会いたかった
「会いたかった」(あいたかった)は、日本の女性アイドルグループ・AKB48の楽曲。楽曲は秋元康により作詞、ソングライターグループのBOUNCEBACKにより作曲されている。2006年10月25日にAKB48のメジャー・デビューシングルとしてデフスターレコーズから発売された[注釈 1]。楽曲のセンターポジションは前田敦子が務めた[1]。 背景とリリース『会いたかった』の発売以前に、AKB48はインディーズレーベルから『桜の花びらたち』『スカート、ひらり』の2作品を発売していたが、本作でメジャーデビューを果たした。2006年8月20日にAKB48劇場で開催されたチームA公演で、劇場支配人の戸賀崎智信によりメジャーデビューが発表され、観客には公演終了後に号外も配布された[2]。「会いたかった」は『チームA 2nd Stage「会いたかった」』で使用されている楽曲をシングルカットしたものである。 インディーズの2作は、AKB48チームAのメンバーのみ参加していた。そのため本作もチームAメンバーのみの参加とすることを考えていたが、あとから加入したチームKメンバーにとってのデビュー作にもしようとした。しかし両チームの合計人数が37名と多く「CDジャケットにそんなにいっぱい載せられないと思った」という理由により、メンバーの一部の20名のみを楽曲に参加させる「選抜メンバー」制度を導入した。その後のリリース作品では全員参加のものを除き同様の制度が適用された(「AKB48のグループ構成#シングル選抜」参照)。 『会いたかった』のシングルCDは、初回生産限定盤と通常盤の2種類がリリースされた。両者ともCDの収録内容は同一で、初回生産限定盤のみDVDが付属している。また、通常盤は初回プレス限定でピクチャーレーベルが採用された。CDのカップリング曲には、本楽曲と同じく『チームA 2nd Stage「会いたかった」』の楽曲である「だけど…」が収録されている。CDなどに印字されている「会いたかった」の文字は小野恵令奈による。 チャート成績『会いたかった』のシングルCDは、オリコン週間シングルチャートで最高順位12位を記録。その後60週チャートインするロングセラー作品となった。 ミュージック・ビデオ「会いたかった」のミュージック・ビデオ(MV)は久保茂昭が監督を務めた[3]。ロケーション撮影は千葉県館山市周辺で行われ、駅のシーンは東日本旅客鉄道(JR東日本)内房線の那古船形駅で撮影された。また、歌唱シーンの舞台となったのは東京湾に突出した同市洲崎、房総半島最西端の場所にある洲埼灯台である。ストーリー性のある内容で、主役は前田敦子。 MVで使用された衣装は、制服ファッションブランド「CandySugar」(株式会社よつばテーラー)の協力により制作された[1]。この衣装はAKB48グループ衣装責任者兼クリエイティブ・ディレクター(2017年現在)の茅野しのぶが初めてデザインを手がけたものである[1]。 ライブ・パフォーマンス「会いたかった」は2007年12月31日放送の『第58回NHK紅白歌合戦』で歌唱された。また、2010年12月24日放送の『ミュージックステーションスーパーライブ2010』でも披露されている。 メディアでの使用「会いたかった」は以下のメディアで使用されている。
シングル収録トラック「初回生産限定盤」と「通常盤」の2種類が存在するが、収録トラックは同一である。
選抜メンバー→カップリング曲の歌唱メンバーは下記と異なる。詳細については「AKB48関連の楽曲一覧」を参照
収録アルバムカバー・アレンジ「会いたかった」は、秋元康プロデュースの「雀」によってカバーされている。このカバーはデビューシングル「鶯谷チョンボ」のカップリング曲として収録されている[4]。また、楽曲は女性アイドルグループのアイドリング!!!から選ばれたメンバーである遠藤舞、外岡えりか、谷澤恵里香、横山ルリカ、酒井瞳、朝日奈央、菊地亜美、三宅ひとみによりカバーされている。このバージョンはAKB48とアイドリング!!!のコラボレーションユニット「AKBアイドリング!!!」のデビューシングル「チューしようぜ!」のカップリング曲として収録されている。AKB48の日本国外の姉妹グループでもカバーされており、JKT48ではシングル『Flying Get』のカップリングとして収録され、BNK48(後述)およびMNL48(後述)においてはデビューシングルの表題曲に採用された。 AKB48・SKE48・SDN48のメンバーで結成されたユニット・チームZの『びっくりぱちんこ 銭形平次 with チームZ オリジナル・サウンドトラック』には「会いたかった 〜お江戸 Ver.〜」(編曲:野中“まさ”雄一)が収録されている。 「会いたかった」の歌詞・振り付けをそのままに曲調をマイナーロックアレンジしたものとして「会いたかったかもしれない」という楽曲がある[5]。これはAKB48の「公式ライバル」として結成された女性アイドルグループである乃木坂46による楽曲であり、グループのデビューシングル『ぐるぐるカーテン』にカップリング曲として収録されている[5]。 BNK48によるカバー
AKB48の姉妹グループであるBNK48は、本楽曲を「Aitakatta (อยากจะได้พบเธอ)」というタイトルでカバーし、グループのデビューシングルとして2017年8月8日に発売された[6]。 歌詞は「会いたかった」の部分(一部除く)以外は、秋元の詞をタイ語に翻訳・訳詞したものとなっている。楽曲のセンターポジションはミュージックが務めた。 カップリングでは「大声ダイヤモンド」と「365日の紙飛行機」のカバーが収録されている。 本作は、有名アーティストでもCDの平均販売枚数が2,000から5,000枚のタイで、13,500枚を売り上げた[7]。 収録曲 (BNK48)
選抜メンバー(BNK48)カップリング曲の歌唱メンバーも下記と同一である。
MNL48によるカバー
AKB48の姉妹グループであるMNL48は、本楽曲を「Aitakatta - Gustong Makita」というタイトルでカバーし、グループのデビューシングルとして、2018年に発売された[8][注釈 2]。 歌詞は「会いたかった」の部分(一部除く)以外は、タガログ語に翻訳・訳詞したものとなっている。選抜メンバーは第1期生オーディションの総選挙における上位16名が選出されており[注釈 3]、センターポジションは同総選挙で1位となった「センターガール」のシェキが務めた[8]。 カップリングでは「桜の花びらたち」と「スカート、ひらり」のタガログ語バージョンが収録されている。 収録曲(MNL48)
選抜メンバー(MNL48)→カップリング曲の歌唱メンバーは、下記と異なる。詳細については「AKB48の日本国外姉妹グループの楽曲一覧#MNL48」を参照
かっこ内は『MNL48 第1回選抜総選挙』における順位。
脚注注釈出典
外部リンク |
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