バスターミナル東京八重洲
バスターミナル東京八重洲(バスターミナルとうきょうやえす、Bus Terminal Tokyo Yaesu、BTY)は、東京都中央区八重洲(東京駅八重洲口)の地下にある大規模バスターミナルである[1][2]。 経緯・概要東京駅周辺のバスのりばのうち、高速バスのりばについては、駅前広場内に位置する東京駅高速バスターミナル(ジェイアールバス関東が運営)を除くと外堀通り・八重洲通り沿いの路面上を中心に駅周辺に停留所が分散しており、交通結節機能の低下、路上環境の悪化等の原因となっていた。こうした状況を踏まえ、国、東京都、中央区、警視庁及びバス協会等の間で協議が行われ、八重洲地区の再開発事業等を通じて「国際都市東京の玄関口」と「国内主要都市との交通結節」の機能強化を目的として、新たなバスターミナルを整備する方針が2015年に決定したものである[3]。 具体的には、東京駅八重洲口周辺で個別に実施される3地区の市街地再開発組合に独立行政法人都市再生機構(UR都市機構)がそれぞれ参画して、「バスターミナル床」として地下の権利を取得し、UR都市機構が主体となって自動車ターミナル法に基づくバスターミナルとして整備し、外堀通り・八重洲通り路面上の高速バスのりば、丸の内口の路上に位置する定期観光バスのりば、及び八重洲口の南に位置する鍛冶橋駐車場から発着する旧ツアーバス等の乗り場を集約するというものである[4][5]。 2020年にUR都市機構が施設運営事業者の募集[6]を行った結果、新宿高速バスターミナル(閉鎖)などのバスターミナル運営で実績のある京王電鉄バスが選定され、両者間で基本協定が締結された[7]。 整備は3つのエリア(各再開発事業地区)で段階的に進められ、2022年3月15日には、第1期エリアである八重洲二丁目北地区市街地再開発事業区域の部分が同年9月17日に開業し、名称を「バスターミナル東京八重洲」とすることが発表された[8]。2028年までの全体開業を目指しており、全エリアが完成すれば乗降バース数20、床面積約21,000 m2と、新宿駅直結の「バスタ新宿」を上回る日本国内最大級の高速バスターミナルとなる予定である。 なおバスタ新宿と異なり、本バスターミナルは国土交通省主導の「バスタプロジェクト」には該当しないため、公式に「バスタ」の呼称が使用されることはない[9]。 2023年11月下旬からツアーバスや貸切バスの発着も開始された[10]。 構造前述のとおり3つのエリアに分かれるが、第1期エリアと第3期エリアは将来的に接続され、同一フロア内の一連のターミナルとなる計画となっている。なお、東京駅とは八重洲地下街経由で直結しており、地上からのアクセスも可能である。 第1期エリア北緯35度40分46秒 東経139度46分09秒 / 北緯35.679347度 東経139.7692度 →「東京ミッドタウン八重洲」も参照
八重洲二丁目北地区(A-1街区)市街地再開発事業区域(東京ミッドタウン八重洲)。三井不動産等が参画する市街地再開発組合にUR都市機構が参画し、地下2階及び地下1階の一部の権利を取得した[11]。 地下1階(八重洲地下街と同一フロア)に待合ロビー、地下2階に乗降バース6面(11 - 16番のりば)・待機スペース3台分を整備。バスは全体開業までは暫定的に外堀通りから左折してあおぎり通り経由で入庫し、あおぎり通りを東進して中央通り経由で出庫する形となる[8]。 2022年9月17日開業。なお、再開発ビルである「東京ミッドタウン八重洲」も2023年3月10日のグランドオープンに先駆けて、バスターミナル周辺エリアが先行開業した[12]。
第2期エリア(未開業)北緯35度40分51秒 東経139度46分14秒 / 北緯35.680861度 東経139.770664度 →「TOFROM YAESU」も参照
東京駅前八重洲一丁目東B地区市街地再開発事業区域(TOFROM YAESU TOWER(八重洲一丁目東地区プロジェクト))。東京建物等が参画する市街地再開発組合にUR都市機構が参画し、地下1階の権利を取得した[13]。 他の2エリアとは独立した施設となり、乗降バース7面・待機スペース2台分が整備される。2025年度(令和7年度)開業予定。 第3期エリア(未開業)北緯35度40分40秒 東経139度46分06秒 / 北緯35.677881度 東経139.768442度 八重洲二丁目中地区第一種市街地再開発事業区域(八重洲二丁目中地区プロジェクト)。住友不動産・阪急阪神不動産・ヒューリック・三井不動産等が参画する市街地再開発組合にUR都市機構が参画し、地下2階及び地下1階の一部の権利を取得した[14]。 第1期エリアの南側に乗降バース7面・待機スペース3台分が整備され、第1期エリアとの接続後は両エリアは一体的な運用が成される予定。出庫ルートも第3期エリアから鍛冶橋通り東行きに出庫する形となる[8]。2028年度(令和10年度)開業予定。 バス路線一覧当バスターミナルの公式ウェブサイトや乗り入れバス事業者各々の公式ウェブサイト・予約サイトなどに掲載されている出発路線は以下のとおりである。なお、前述の通り以下に記載がある路線においても一部の便は当ターミナルに乗り入れない。また、鍛冶橋駐車場から発着場変更となる路線は変更時期にばらつきがある。 第1期エリア開業時は八重洲中央口交差点周辺に発着していた事業者の大半と、鍛冶橋駐車場に発着していた事業者の約半数が当バスターミナル発着に移転し、新規参入事業者を合わせて1日当たり約600便のバスが乗り入れを開始した[1]。そのうち、6割超の約380便が千葉県方面へのバスである[1]。
新型コロナウイルス感染症の影響により、運休、減便、経路変更がある。最新の情報はバス運行会社に確認すること。 脚注
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