高浜市やきものの里かわら美術館・図書館
高浜市やきものの里かわら美術館・図書館(たかはましやきもののさとかわらびじゅつかん・としょかん)は、愛知県高浜市青木町9丁目6番地18にある公立の美術館・図書館。 1995年(平成7年)10月7日に「高浜市やきものの里かわら美術館」として開館した。高浜市は三州瓦などの窯業が盛んであり、瓦をテーマとしている。瓦を主題とする日本唯一の美術館であり、国際的にも珍しいとされる。 2023年(令和5年)に旧高浜市立図書館(碧海町)の老朽化に伴い、既存施設へ図書館機能が複合化されることになり、旧高浜市やきものの里かわら美術館に一般図書を配して本館とし、いきいき広場(春日町)の図書情報スペース「としょぴあ」には児童書や育児書を中心に配する形式に変更した[3][4]。老朽化していた旧図書館は2023年3月末で閉館し、2023年4月1日に新たに「高浜市やきものの里かわら美術館・図書館」となり同年7月22日に図書施設の運営を開始した[4][5]。 美術館機能歴史高浜市は「日本三大瓦」のひとつである三州瓦の主産地である。1988年(昭和63年)に「やきものの里構想」について住民から陳情を受けたことで、高浜市は瓦をテーマとする美術館の建設を計画し、1995年(平成7年)10月7日に高浜市やきものの里かわら美術館が開館した[6]。初代館長は考古学者の稲垣晋也(皇学館大学教授)[6]。1996年(平成8年)2月27日には博物館法における登録博物館となった[6]。1996年(平成8年)には第4回愛知まちなみ建築賞を受賞した[7]。 新世紀エヴァンゲリオンのキャラクターデザインで知られるアニメーターの貞本義行は、漫画家のたかはまこと結婚して高浜市に居住している。2002年(平成14年)にはかわら美術館で「新世紀エヴァンゲリオンのクリエーター 貞本義行の仕事展」が開催された。2005年(平成17年)4月1日には考古学者の井口喜晴(大正大学教授)が館長に就任した[6]。2008年(平成20年)10月1日には指定管理者制度を導入し、乃村工藝社・NTTファシリティーズ美術館運営共同事業体が指定管理者となった[6]。 2016年(平成28年)12月1日には開館からの延べ来館者数が100万人を達成した[6][8]。2018年(平成30年)4月1日には乃村工藝社の若松文人が館長に就任した[6]。2018年(平成30年)以降には歌人の萩原慎一郎による歌集『滑走路』が異例のヒットを記録したが、2019年(令和元年)1月27日には思想家の姜尚中を講師とする講演会を主催するなど[9]、文学に関するイベントも行っている[10]。 所蔵・展示常設展示は瓦そのものやその歴史が主体であり、三州瓦に限らず広く瓦文化全体が概観できる展示がなされている。7世紀の日本で製造された白鳳文化期の瓦や、紀元前11世紀の中国で製造されたアジア最古の瓦なども所蔵している[11]。年4回の頻度で企画展が開催されており[11]、瓦ではなく陶芸・写真・絵本の原画などをテーマにした企画展も開催されている。 図書館機能旧「高浜市やきものの里かわら美術館」に図書館機能を加えることになり、2023年4月1日の「高浜市やきものの里かわら美術館・図書館」への改称後、同年7月22日に2階の旧陶芸室で図書施設の運営を開始した[4][5][12]。
施設
建物の設計は内井昭蔵建築設計事務所[1]。かつてはすぐ近くの衣浦湾から瓦を日本各地に運搬しており、三州瓦を運んだ千石船をイメージしてデザインされている[13][11]。 ホール・スタジオ・会議室などがある[11]。家庭フランス料理のレストラン「Omi」を併設している。 かわら美術館の入口前には雌雄の鯱(しゃちほこ)があり、「日本で一番大きな鯱瓦」とされる[11]。かわら美術館の北側には森前公園があり、瓦製の魚や亀の彫刻、あるいは鬼瓦などを用いて海の風景を表現した瓦庭がある[11]。森前公園には塩焼瓦窯「赤窯」や復元されただるま窯があり、「赤窯」は高浜市指定有形文化財に指定されている[11]。かわら美術館や森前公園は、1996年(平成8年)以降に整備された散策路である三州高浜鬼みちに含まれている。 利用案内開館時間休館日
入館料
アクセスギャラリーかわら美術館
森前公園
脚注
外部リンク
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