファンから王様ジーコ・皇帝アドリアーノと並ぶ、「王子(Principe)」の称号を得てクラブを去った。
代表
U-20ブラジル代表として2015年、南米ユース選手権に出場し、1得点を記録[20]。
2016年5月にコパ・アメリカ・センテナリオに向けたメンバーに選出され、5月29日のパナマとの親善試合で代表初出場、初得点を記録した。
2016年6月29日にU-23ブラジル代表としてリオデジャネイロオリンピックのメンバーに選出された[21]。大会では6試合すべてに出場して2得点を記録。ブラジルのオリンピック初優勝に貢献した。
人物
愛称の一つであるガビゴウ (Gabigol)は、自身の名前であるガブリエルとポルトガル語でゴールを意味するゴウ (Gol)を組み合わせたもの。ユース時代、あらゆる大会で得点王のタイトルを総なめしたことから付けられた[22]。
ゴールを決めると、ボディビルで「ダブルバイセップス・フロント」と呼ばれる両腕の上腕二頭筋を強調するパフォーマンスを見せる。
代表歴
出場大会
試合数
国際Aマッチ 18試合 5得点(2016年-2022年)
ブラジル代表 | 国際Aマッチ |
年 | 出場 | 得点 |
2016 |
4 |
2
|
2019 |
1 |
0
|
2021 |
12 |
0
|
2022 |
1 |
0
|
通算
|
18 |
5
|
ゴール
タイトル
リオデジャネイロオリンピック表彰式にて
クラブ
- サントスFC
- CRフラメンゴ
代表
- U-23ブラジル代表
個人
脚注
- ^ “Aos 16 anos Gabigol vale R$ 131 milhões e é a maior promessa do Santos” [With 16 years old, Gabigol worths R$ 131 millions and is Santos's wonderkid] (Portuguese). O Estado de S. Paulo (2013年4月9日). 2013年5月26日閲覧。
- ^ “Santos assina com Gabriel, de 16 anos, e estipula multa de R$ 130 milhões” [Santos signs with Gabriel, 16 years old, and puts a R$ 130 million buyout clause] (Portuguese). O Estado de S. Paulo (2012年9月29日). 2013年5月26日閲覧。
- ^ “Neymar chora, mas não brilha, e Santos empata em 0 a 0 com o Fla” [Neymar cries, but does not shine, and Santos draws by 0–0 with Fla] (Portuguese). Globo Esporte (2013年5月26日). 2013年5月26日閲覧。
- ^ “Muricy promove estreia de Gabigol, mas pede calma com promessa” [Muricy promotes Gabigol's debut, but ask for calmness for wonderkid] (Portuguese). Gazeta Esportiva (2013年1月17日). 2013年5月26日閲覧。
- ^ “Santos dá novo show na Vila, goleia Botafogo e passa de 12 mil gols” [Santos puts on a show in Vila again, thrashes Botafogo and surpasses 12 thousand goals] (ポルトガル語). Globo Esporte (2014年2月1日). 2015年1月19日閲覧。
- ^ “ガビゴルがインテルに加入”. インテル公式サイト. http://www.inter.it/jp/news/13601 2016年8月31日閲覧。
- ^ “インテル、リオ五輪金メダルのFWガビゴルを獲得 20歳の誕生日に正式発表”. サッカーキング SOCCERKING. https://www.soccer-king.jp/news/world/ita/20160831/487079.html?cx_top=topix 2016年8月30日閲覧。
- ^ ガビゴル、インテルからの移籍を否定「街やチームに適応するのには時間がかかる」 - Goal.com 2016年12月25日
- ^ ビブス投げつけボトルをキック…。インテル若手FW苛立ちあらわも監督は冷静 - フットボールチャンネル 2017年4月4日
- ^ “「ネイマール2世」ガブリエウ・バルボサが不名誉な“ビドーネ・ドーロ”を受賞”. 超ワールドサッカー (2018年1月9日). 2023年10月4日閲覧。
- ^ ブラジルの若き才能ガビゴル、インテルで花開かずベンフィカへ1年間レンタル移籍決定 - Goal.com 2017年8月31日
- ^ “ガブリエル・バルボサがサントスFCへ移籍”. FC Internazionale Milano - 公式サイト. http://www.inter.it/jp/news/17811/fc 2018年1月26日閲覧。
- ^ “インテルで不遇のガビゴルが母国で初の得点王獲得!《ブラジル全国選手権》”. 超ワールドサッカー (2018年12月3日). 2023年10月4日閲覧。
- ^ “ガブリエウ・バルボーサがフラメンゴに移籍”. FC Internazionale Milano - 公式サイト. https://www.inter.it/jp/news/20451 2019年1月14日閲覧。
- ^ “フラメンゴがジーコ在籍時以来の南米制覇! ガビゴル終盤2発で劇的幕切れ《コパ・リベルタドーレス》”. 超ワールドサッカー (2019年11月24日). 2023年10月4日閲覧。
- ^ “Flamengo win Copa Libertadores with amazing comeback against River Plate”. The Guardian (2019年11月23日). 2021年7月18日閲覧。
- ^ “ガビゴルのフラメンゴ完全移籍が正式決定! 昨季は得点王で2冠の獲得に貢献!!”. 超ワールドサッカー (2020年1月28日). 2023年10月4日閲覧。
- ^ “GABRIEL BARBOSA AL FLAMENGO”. Inter.it (2020年1月28日). 2021年7月18日閲覧。
- ^ “フラメンゴが“ガビゴル“のゴールでアトレチコ・パラナエンセを下し昨季のリベンジ! 3度目の南米王者に《コパ・リベルタドーレス》”. 超ワールドサッカー (2022年10月30日). 2023年10月4日閲覧。
- ^ “Gallo convoca seleção brasileira que disputará o Sul-Americano sub-20” [Gallo calls up Brazil national team which will play in South American under-20] (ポルトガル語). Esporte Interativo (2014年11月27日). 2015年1月24日閲覧。
- ^ “ネイマール、OA枠でリオ五輪出場決定…U23ブラジル代表メンバー発表”. サッカーキング SOCCERKING. https://www.soccer-king.jp/news/world/world_other/20160630/462672.html 2016年6月30日閲覧。
- ^ 藤原清美 (2022年1月13日). “夢のワールドカップ出場を目指すガビゴウ。欧州再挑戦かフラメンゴ残留か”. footballista. 2022年1月14日閲覧。
外部リンク
タイトル・受賞歴 |
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1970年代 |
- 70: ヴァギーニョ, トスタン, パウロ・セーザル・リマ
- 71: アントニオ・カルロス, アバチア, エドゥ
- 72: オスニ・ロペス, アウベリ, パウロ・セーザル・リマ
- 73: ゼキーニャ, ミランジーニャ, マリオ・セルジオ
- 74: オスニ・ロペス, ルイジーニョ, ルラ
- 75: ジウ, パリーニャ, ジザ
- 76: ヴァウドミーロ, ドバル, ルラ
- 77: タルシーゾ, レイナウド, パウロ・セーザル・リマ
- 78: タルシーゾ, パウリーニョ, ジェズム
- 79: ジョルジーニョ, ロベルト・ディナミッチ, ジョアンジーニョ
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1980年代 |
- 80: ボテーリョ, バウタザール, マリオ・セルジオ
- 81: パウロ・セーザル・カマスティ, ロベルト・ディナミッチ, マリオ・セルジオ
- 82: ルシオ, カレッカ, ビロ=ビロ
- 83: ジョルジーニョ, レイナウド, エデル
- 84: レナト・ガウショ, ロベルト・ディナミッチ, タット
- 85: マリーニョ, カレカ, アド
- 86: セルジオ・アラウージョ, カレカ, ジョアン・パウロ
- 87: レナト・ガウショ, レナト, ベルグ
- 88: ヴィヴィーニョ, ニウソン, ジーニョ
- 89: ビスマルク, ビズ, トゥーリオ・マラヴィーリャ
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1990年代 |
- 90: レナト・ガウショ, マジーニョ・オリベイラ, カレカ・ビアンシェジ
- 91: マジーニョ・オリベイラ, トゥーリオ・マラヴィーリャ, カレカ・ビアンシェジ
- 92: レナト・ガウショ, ベベット, ネリオ
- 93: リヴァウド, エジムンド, アレックス・アウヴェス
- 94: マルセリーニョ・カリオカ, マルシオ・アモローゾ, ルイゾン
- 95: レナト・ガウショ, トゥーリオ・マラヴィーリャ, ドニゼッチ
- 96: パウロ・ヌーネス, レナウド
- 97: エジムンド, ミューレル
- 98: エジウソン, ファビオ・ジュニオール
- 99: マルケス, ギリェルメ
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2000年代 |
- 00: ロマーリオ, ロナウジーニョ
- 01: アレックス・ミネイロ, マルケス
- 02: ロビーニョ, ジウ
- 03: グラフィッチ, ルイス・ファビアーノ
- 04: ロビーニョ, ワシントン
- 05: カルロス・テベス, ラファエウ・ソビス
- 06: フェルナンドン, アロイージオ
- 07: レアンドロ・アマラウ, アコスタ
- 08: ボルジェス, ニウマール
- 09: タルデッリ, アドリアーノ
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2010年代 |
- 10: ジョナス, ネイマール
- 11: ネイマール, フレッジ
- 12: ルーカス, フレッジ
- 13: ワウテル, タルデッリ
- 14: タルデッリ, ゲレーロ
- 15: プラット, ルアン
- 16: ロビーニョ, ガブリエウ・ジェズス, ドゥドゥ
- 17: ルアン, ジョー, ドゥドゥ
- 18: エヴェルトン, ドゥドゥ, ガブリエウ
- 19: ブルーノ・エンヒキ, ドゥドゥ, ガブリエウ
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2020年代 | |
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ボーラ・ジ・オーロ - ボーラ・ジ・プラッタ(GK - DF - MF - FW) |
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2000年代 | |
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2010年代 |
- 10: ジョナス, ネイマール
- 11: ネイマール, フレッジ
- 12: ネイマール, フレッジ
- 13: ワウテル, エデルソン
- 14: ジエゴ・タルデッリ, ゲレーロ
- 15: ルアン, オリヴェイラ
- 16: ロビーニョ, ガブリエルウ・ジェズス, ドゥドゥ
- 17: エンヒキ・ドゥラード, ジョー
- 18: ガブリエウ, ドゥドゥ
- 19: ガブリエウ, ブルーノ・エンヒキ
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2020年代 | |
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MVP - 得点王 - 監督賞 - ベスト11(GK - DF - MF - FW) |
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1970年代 | |
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1980年代 | |
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1990年代 | |
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2000年代 | |
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2010年代 | |
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2020年代 | |
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※1970年、1972年は賞は授与されなかったが、最も良い評価を受けたのは1970年はレジェス、1972年はフィゲロアであった。 |
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