CAT'S EYE (杏里の曲)
「CAT'S EYE」(キャッツ・アイ)は、杏里の13枚目のシングル。1983年8月5日にフォーライフ・レコードから発売された。 背景表題曲の「CAT'S EYE」は、日本テレビ系放映アニメーション『キャッツ♥アイ』の前期オープニングテーマ、カップリング曲の「Dancing with the sunshine」は、『キャッツ♥アイ』の前期エンディングテーマにそれぞれ起用された[1]。 表題曲は、同年の『第34回NHK紅白歌合戦』でも披露され[2]、翌1984年春には、第56回選抜高等学校野球大会入場行進曲にも選出されている[3]。TVアニメの主題歌が紅白歌合戦やセンバツの入場行進曲に選出されるのはこれが初めてであった(劇場版を含めたアニメソングでは、劇場版宇宙戦艦ヤマトの第3作となる『ヤマトよ永遠に』の主題歌である布施明「愛よその日まで」が1980年の紅白歌合戦で歌唱されている)。 2010年2月18日からは森三中がキャッツ♥アイの3姉妹に扮して話題になった「toto BIG」(スポーツ振興くじ)のCMソングに採用され、10月23日から放送の最終シリーズには杏里本人が登場した。 制作杏里本人はほとんどアニメを見た事が無かったため、最初は戸惑いを覚えたものの、楽曲の良さに惹かれチャレンジする事に決めたとAERA dot.のインタビューで語っている[4][5]。 評価一方で『キャッツ♥アイ』のファンの中には、歌をヒットさせるためにアニメに起用されたと考える者も少なからず存在した[5]。杏里本人は(漫画の歌)ということにかなりの拒否反応を示していた。音楽ライターの不破了三は、この現象について「このポップス側・アニメ側の双方が抱いていた “違和感” こそ、新しい時代にシフトアップしていく際のギアの『軋み』のようなものだったのかもしれない」とニッポン放送内に寄せたコラムの中で分析している[5]。また、不破は本楽曲のヒット以降、アニメソングとポップスの自然な融合が加速し、1987年に放送開始された『シティーハンター』のエンディングテーマである「Get Wild」によってそれが完了したと推測している[5]。 オリコンも本楽曲のヒットによって有名な歌手の楽曲がアニメに採用される流れを加速させたと分析している[6]。 ディスクジャケットジャケットは二つ折りになっており、アニメのセルイラストが描かれている方が表ジャケット、杏里本人の写真が写っている方が裏ジャケットになる。初回プレス盤には杏里とキャッツアイの特製ステッカーが封入されていた。 写真は前作「Lady Sunshine」とオリジナルアルバム『Bi・Ki・Ni』の別ショット写真を採用している。マスメディアで「杏里のヒット曲」として紹介される際は、杏里本人の写っている裏ジャケットの方で紹介されることが多い。 記録デビューから5年経過後にリリースされた今作は、今までに発表してきた曲調とは打って変わりアップテンポで電子ドラムとシンセサイザーを多用したクールなシティ・ポップサウンドが有線放送や各ラジオ局で注目されオンエア数が増えると徐々にレコード売り上げを伸ばし、その後オリコン、ザ・ベストテン、ザ・トップテンで1位を獲得した[5]。1983年の年間シングルチャート6位にも入るなど大ヒットし、杏里の存在を広く世に知らしめ、彼女の代表曲の1つになった。 最終的には130万枚[7](オリコンでは82万枚。当時のオリコン集計でのアニメ主題歌の歴代最高売り上げ枚数を記録した)のセールスを記録する大ヒットとなった。オリコンでの1位をはじめ、テレビのランキング番組では「ザ・ベストテン」で番組300回記念の1位、「ザ・トップテン」では5週連続の1位に輝くなど、この年を代表するヒット曲のひとつとなった[5]。 収録曲
収録アルバム
CAT'S EYE -2000-
「CAT'S EYE -2000-」(キャッツ・アイ2000)は、杏里の35枚目のシングル。1997年8月21日にフォーライフ・レコードから発売された。 背景表題曲の「CAT'S EYE -2000-」は、全国東宝系劇場映画『CAT'S EYE キャッツ・アイ』の主題歌に起用され、新たに再レコーディングされた。ミュージック・ビデオには藤原紀香が友情出演している。 カップリング曲「KISS」は、KCカードのCMソングに起用された。 収録曲
杏里によるその他のセルフカヴァー・ヴァージョン上記の他にも以下のアルバムでそれぞれセルフカヴァーされている。
他アーティストによるカバー
脚注
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