IRTフラッシング線 のクイーンズ・ブールバード (英語版 ) 高架橋
ニューヨーク市地下鉄 は、ニューヨーク市 の5つの行政区 のうち4区内で運行している公共 地下鉄 システムである。現在のシステムは、かつてのインターボロー・ラピッド・トランジット (IRT)、ブルックリン・マンハッタン・トランジット (BMT)、そしてインディペンデント・サブウェイ・システム (IND) から受け継がれている。ニューヨーク市はINDの発足時からこの会社を所有しており、BMTとIRTは1940年に買収した。かつてのIRTのシステムは現在はAディビジョン に属しており、かつてのBMTとINDのシステムを統合したものはBディビジョン に属している。
命名体系
ニューヨーク市地下鉄の命名体系 (英語版 ) において、"路線" (line) と"運行系統" (service) という用語は互いに異なった意味を持っており、混同してはいけない。日常的に、またはメディアや時にはMTA のウェブサイト (例:[ 1] ) ですら、"line"と"service"を混同している場合がある。この一覧では、正式な意味での"line"についての用法を使用する。
路線 (line) とは、列車がその上を走る物理的な構造物および軌道 (track) のことである。ニューヨーク市地下鉄システムの各区間には独自の路線名が割り当てられている。各路線名は、その路線が所属するかつてのディビジョン名 (IRT 、BMT 、またはIND ) が頭に付けられている。例えば、マンハッタン の8番街 の地下を走る路線はIND8番街線 である。幾つかの路線は名前を変更したものもある(中にはディビジョンを変更したものもある)が、それは稀である。
一方で、運行系統 (service) は、列車が様々な路線 (line) を乗り継いで走る運行経路 (route) のことを意味する。運行系統は幾つかの路線やディビジョンをまたがって走ることもある。例えば、R系統 は、INDクイーンズ・ブールバード線 、BMTブロードウェイ線 、およびBMT4番街線 をつないで運行している。
各運行系統には、独自の色 (color) が割り当てられている。1979年以降、各運行系統の色はミッドタウン・マンハッタン 内の路線(基幹路線 (trunk line) と呼ばれる)に割り当てられている色と一致する。ただし、例外はマンハッタン内を運行しないINDクロスタウン線 のライムグリーン色 と、ニューヨーク市内に複数散らばっているシャトル のダークスレートグレイ色 である[ 2] 。基幹路線とその対応色の一覧は以下の表の通りである:
路線一覧
2016年現在、34の路線 (rail line ) が使用されている。アーチャー・アベニュー線 と63丁目線は、その構造上、二つのディビジョンにまたがっており、BMTとINDでそれぞれ別々の路線として区分されている。
以下の一覧では、路線名の左横に色が記されている路線は基幹路線であり、各路線を走る運行系統およびシャトルの色付きラベル(ローカル/エクスプレスは円、エクスプレスは菱形)も記載されている。開業日は、その路線の最初の区間が営業を開始した日である。ディビジョンは、その路線が現在所属しているディビジョンおよびディビジョンが変更されたものは元々のディビジョンがカッコ内に記されている。
ディビジョン間連絡線
以下の一覧は、異なるディビジョン間の連絡線を記す[ 12] 。
連絡線
これらの連絡線は営業運転されている列車によって使用されている:
この連絡線は列車の幅が違うため営業運転では使用されていない:
車両基地
これらの連絡線はニューヨーク市地下鉄の車両基地 内にあり、営業運転での利用は意図されていない。
将来
その他
使用されていない同一ディビジョン内での連絡線
同一ディビジョン内での連絡線が幾つかあるが、これらは通常の運行では使用されていない[ 13] 。
ブルックリン
マンハッタン
クイーンズ
使われていない急行線
ニューヨーク市地下鉄の路線の多くには、営業運転では使用されていない急行線が走っている。これらは主に通常運行からの経路変更時にのみ利用される[ 14] 。
ブロンクス
ブルックリン
マンハッタン
クイーンズ
地上区間
線路が敷設形態で色分けしたニューヨーク市地下鉄マップ。地下はオレンジ、高架、地平、築堤、切通しは青で塗られている。
ニューヨーク市地下鉄の多くの区間は地下を走っているが、以下の区間では地上を走っている[ 15] 。
ブロンクス
ブルックリン
マンハッタン
クイーンズ
鉄道路線
線路の車線数で色分けしたニューヨーク市地下鉄マップ。
通常の営業運転されている全ての路線は、最低2本の線路(複線 )を持つ。例外はBMTフランクリン・アベニュー線 のフランクリン・アベニュー駅 とパーク・プレイス駅 の間で、単線 となっている。
3線区間
ニューヨーク市地下鉄は、幾つかの区間で3線となっている。3本目の線路は、通常混雑方向へのエクスプレスまたは経路変更時の使用となっている。例外は以下に記載する。
IRTブロードウェイ-7番街線 (1 系統の列車):ヴァン・コートラント・パーク-242丁目駅 の南からダイクマン・ストリート駅 の北の間および145丁目駅 の北から96丁目駅 の北の間の区間。
IRTホワイト・プレインズ・ロード線 (2 5 系統の列車):ウェイクフィールド-241丁目駅 の南から3番街-149丁目駅 の東の間の区間。
IRTレノックス・アベニュー線 (2 3 系統の列車):135丁目駅 。営業運転では中央の線路は使用されない。
IRTジェローム・アベニュー線 (4 系統の列車):ウッドローン駅 を除く全区間。
IRTダイアー・アベニュー線 (5 系統の列車):全区間
IRTペラム線 (6 <6> 系統の列車):全区間
IRTフラッシング線 (7 <7> 系統の列車):33丁目-ローソン・ストリート駅 からフラッシング-メイン・ストリート駅 の間の区間。
IRTニュー・ロッツ線 (2 3 4 5 系統の列車):ジュニアス・ストリート駅 。営業運転では中央の線路は使用されない。
INDフルトン・ストリート線 (A 系統の列車):80丁目駅 の西からオゾン・パーク-レファーツ・ブールバード駅 の西の間の区間。
BMTウエスト・エンド線 (D 系統の列車):9番街駅 からベイ50丁目駅 の間の区間。
INDコンコース線 (B D 系統の列車):145丁目駅 からベッドフォード・パーク・ブールバード駅 の間の区間。
INDカルバー線 (F <F> 系統の列車):チャーチ・アベニュー駅 の南からアベニューX駅 の間の区間。
BMTジャマイカ線 (J M Z 系統の列車):マーシー・アベニュー駅 からブロードウェイ・ジャンクション駅 の間の区間。および111丁目駅 。営業運転では中央の線路は使用されない。
BMTカナーシー線 (L 系統の列車):東105丁目駅 。営業運転では東側の線路は使用されない。
BMTアストリア線 (N W 系統の列車):クイーンズボロ・プラザ駅 の東からアストリア-ディトマース・ブールバード駅 の南の間の区間。
INDクロスタウン線 (G 系統の列車):ベッドフォード-ノストランド・アベニュース駅 。中央の線路は方向転換の際に使用される。
IRT42丁目シャトル (S 系統の列車):4本目の線路は1960年以降使用されていない。
加えて、ニューヨーク市地下鉄の路線には、一時的に複線から3線となるいくつかの側線 がある。例えば、BMTカナーシー線 8番街駅 の西やINDクロスタウン線 コート・スクエア駅 の南である。
複々線区間
ニューヨーク市地下鉄の路線では複々線区間は一般的である。これは他の都市の地下鉄システムが通常複線が一般的なのとは対照的に独特のシステムとなっている。通常、これらの4本の線路はそれぞれ、上下線用の緩行線および急行線として使用されている。例外は以下に記載する。
基幹路線(本線 )
IND6番街線 :ブロードウェイ-ラファイエット・ストリート駅 - 47丁目-50丁目-ロックフェラー・センター駅 間。
IND8番街線 :チェンバーズ・ストリート駅 ・ワールド・トレード・センター駅 - 168丁目駅 間。ダイクマン・ストリート駅 から207丁目車両基地 への分岐点までの間(二本は緩行線、二本は207丁目車両基地への連絡線)。
IRTレキシントン・アベニュー線 :ブルックリン・ブリッジ-シティ・ホール駅 - 125丁目駅 間。
IRTブロードウェイ-7番街線 :チェンバーズ・ストリート駅 - 96丁目駅 間。
BMTブロードウェイ線 :キャナル・ストリート駅 - 57丁目-7番街駅 間。
BMTナッソー・ストリート線 :チェンバーズ・ストリート駅 構内(当初は4ホーム駅)。
支線
マンハッタン支線
63丁目線 :レキシントン・アベニュー-63丁目駅 (二階建てホーム。各階には同じ方面へのIND用とBMT用の線路があり、ディビジョン間の連絡ができるようになっている)。
クリスティー・ストリート連絡線 :全区間。一対はIND用、もう一対はBMT用。
マンハッタン橋 :橋の北側と南側にそれぞれ一対の線路が走る。
クイーンズ支線
INDクイーンズ・ブールバード線 :クイーンズ・プラザ駅 以東。
INDロッカウェイ線 :ジャマイカ湾 以北。
アーチャー・アベニュー線 :サットフィン・ブールバード-アーチャー・アベニュー-JFKエアポート駅 以東(二階建てで、それぞれの階に一対の線路が走る。階によってIND用とBMT用が分かれており、ディビジョン間の連絡はない)。
IRTフラッシング線 およびBMTアストリア線 :クイーンズボロ・プラザ駅 (二階建てホーム。各階には同じ方面へのIND用とBMT用の線路があり、営業運転ではディビジョン間の連絡はない)。
ブルックリン支線
IRTイースタン・パークウェイ線 :全区間。
INDカルバー線 :チャーチ・アベニュー駅 以北。
INDフルトン・ストリート線 :ホイト-スカーマーホーン・ストリーツ駅 - ユークリッド・アベニュー駅 間。
BMTブライトン線 :オーシャン・パークウェイ駅 - プロスペクト・パーク駅 間。
BMT4番街線 :59丁目駅 の北。
マンハッタン橋:橋の北側と南側にそれぞれ一対の線路が走る。
BMTシー・ビーチ線 :全区間。
ブロンクス内の区間で複々線となっている路線はない(側線は除く)。
廃止された路線
以下のニューヨーク市地下鉄の路線は全区間で廃止されたか大部分の区間で運行されていない。サウス・フェリー・ループス駅 のような廃止された一駅のみの支線 や廃止された路面電車 路線はこの一覧には含まない。
かつての路線の痕跡
関連項目
出典
a The route of the original IRT line , the first underground New York City rapid transit line, began at City Hall in the south, followed the IRTレキシントン・アベニュー線 to 33rd Street , turned west on 42nd Street to Grand Central , followed the IRT42丁目シャトル to Times Square , turned north on Broadway to 50th Street , followed the IRTブロードウェイ-7番街線 and terminated at 145th Street .
b IRTダイアー・アベニュー線 was formed from the purchase of abandoned New York, Westchester and Boston Railway trackage in 1941.
c The formation of the IND Culver Line occurred when the IND "recaptured" (e.g. New York City took over lines it had built for private companies) the trackage rights of the BMTカルバー線 in 1954, connecting Ditmas Avenue to Church Avenue , the terminus of the IND Brooklyn Line .
d For the extension of the INDフルトン・ストリート線 in 1956, the IND "recaptured" the trackage rights of the BMT Fulton Street Line , connecting Hudson Street – 80th Street to Grant Avenue .
e The IND Rockaway Line was formed from the purchase of some trackage from the Long Island Rail Road 's Rockaway Park Branch and Far Rockaway Branch in 1955.
f At Wilson Avenue , the southbound track is above ground while the northbound one is at-grade. However, the land directly adjacent to the subway station makes the lower level northbound track look as though it is underground, and the upper level southbound track look at-grade.
脚注
Aディビジョン
IRT
マンハッタン/ クイーンズ ブロンクス ブルックリン 廃止
Bディビジョン
BMT
IND
マンハッタン/ブロンクス ブルックリン/ クイーンズ 廃止
BMT/IND
ディビジョン間連絡路線
その他
この一覧はニューヨーク市地下鉄の物理的な路線を示しており、この路線網の上に系統 が運行されている。 名前の隣にラインカラーが示されている路線は幹線であり、各系統を示すマークの色はこの幹線のラインカラーになっている、 ただしシャトルについてはダークグレーである
運転系統
廃止系統
資本プロジェクト 部門 一覧 関連項目