2020年中華民国立法委員選挙

第10回立法委員選挙
第十屆立法委員選舉

2016年 ← 2020年1月11日 → 2024年 立法院全113議席 投票率 74.86%（8.61%）   第1党 第2党 第3党   党首 卓栄泰 呉敦義 柯文哲 政党 民主進歩党 中国国民党 台湾民衆党 前回選挙 68議席 35議席 - 選挙前議席 68議席 35議席 0議席 獲得議席 61議席 38議席 5議席 議席増減 7議席 3議席 5議席 区域票数 6,332,168 5,633,749 264,478 区域票率 45.60% 0.52% 44.73% 1.86% 1.91% - 不分区票数 4,811,241 4,723,504 1,588,806 不分区票率 33.98% 10.08% 33.36% 6.45% 11.22% -   第4党 第5党   党首 徐永明 陳奕斉 政党 時代力量 台湾基進 前回選挙 5議席 - 選挙前議席 3議席 0議席 獲得議席 3議席 1議席 議席増減 0議席 1議席 区域票数 141,952 141,503 区域票率 1.02% 1.92% 1.02% - 不分区票数 1,098,100 447,286 不分区票率 7.76% 1.66% 3.16% -

区域および不分区選挙結果

選挙前立法院長 蘇嘉全 民主進歩党 選出立法院長 游錫堃 民主進歩党

2020年中華民国立法委員選挙（2020ねんちゅうかみんこくりっぽういいんせんきょ、繁: 2020年中華民國立法委員選舉、正式名称: 第10屆立法委員選舉^[1]）は、2020年（民国109年）1月11日に行われた、中華民国の国会である立法院を構成する立法委員を選出する選挙である。

中華民国の元首である総統を選出する総統選挙も同時に行われ、立法委員選挙と総統選挙のダブル選挙となった。

前回選挙で勝利した民主進歩党は、選挙前より7議席を減らしたものの、第一党の座を守り、立法院での過半数を維持した。中国国民党は比例区では民主進歩党に迫る政党票を獲得したが、選挙区で伸び悩み、3議席増にとどまった。また、2019年に台北市長・柯文哲が主導して設立した台湾民衆党は5議席を、2014年のひまわり学生運動で発生した時代力量は3議席を、台湾基進は1議席をそれぞれ獲得した。

なお、台湾の人口統計の結果を受け、2019年1月に選挙区の調整が行われ、台南市・新竹県はそれぞれ1議席増、高雄市・屏東県はそれぞれ1議席減となった^[2]。今回の選挙で新区割りが初めて適用される。

立法委員の任期4年が満了したことに伴って実施される選挙である。

立法院の定数は113名でこのうち、区域（73名）と全国不分区及び僑居国外国民（34名）の他、原住民（平地と山地それぞれ3名ずつの計6名）をそれぞれ選出する仕組みとなっている。

• 2020年（民国109年）1月11日

• 113
  • 区域：73
  • 全国不分区及び僑居国外国民：34
  • 原住民：6
    • 平地原住民：3
    • 山地原住民：3

• 有権者：20歳以上で中華民国の国籍所持者
  • 区域：18,806,913人
  • 全国不分区及び僑居国外国民：19,312,105人
  • 平地原住民：199,833人
  • 山地原住民：215,115人
• 選挙制度：単一選区両票制（小選挙区比例代表並立制）
  • 区域：小選挙区制
  • 全国不分区及び僑居国外国民：比例代表制（5％以上の得票を得た政党に議席配分）
  • 原住民：中選挙区制
• 投票：2票制。選挙区候補と比例代表政党への投票（記号式）
• クオータ制：比例代表当選者の半分以上は女性候補でなければならない

選挙の結果、蔡英文総統の与党である民主進歩党（選挙時68議席）は61議席となり、過半数の確保に成功した。最大野党である中国国民党（選挙時35議席）は3議席増で38議席となった。小政党の台湾民衆党は5議席を、時代力量は選挙時と同じく3議席を、台湾基進は1議席をそれぞれ獲得した。なお、選挙区の調整により、同党内の争いを避けるため、民主進歩党の一部の候補者は無所属で選挙戦に参加した^[3]。

• 投票率：74.86％
  • 区域：75.13％
  • 平地原住民：62.30％
  • 山地原住民：68.60％

党派別議席数と得票

党派	区域（小選挙区）			不分区（比例代表）			原住民		合計議席	議席増減[注釈 1]
	得票数	得票率	議席	得票数	得票率	議席	平地	山地
民主進歩党	6,332,168	45.60%	46	4,811,241	33.98%	13	1	1	61	▼7
中国国民党	5,633,749	40.57%	22	4,723,504	33.36%	13	2	1	38	△3
台湾民衆党	264,478	1.91%	-	1,588,506	11.22%	5	0	0	5	△5
時代力量	141,952	1.02%	-	1,098,100	7.76%	3	0	0	3	▼2
台湾基進	141,503	1.02%	1	447,286	3.16%	-	0	0	1	△1
無所属	1,013,347	7.30%	4	-	-	-	0	1	5	△2
合計	14,129,999		73	14,456,293		34	3	3	113
第10回立法選挙 党派別議席数 ■=民主進歩党/■=中国国民党/■=台湾民衆党/■=時代力量/■=台湾基進/■=無所属

  民主進歩党    中国国民党    台湾民衆党    時代力量    台湾基進   無所属 ^[4]

議席獲得政党の比例名簿の掲載順に記載^[4]。

民主進歩党

1. ^ 2023年11月27日に民主進歩党に入党^[5]。
2. ^ 2021年10月17日、戒厳令の時代に情報部門のスパイを務めたことが発覚したため、民主進歩党を離党^[6][7]。
3. ^ 選挙前が民主進歩党籍であったが、選挙区の変動により無所属で出馬し、当選後に復党。2021年2月26日に再び民主進歩党を離党^[8]。その後、趙正宇と共に民主進歩党の院内会派に参加。
4. ^ 2023年11月10日に次期選挙で民主進歩党の公認をもらえず、無所属で出馬するために離党^[9]。
5. ^ 名簿順位は16位だが、「選挙罷免法」67条の「比例代表で各政党の女性当選者は当選者の50%を上回らなければならない」とするクオータ制により当選。

中国国民党

1. ^ 2021年11月19日、中国国民党に再入党^[10]。

無所属

1. ^ 民主進歩党の院内会派に参加。
2. ^ 中国国民党の院内会派に参加。

1. ^ “選舉資料庫” (中国語). 選舉資料庫. 2024年5月30日閲覧。
2. ^ “立委選區席次變更 賴清德、蘇嘉全達共識 - 政治 - 自由時報電子報” (中国語). 自由電子報 (2018年12月28日). 2020年1月13日閲覧。
3. ^ 聯合新聞網. “選情初探／屏東立委1選區 泛綠分裂 蘇家人成關鍵” (中国語). 聯合新聞網. 2020年1月13日閲覧。
4. ^ ^{a b} “中央選舉委員會公告 中選務字第 1093150021 號”. 行政院公報 (行政院) 026 (015). (2020-01-22). https://twinfo.ncl.edu.tw/tiqry/hypage.cgi?HYPAGE=search/show_gaztext.hpg&sysid=E2002484. 
5. ^ “林昶佐宣布加入民進黨 推薦人為賴清德 | 政治” (中国語). 中央社 CNA (2023年11月27日). 2024年1月14日閲覧。
6. ^ “黃國書認曾是情治單位線民 宣布退出民進黨 | 政治 | 重點新聞 | 中央社 CNA” (中国語). www.cna.com.tw (2021年10月17日). 2021年10月17日閲覧。
7. ^ 高橋正成 (2021年11月24日). “台湾の国会議員はなぜ｢学生スパイ｣だったのか | 中国･台湾”. 東洋経済オンライン. 2022年1月11日閲覧。
8. ^ “蘇震清宣布退出民進黨：捍衛清白 不讓府院黨高層困擾 | 政治 | 重點新聞 | 中央社 CNA” (中国語). www.cna.com.tw (2021年2月26日). 2021年9月28日閲覧。
9. ^ “劉櫂豪退出民進黨 宣布以無黨籍參選台東立委 - 政治 - 自由時報電子報” (中国語). news.ltn.com.tw (2023年11月10日). 2024年1月14日閲覧。
10. ^ 自由時報電子報 (2021年11月20日). “傅崐萁重返國民黨 率領5千大軍入黨挺「劉邦」 - 政治” (中国語). 自由時報電子報. 2022年1月11日閲覧。
11. ^ “陳柏惟服務處自行宣布罷免案通過 承認努力不夠 | 政治 | 重點新聞 | 中央社 CNA” (中国語). www.cna.com.tw (2021年12月27日). 2021年10月23日閲覧。
12. ^ “中央選舉委員會:::第10屆立法委員臺中市第2選舉區缺額補選結果:::” (中国語). 中央選舉委員會 (111/01/09). 2022年1月10日閲覧。
13. ^ “蔣萬安辭立委 宣示破釜沉舟贏回北市 | 政治 | 中央社 CNA” (中国語). www.cna.com.tw (2022年11月10日). 2022年11月11日閲覧。
14. ^ “「王鴻薇瞬間逆轉！」王浩宇曝「關鍵票倉」助攻拉開差距-風傳媒” (中国語). www.storm.mg (2023年1月8日). 2023年1月9日閲覧。
15. ^ ^{a b c} “延長賽！4立委成功「轉換跑道」 2不分區遞補 北市3、投縣2「再戰」 | 政治” (中国語). Newtalk新聞 (2022年11月26日). 2022年11月27日閲覧。
16. ^ “南投立委補選「最終票數」出爐 蔡培慧45218票勝選 | 政治 | 三立新聞網 SETN.COM” (中国語). www.setn.com (2023年3月4日). 2023年3月5日閲覧。
17. ^ “林奕華明年2月出任台北市副市長 大安區立委不須補選[影 | 政治]” (中国語). 中央社 CNA (2022年12月23日). 2023年3月18日閲覧。
18. ^ “蔣萬安第4波小內閣 林奕華接台北市副市長、俞振華掌研考會 | 地方” (中国語). 中央社 CNA (2022年12月23日). 2023年3月18日閲覧。
19. ^ 第 10 屆 立法委員選舉不分區政黨得票數 中選會.
20. ^ “碩士學位遭撤銷…民眾黨立委蔡壁如宣布請辭 由新光吳欣盈遞補” (中国語). 聯合新聞網 (2022年10月14日). 2022年10月15日閲覧。
21. ^ “將遞補蔡壁如立委遺缺 新光吳欣盈首度表態：我願意付出” (中国語). 聯合新聞網 (2022年10月15日). 2022年10月15日閲覧。
22. ^ “宜蘭縣意外撿到一席立委 民眾黨陳琬惠動向受矚目” (中国語). 葛瑪蘭新聞網 (2022年12月26日). 2022年12月26日閲覧。
23. ^ 自由時報電子報 (2022年12月25日). “中選會公告 民進黨陳靜敏、民眾黨陳琬惠遞補不分區立委 - 政治” (中国語). 自由時報電子報. 2022年12月26日閲覧。
24. ^ “管碧玲學者出身 回政治發跡地高雄掌海委會備受期待 | 政治” (中国語). 中央社 CNA (2023年1月26日). 2023年3月18日閲覧。
25. ^ 李若雯 (2023年2月26日). “自幼被母拋棄、中年法庭相見 新科立委陳培瑜的放下、自我救贖之路”. 天下Web only. 2023年3月18日閲覧。

• 2020年中華民国総統選挙　
• 中華民国立法委員選挙
• 中華民国の政党別の国会議員数
• 2020年新北市ヘリコプター墜落事故

• “第 10 屆 立法委員選舉資料”. 中央選舉委員會. 2022年3月29日閲覧。
• 2020立委大選即時戰況 - 中央社

表 話 編 歴 中華民国（台湾）の選挙・国民投票
総統選挙 立法委員選挙
総統選挙	国民大会による間接選挙 1948 1954 1960 1966 1972 1978 1984 1990 直接選挙 1996 2000 2004 2008 2012 2016 2020 2024
立法委員選挙	第1期 1948 1969増額（中国語版） 1972増額（中国語版） 1975増額（中国語版） 1980増額 1983増額 1986増額 1989増額 第2期以降 1992 1995 1998 2001 2004 2008 2012 2016 2020 2024 補欠選挙 1995 2006 2009 2010 2011 2015（英語版） 2019（英語版） 2022（中国語版） 2023
地方選挙	1950・51（中国語版） 1954（中国語版） 1957（中国語版） 1960（中国語版） 1964（中国語版） 1968（中国語版） 1972（中国語版） 1977（中国語版） 1981（中国語版） 1985（中国語版） 1989（中国語版） 1993（中国語版） 1994（中国語版） 1997（中国語版） 1998（中国語版） 2001（中国語版） 2002（中国語版） 2005 2006 2009 2010 2014 2018 2022
国民投票	2004 2008 2018 2021 2022
国民大会選挙	第1期 1947 1969増額 1972増額 1980増額 1986増額（中国語版） 第2期以降 1991（中国語版） 1996（中国語版） 2005 （機能停止）
台湾省議会議員選挙	1946 1951 1954 1957 1960 1963 1968 1972 1977 1981 1985 1989（中国語版） 1994（中国語版） （廃止）
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