特捜9
『特捜9』(とくそうナイン)は、2018年から2025年までテレビ朝日系列で断続的に放送されていた刑事ドラマシリーズ。主演は井ノ原快彦で、『警視庁捜査一課9係』(以下、9係)シリーズの続編に当たる[1]。東映制作。 以下、本文中における「S」表記はseason、「SP」表記はスペシャルを指すものとする。 概要2006年から2017年まで放送された『警視庁捜査一課9係』が、主演を務めてきた渡瀬恒彦の逝去に伴い終了したことを受け、翌2018年に改題のうえ再スタートしたのが本シリーズである[2]。 『9係』で渡瀬が演じてきた加納倫太郎に代わり、同シリーズの準主役であった井ノ原演じる浅輪直樹が、本シリーズより正式に主役へ昇格した。シリーズのタイトルも『9係』の世界設定を受け継ぐとともに、所属部署が9人チームの「特別捜査班」であることにちなんだものである。放送期間は『9係』の末期より引き続き、原則として各年度の4月クールに定められており、年度下半期に放送される『相棒』などと並んで、テレビ朝日系列の水曜21時台(21時 - 21時54分)に設けられている刑事ドラマ枠の定番シリーズとしても定着していた。 前述した新シリーズへの移行の経緯ゆえに、主人公の浅輪を始めとする登場人物も『9係』よりそのまま続投する者が多い一方、主人公たちが属する「特別捜査班」は前シリーズの「捜査一課第9係」から地続きのチームという訳ではなく、後述の通りシリーズの切り替わりの間に起きたある事件とその過程で発生した9係の解散という事態を経て、新メンバーの宗方朔太郎(寺尾聰)と新藤亮(山田裕貴)を加える形で新規に立ち上げられた部署である[3]。本シリーズの物語は、この特別捜査班としてメンバーが再結集するまでの過程に始まり(S1第1話)、さらにS1では毎回の事件と並行して班長の宗方にまつわる様々な謎が描かれ[1]、9係解散にまつわる事件の真相とがシーズンの最終回で交差する形となっている。 本シリーズは2025年までに通算8シーズン、全86回が制作・放送され[注 1]、同年に放送されたfinal season(S8)の完結とともに、『9係』から約20年におよんだシリーズそのものも幕引きを迎えた[4]。シリーズ最終回ともなったS8第10話は、特捜班に対するテレビの密着取材を中心にかつての特捜班メンバーやその関係者も複数登場する形で物語が展開され、『9係』時代も含め初めて「事件が発生しない」という異例の回となった[5][6]。また終盤のシーンでは、かつて加納が使っていた調理道具と共に、『9係』時代に撮影された渡瀬の写真が登場[7][8][注 2]。エンドロールでは『9係』のS12第1話以来8年ぶりに、渡瀬の名前が「出演者」としてクレジットされた[8][注 3]。そしてラストシーンでは、浅輪が『9係』から『特捜9』に至るまでの20年間を振り返るとともに、密着取材番組の視聴者に対するメッセージ[注 4]を語る形で物語が締めくくられた[9]。 あらすじ警視庁捜査一課9係は、係長・加納倫太郎(演:渡瀬恒彦)のもとに集まった個性的な刑事・浅輪直樹(演:井ノ原快彦)、小宮山志保(演:羽田美智子)、村瀬健吾(演:津田寛治)、青柳靖(演:吹越満)、矢沢英明(演:田口浩正)の5人が盤石のチームプレーで数々の事件を解決してきた。 その後、加納がテロ対策室のアドバイザーをするために9係を離れた[注 5]が、それでも残ったメンバー5人は数々の事件を解決していた。しかし、“ある事件”で失態を押し付けられてしまい9係は解散[注 6]。メンバー5人は各々が別々の所轄署へ左遷され散り散りとなってしまった。 それから1年後、警視総監の神田川宗次朗(演:里見浩太朗)は事件の早期解決を目指す、自身直轄の「独立した捜査班」の結成を指示。班長に任命された宗方朔太郎(演:寺尾聰)のもとに、かつての9係のメンバーが再集結、浅輪は主任になることになり、新しいメンバーとして新藤亮(演:山田裕貴)も加わり、7人体制の「特捜9」として生まれ変わった。 その後、特捜班は9係を解散へ追いやった黒幕を逮捕。お咎めもなく、特捜班は解散されなかった。捜査一課に警戒されながらも、様々な難事件を解決していたが、ある事件を解決した代償に宗方は特捜班を去る。 それから9か月、特捜班には地味な仕事ばかり回されていたが、ある日警備のために訪れた場所で殺人事件が起きる。そのころ二代目の班長も選ばれようとしていた。 登場人物→9係時代の出来事はそれぞれの役名を、他の登場人物は「警視庁捜査一課9係の登場人物」を参照
警視庁捜査一課特別捜査班 / 警視庁捜査支援分析センター(SSBC) / 元特捜班のメンバー / 特捜班の関係者 / 警視庁 / 警察庁 / 関東監察医務院 / 法曹関係者 / その他 / ゲスト season1(2018年) / スペシャル(2019年) / season2(2019年) / season3(2020年) / season4(2021年) / season5(2022年) / season6(2023年) / season7(2024年) / final season(2025年) 警視庁捜査一課特別捜査班
警視庁捜査支援分析センター(SSBC)
元特捜班のメンバー
特捜班の関係者
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ゲストseason1 / スペシャル / season2 / season3 / season4 / season5 / season6 / season7 / final season(S8) season1(2018年)
スペシャル(2019年)
season2(2019年)
season3(2020年)
season4(2021年)
season5(2022年)
season6(2023年)
season7(2024年)
final season(S8、2025年)
スタッフ
主題歌前身の『9係』時代から引き続き井ノ原が所属するV6が主題歌を担当していたが、S4放送終了後の2021年11月1日に解散。翌2022年のS5以降は井ノ原を含むV6の年長組メンバーによる20th Centuryが主題歌を担当している。
また、村瀬が小宮山にプロポーズし大団円を迎えたS4最終回のラストシーンでは、『9係』S1(2006年)の主題歌であった『グッデイ!!』が挿入歌として流された[363]。同時にこれが、『9係』時代から15年間に及んだV6の主題歌担当による最後の放送回となった。 さらに、final season(S8)最終回では挿入歌[注 37]として井ノ原のソロ歌唱による『愛する人へ』が使用された。この曲は同シーズン中から井ノ原演じる浅輪が劇中において度々アカペラで口ずさんでおり、最終回のエンドロールで曲の全容とタイトルが初めて明かされた。同曲は井ノ原自身が作詞作曲を手がけ、主題歌である『ネバギバ 〜Never Give Up!〜』のCDシングル盤(ネバギ盤)にカップリング曲として収録されている[364]。 用語※ストーリー内にたびたび登場する施設・会社・組織・部署・事件名・事故名などを記す。
放送日程season1
スペシャル
season2
season3
season4
season5
season6
season7
final season
脚注注釈
出典
参照話数※未使用の参照話数を使うときは両サイドにある「<!-- -->」を除去してください。
外部リンクテレビ朝日公式東映公式
動画
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