レアンドロ・ダミアン・ダ・シウバ・ドス・サントス(Leandro Damião da Silva dos Santos、1989年7月22日 - )は、ブラジル・パラナ州ジャルジン・アレグレ(ポルトガル語版)出身のプロサッカー選手。ポジションはフォワード。元ブラジル代表。
2021年のJ1リーグの最優秀選手賞(MVP)、及び得点王受賞者。
クラブ経歴
アトレチコ・イビラマ(ポルトガル語版)の下部組織に所属する17歳までサンパウロの貧しい地区でプレーするアマチュア選手で、プロクラブの下部組織に所属した経験はない[1]。1500円程度のギャラで時折他チームの助っ人としてプレーすることもあった[2]。
2009年にSCインテルナシオナルへ入団。2010年にはリーグ戦で7得点を記録し、2010年8月19日に行われたコパ・リベルタドーレス決勝のCDグアダラハラ戦2ndレグでは途中交代で出場すると勝ち越しゴールを挙げチームを優勝へ導いた[1]。レコパ・スダメリカーナのCAインデペンディエンテ戦では2試合にフル出場し1stレグで1得点、2ndレグで2得点を挙げた[3]。2013年には、ナポリが獲得に乗り出したが移籍は成立しなかった[4]。サントスでプレーしていた2014年、ACミランからオファーを受けるも、サントスでのプレーを選んで残留した[4]。
2016年2月4日、スペイン・ラ・リーガのレアル・ベティスへシーズン終了までのレンタル契約で加入した[4][5]。2月27日のラージョ・バジェカーノ戦でラリーガデビューを果たしたが、ベティスでは3試合に出場したのみに終わった[6]。
2016年7月14日、フラメンゴに加入。同年はフラメンゴとサントスでプレイし、セリエAで15試合2得点を記録した。2017年は前半をフラメンゴで、後半を自身初のブラジレイロ・セリエB所属のインテルナシオナルでプレイし、リーグ戦24試合11ゴールを記録してインテルナシオナルのブラジレイロ・セリエA復帰に大きく貢献した。また公式戦35試合15ゴールを記録した。2018年もインテルナシオナルでプレイし、ブラジレイロ・セリエA26試合10ゴールを記録した。同シーズン限りで退団することを発表した[7]。
2018年12月14日、J1リーグ・川崎フロンターレへ完全移籍で加入することが発表された[8]。2月16日、Jリーグスーパーカップの浦和レッズ戦でJリーグデビュー、後半7分に移籍後初ゴールとなる決勝弾を決め、チームの勝利に貢献[9]。3月10日の横浜F・マリノス戦でJリーグ初ゴールを含む2ゴールを記録した[10][11]。7月19日、Jリーグワールドチャレンジのチェルシー戦で交代出場から、後半42分に決勝点を決め勝利に貢献[12]。シーズンを通じて一定の成績は残したが、完全なレギュラー獲得とまではいかず、23試合9ゴールという成績でシーズンを終えた[10]。2019シーズンのシュート決定率で3割3分3厘は、リーグトップの成績であった[13]。
2020年シーズン、7月7日に行われたFC東京との多摩川クラシコではシーズン初得点と3アシストで4-0での勝利に貢献した[14][15]。第29節のガンバ大阪戦では先制点を決め勝利、リーグ優勝を果たした[16]。シーズン中、小林悠とプレータイムを分け合う形も多かったが[17]、昨シーズンを上回る13ゴールを挙げた[18]。2021年元旦、天皇杯決勝のガンバ大阪戦では三笘薫の決勝点をアシストした[19]。
2021年シーズンから副キャプテンに就任[20]。序盤から好調を維持し、4-3-3のセンターフォワードに定着。Jリーグ第11節[21] のセレッソ大阪戦でシーズン初ゴールを含む2ゴールをあげると[22]、その後もハイペースで得点を重ね、第25節のサンフレッチェ広島戦で来日以降のキャリアハイとなる14ゴール目を記録する[23]。最終成績は23得点となり、得点王のタイトルを前田と分け合った[24]。上記に加え、J1の月間表彰も併せて4度受賞するなどの活躍を見せ川崎のリーグ2連覇に貢献、同年の最優秀選手賞(MVP)を受賞した[25]。ACLではグループステージ第5節、大邱FCとの対戦で移籍後初のハットトリックを決めている。
2022年、開幕戦のFC東京戦でゴールを挙げるスタートを切ったが[26]、8月20日のアビスパ福岡戦での負傷により[27] 以降の試合に出場することなくシーズンを終えた。
2023年も負傷離脱で出場は少なかったが、シーズン後半には先発出場に返り咲き天皇杯決勝でも先発出場した。12月10日契約満了が発表された[28]。
代表経歴
ブラジル代表として、2011年3月27日、親善試合のスコットランド戦でA代表デビューを果たした[29]。同年9月6日のガーナとの親善試合で代表初得点となる決勝点を挙げた[29]。
ロンドンオリンピックにも出場し、6得点を挙げ得点王となった[30]。2013年、コンフェデレーションズカップに臨むメンバーに選出されていたが、怪我で大会への参加を辞退した[31]。
個人成績
国内大会個人成績 |
年度 | クラブ | 背番号 | リーグ |
リーグ戦 |
リーグ杯 | オープン杯 |
期間通算 |
出場 | 得点 |
出場 | 得点 | 出場 | 得点 |
出場 | 得点 |
ブラジル
| リーグ戦 |
ブラジル杯 | オープン杯
|
期間通算
|
2010 |
インテルナシオナル |
19 |
セリエA |
25 |
7 |
0 |
0 |
- |
25 |
7
|
2011 |
9 |
28 |
14 |
0 |
0 |
- |
28 |
14
|
2012 |
19 |
7 |
0 |
0 |
- |
19 |
7
|
2013 |
26 |
5 |
5 |
0 |
- |
31 |
5
|
2014 |
サントス |
26 |
6 |
5 |
0 |
- |
31 |
6
|
2015 |
クルゼイロ |
23 |
4 |
2 |
1 |
- |
25 |
5
|
スペイン
| リーグ戦 |
国王杯 | オープン杯
|
期間通算
|
2015-16 |
レアル・ベティス |
12 |
ラ・リーガ |
3 |
0 |
0 |
0 |
- |
3 |
0
|
ブラジル
| リーグ戦 |
ブラジル杯 | オープン杯
|
期間通算
|
2016 |
フラメンゴ |
18 |
セリエA |
15 |
2 |
0 |
0 |
- |
15 |
2
|
2017 |
7 |
3 |
2 |
0 |
- |
9 |
3
|
2017 |
インテルナシオナル |
22 |
セリエB |
17 |
8 |
0 |
0 |
- |
17 |
8
|
2018 |
9 |
セリエA |
26 |
10 |
2 |
1 |
- |
28 |
11
|
日本
| リーグ戦 |
リーグ杯 | 天皇杯
|
期間通算
|
2019 |
川崎 |
9 |
J1 |
23 |
9 |
5 |
1 |
3 |
1 |
31 |
11
|
2020 |
34 |
13 |
4 |
1 |
2 |
0 |
40 |
15
|
2021 |
35 |
23 |
2 |
1 |
5 |
1 |
42 |
25
|
2022 |
23 |
5 |
2 |
0 |
1 |
0 |
26 |
5
|
2023 |
12 |
3 |
2 |
0 |
3 |
1 |
17 |
4
|
ブラジル
| リーグ戦 |
ブラジル杯 | オープン杯
|
期間通算
|
2024 |
コリチーバ |
9 |
セリエB |
|
|
|
|
|
|
|
|
通算 |
ブラジル |
セリエA
|
195 |
58 |
16 |
2 |
- |
211 |
60
|
ブラジル |
セリエB
|
17 |
8 |
0 |
0 |
- |
17 |
8
|
スペイン |
ラ・リーガ
|
3 |
0 |
0 |
0 |
- |
3 |
0
|
日本 |
J1
|
127 |
53 |
15 |
3 |
14 |
3 |
156 |
60
|
総通算
|
342 |
119 |
20 |
4 |
14 |
3 |
386 |
126
|
その他公式戦
その他国際公式戦
代表歴
試合数
- 国際Aマッチ 17試合 3得点(2011年-2013年)[32]
タイトル
クラブ
- SCインテルナシオナル
- CRフラメンゴ
- 川崎フロンターレ
個人
- ロンドンオリンピック 得点王(2012)
- J1リーグ・最優秀選手賞(2021)
- J1リーグ・ベストイレブン(2021)
- J1リーグ・得点王(2021)
- J1リーグ・月間MVP:2回(2021.4、2021.11.12)
- J1リーグ・月間ベストゴール:2回(2021.2.3、2021.5)
- AFCチャンピオンズリーグ・ベストイレブン(2021)
脚注
関連項目
外部リンク
タイトル・受賞歴 |
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J1 |
1990年代 |
- 93: 三浦知良, ディアス
- 94: 武田修宏, 高木琢也
- 95: 福田正博, 三浦知良, ストイコビッチ, 森島寛晃
- 96: 三浦知良, ストイコビッチ, 岡野雅行
- 97: 中山雅史, エムボマ
- 98: 中山雅史, 柳沢敦
- 99: ストイコビッチ, 黄善洪
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2000年代 |
- 00: ツゥット, 中山雅史, 西澤明訓
- 01: ウィル, 柳沢敦
- 02: エメルソン, 高原直泰, 中山雅史
- 03: エメルソン, ウェズレイ, 久保竜彦
- 04: エメルソン, マルケス, 大黒将志
- 05: アラウージョ, 佐藤寿人
- 06: ワシントン, マグノ・アウベス
- 07: ジュニーニョ, バレー
- 08: マルキーニョス, 柳沢敦
- 09: 岡崎慎司, 前田遼一
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2010年代 |
- 10: 前田遼一, ケネディ
- 11: ケネディ, ハーフナー・マイク
- 12: ウイルソン, 佐藤寿人, 豊田陽平
- 13: 大迫勇也, 大久保嘉人, 川又堅碁
- 14: 大久保嘉人, 宇佐美貴史, パトリック
- 15: 大久保嘉人, 宇佐美貴史, ドウグラス
- 16: 小林悠, レアンドロ
- 17: 興梠慎三, 小林悠, 杉本健勇
- 18: ジョー, ファン・ウィジョ
- 19: ディエゴ・オリヴェイラ, 永井謙佑, 仲川輝人, マルコス・ジュニオール
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2020年代 |
- 20: エヴェラウド, オルンガ
- 21: 旗手怜央, レアンドロ・ダミアン, 前田大然
- 22: チアゴ・サンタナ, エウベル, マルシーニョ
- 23: アンデルソン・ロペス, 大迫勇也, 武藤嘉紀
- 24: アンデルソン・ロペス, 大迫勇也, 武藤嘉紀, 宇佐美貴史, 知念慶
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J2 |
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J3 |
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ベストイレブン(GK - DF - MF - FW) - JCB |
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1 - 10,000 |
- 1 マイヤー 1993.5.15
- 100 松波正信 1993.6.9
- 500 水沼貴史 1993.12.1
- 1,000 メディナベージョ 1994.8.17
- 1,500 城彰二 1995.4.5
- 2,000 エジソン 1995.8.12
- 2,500 江尻篤彦 1995.11.15
- 3,000 三浦泰年 1996.8.28
- 3,500 高木琢也 1997.5.3
- 4,000 横山貴之 1997.8.23
- 4,500 レディアコフ 1998.4.25
- 5,000 バジーリオ 1998.9.23
- 5,500 佐藤一樹 1999.4.24
- 6,000 鈴木秀人 1999.11.7
- 6,500 長谷川祥之 2000.7.1
- 7,000 久保竜彦 2001.5.12
- 7,500 久保山由清 2001.11.3
- 8,000 崔龍洙 2002.9.14
- 8,500 ヴァスティッチ 2003.5.18
- 9,000 斎藤大輔 2004.3.13
- 9,500 安貞桓 2004.9.23
- 10,000 前田雅文 2005.5.8
|
---|
10,500 - 20,000 |
- 10,500 今野泰幸 2005.11.12
- 11,000 アンドレ 2006.7.23
- 11,500 田中佑昌 2006.11.18
- 12,000 ウェズレイ 2007.6.23
- 12,500 マルキーニョス 2008.3.16
- 13,000 巻誠一郎 2008.9.14
- 13,500 鄭大世 2009.5.10
- 14,000 中山博貴 2009.11.28
- 14,500 赤嶺真吾 2010.8.22
- 15,000 辻尾真二 2011.5.22
- 15,500 ラフィーニャ 2011.9.18
- 16,000 藤田直之 2012.5.25
- 16,500 永井謙佑 2012.11.17
- 17,000 鈴木大輔 2013.7.17
- 17,500 家長昭博 2014.3.15
- 18,000 興梠慎三 2014.9.23
- 18,500 塩谷司 2015.5.23
- 19,000 高山薫 2015.11.7
- 19,500 遠藤康 2016.7.17
- 20,000 金子翔太 2017.4.21
|
---|
20,500 - 30,000 |
- 20,500 エウシーニョ 2017.9.30
- 21,000 齊藤未月 2018.7.22
- 21,500 興梠慎三 2019.3.9
- 22,000 遠藤渓太 2019.8.24
- 22,500 野上結貴 2020.8.19
- 23,000 ジェイ 2020.11.21
- 23,500 レアンドロ・ダミアン 2021.5.26
- 24,000 ミラン・トゥチッチ 2021.11.27
- 24,500 森島司 2022.7.17
- 25,000 森島司 2023.4.22
- 25,500 植中朝日 2023.10.21
- 26,000 アンデルソン・ロペス 2024.5.29
|
---|
得点王(J1 - J2 - J3) - 記念ゴール(J1 - J2 - J3) |
|
|