日本を明るくする会(にっぽんをあかるくするかい)は、日本の議員集団。第46回衆議院議員総選挙で初当選した自由民主党の衆議院議員らで構成されている。
概要
2012年12月の第46回衆議院議員総選挙で初当選した自由民主党の議員により、結成された[3]。この会は、新人議員同士がお互いに情報を交換し合うことを目的としている[3]。
名称の由来は、最初の会合に集まった議員5人の頭髪が、いずれも薄かったことに因んでいる[3]。会長には5人の中で最年長の八木哲也が就任した[3]。それ以来、新人議員の勧誘を続けているが[3]、2013年10月16日時点で参加者が10名に達しており[4]、結成から一年にも満たないうちに参加者数が倍増している。また、衆議院副議長などを歴任したベテラン議員の衛藤征士郎を、相談役として迎え入れている[5]。
2024年10月の第50回衆議院議員総選挙で会長の八木、相談役の衛藤が落選。産経新聞によれば会長の後継人事も決まったという[6]。
活動
会長の八木哲也は「当選を重ね、重責を担うポストに就き、実績と経験を積んでいって初めて、日本を明るくできる。応援演説にお互いが出向いたりして、助け合っていきたい」[5]と述べており、選挙での応援演説で協力し合うなど、従来の派閥の互助会的な機能も果たそうと試みている[4][3]。「日本を明るくする会」と大書し、下部に禿げ頭をあしらったオリジナルの幟も作成し[4]、メンバーの街頭演説などで活用されている[5][7]。また、総務大臣などを歴任したベテラン議員の菅義偉を会合に招くなど[5][8]、活発な活動を展開している。ただ、会長の八木は「これは派閥ではない」[4]と発言しており、派閥化するようなことはないとしている。あくまで頭髪など容姿に共通点を持つ者が集まった会であり[4][9]、政治思想が一致する者の集まりではないとしている[4]。
また、会の結成を知った知人からは、メンバーに対して、國稀酒造の日本酒が届けられているという[4]。これは、國稀酒造が所在する北海道増毛郡増毛町に、「増毛」という文字が含まれているためである[4]。
参加資格
- 参加条件を設けたきっかけ
- 第44回衆議院議員総選挙で初当選した新人議員が無条件で集まった83会とは異なり、頭髪の薄い新人議員によって結成された異色の会である。ただ、当初は、頭髪の薄さを参加条件として掲げていたわけではなかった[3]。新人議員らに広く参加を呼び掛けたものの、最初の会合には参加者がわずか5名しか集まらず、その5名の頭髪の状況が一致したことが発端である[3]。頭髪が薄い新人議員ばかりが集まったのは偶然であったが、「たまたまとしない方がインパクトあふれる」[3]との理由から、頭髪の薄い新人議員の会となった。
- 鬘を装用する者の入会の是非
- ただ、鬘を装用している議員に対しては、どのような対応をとるのか態度を留保している。『みわちゃんねる突撃永田町!!』にて佐野美和から「ズラの人はどうなっちゃうんですか?」[4]と質問された際、会長の八木哲也は「まだね、ちょっと、誰がズラだかちょっとわからない」[4]と回答しており、まだ鬘の装用者を見抜けていないため、具体的な対応策についても未定であることを明かしている[4]。
- 堀井学は2022年から元々のスキンヘッドに加えて、鬘を被った姿でも衆院本会議等の公式行事に参加しており、鬘の本格的使用にあたって会に対して退会届を提出したものの、保留扱いとなっている。
- 頭髪の判定基準
- 衆議院議員の小松裕は「私も、少し薄くなっていることを認定されて準会員にしていただきました」[10]と述べており、頭髪が少し薄くなり始めた程度の状態であっても入会が認められている。また、衆議院議員の冨樫博之については、頭髪が薄いとはいえないものの、誘われて途中参加している。これは、冨樫の出身地である秋田県では民俗行事として「なまはげ」が知られていることから、それに因んで「秋田県のナマハゲのハゲと言う事での参加」[8]だと説明している。また、衆議院議員の中村裕之についても、頭髪が薄いとはいえないものの入会が認められている。これは、中村が「私の選挙区の小樽には、毛無山という山があって、天気の良い日は石狩湾超しに増毛が見えます」[11]と説明したところ、他のメンバーらから受け入れられたためである。そのため、頭髪の薄さは参加の必須条件ではなく、柔軟に運用されている。一方で、衆議院経済産業委員会の審議の席上、八木哲也が日本を明るくする会の活動に言及し、参加議員について「カミに見放されても明るく元気に日本を明るくしようというメンバーばかり」[1][2]だと紹介した後、委員会審議に出席していた経済産業大臣の茂木敏充の頭髪に目をやり「残念ながら、一見して茂木大臣はメンバーになる資格がございません」[1][2]と述べた。
- 2020年11月には「曾祖父が薄毛」という理由で小泉進次郎が入会している[12]。
参加議員
参加していた議員
関係する人物の頭髪の状況
脚注
関連項目
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前身: 自由党・日本民主党 |
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保守本流 |
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宏池会(池田派 → 前尾派 → 大平派 → 鈴木派 → 宮澤派) → 木曜研究会(加藤派 → 小里派 → 谷垣派 → 古賀派に合流×) 、※新財政研究会(堀内派 → 丹羽・古賀派) → 宏池政策研究会(古賀派 → 岸田派 → ×)、※大勇会(河野派) → 為公会(麻生派) → 志公会(麻生派)、※有隣会(谷垣グループ → ×)
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木曜研究会(佐藤派) → 周山会(佐藤派) → 周山クラブ(保利グループ → 福田派に合流×)、※七日会(田中派) → 政治同友会(田中派) → 木曜クラブ(田中派 → 二階堂派 → ×)、※経世会(竹下(登)派 → 小渕派) → 平成政治研究会(小渕派) → 平成研究会(小渕派 → 橋本派 → 津島派 → 額賀派 → 竹下(亘)派 → 茂木派)、※改革フォーラム21(羽田・小沢派 → 新生党に合流×)
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白政会(大野派) → 睦政会(大野派) → 一新会(船田派 → ×)、※一陽会(村上派) → 巽会(水田派 → ×)
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保守傍流 |
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十日会(岸派 → ×)、※党風刷新懇話会 → 党風刷新連盟 → 紀尾井会(福田派) → 八日会(福田派) → 清和会(福田派 → 安倍(晋太郎)派 → 三塚派) → 21世紀を考える会・新政策研究会(三塚派 → 森派) → 清和政策研究会(森派 → 町村派 → 細田派 → 安倍(晋三)派 → ×)、※政眞会(加藤派 → 新生党に合流×)、※愛正会(藤山派 → 水田派に合流×)、※(南条・平井派 → 福田派に合流×)、※交友クラブ(川島派 → 椎名派 → ×)、※(亀井グループ → 村上・亀井派に合流×)
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春秋会(河野派 → 森派 → 園田派 → 福田派に合流×)、※新政同志会(中曽根派) → 政策科学研究所(中曽根派 → 渡辺派 → 旧渡辺派 → 村上派 → 村上・亀井派に合流×) → 志帥会(村上・亀井派 → 江藤・亀井派 → 亀井派 → 伊吹派 → 二階派 → ×)、※近未来政治研究会(山崎派 → 石原派 → 森山派 → ×)、※さいこう日本(甘利グループ)、※国益と国民の生活を守る会(平沼グループ → 日本のこころに合流×)
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政策研究会(松村・三木派) → 政策同志会(松村・三木派) → 政策懇談会(松村・三木派 → ) → 政策懇談会(三木派) → 新政策研究会(河本派) → 番町政策研究所(河本派 → 高村派 → 大島派 → 山東派 → 麻生派に合流×)、※(松村派 → ×)、※(早川派 → 福田派に合流×)
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火曜会(石橋派)、二日会(石田派 → 三木派に合流×)
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青嵐会 |
青嵐会、自由革新同友会(中川グループ → 石原グループ → 福田派に合流×)
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保守新党 |
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83会 |
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水月会 |
さわらび会(石破グループ) → 水月会(石破派 → 石破グループ)
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無派閥 |
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※は派閥離脱、太字は現在への系譜、括弧内矢印は派閥継承。 |
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