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点線国道の一例(国道152号、青崩峠)
点線国道(てんせんこくどう)とは、日本で国道(一般国道)に指定されている陸地上の道のうち、車両の通行が最初から不可能な区間を指す俗称。具体的には、徒歩でしか通行できない登山道や階段が含まれる。
概要
俗称であるため公的な定義はないが、「点線国道」の点線とは、国土地理院発行の地形図で幅員1.5 m未満の道路が点線で表されることに由来する。そのような道でありながら一般国道としての指定を受けている区間を点線国道と呼ぶ[1]。
点線国道の大部分は峠の周辺に存在し、徒歩での通行(登山)を余儀なくされるものが多い。いわゆる「酷道」の最たるもの[1]とされるが、「酷道」は車両での通行が著しく困難・危険な道を指すのに対し、「点線国道」は最初から事実上車両の通行ができる道として整備されたものではない。ただし林道など別の道で迂回可能な場合もある。
日本の点線国道一覧
ここでは、国土地理院発行の地形図で幅員1.5 m未満の道路として記載されている区間[4]を記述する。
点線国道以外の未開通区間・不通区間
以下は点線国道以外の未開通区間・不通区間のリストである。
なお国道の未開通・不通区間が登山道などの(地形図の点線で表される)道で結ばれていたとしても、その道が国道指定を受けていなければ点線”国道”にはあてはまらない。ただしこれは行政上のみの違いであり、「国道=車道」という認識が一般化している現代、実態としての点線国道と未開通・不通区間はどちらも「車道が開通していない区間」という意味で極めて似ている。
未開通・不通区間は中部地方や紀伊半島の山岳地帯にその多くが分布し、国道422号などのように、1つの路線で複数箇所の断絶区間を抱える一般国道もあるが、林道などで迂回でき、実際の通行では支障を来さず通行可能な区間も多い。峠の未開通区間にはバイパス道路の整備が進められているところもあり、断絶が解消される見通しの路線もある。
なお国道357号のように、都市部・平野部に新設される計画の道路が未開通である場合も本リストに含まれている。
このほか、海上を通り、自動車の走行が不可能な区間が存在する。海上国道を参照。
解消された点線国道・未開通区間
道路整備により解消された点線国道や未開通区間もあり、以下のものがある。なお以下では点線国道があった区間と、点線国道がなかった未開通区間とを区別していない。
長期通行止め区間
車両通行可能な道路として開通したものの、災害やバイパス開通などを機に長期にわたって車両通行止めとなり、国道の指定が解除されていないため実質的な点線国道となっている区間も存在する。以下のような区間がある。
この他、福島第一原子力発電所事故に伴う帰還困難区域内に位置し、特別通過交通制度が適用されている国道では、四輪車はすべて通行可能である一方、二輪車・歩行者・自転車は路線や区間により通行可否が異なる[33]。
点線都道府県道・点線市町村道
概要は点線国道と同じで、都道府県道または市町村道の車両通行不能区間における将来的に都道府県道または市町村道に指定されるであろう連絡路のことである。全国的に見られるが、点線国道ほど工事が積極的に行われておらず、全く手のつけられていない分断区間も見られる。
脚注
注釈
- ^ トンネル工事が順調に進んだ場合。
- ^ 関係機関協議等が順調に進んだ場合。
出典
- ^ a b 松波成行 2008, p. 71.
- ^ 松波成行『国道の謎』(祥伝社、2009年)374 - 375ページ。
- ^ a b c 松波成行 2008, p. 82.
- ^ a b 松波成行 2008, p. 77.
- ^ 松波成行 2008, p. 74.
- ^ “道ならぬ「酷道」、国道の「車両通行不能区間」とは 登山道やけもの道、解消工事進む”. 乗りものニュース (2019年7月20日). 2020年12月21日閲覧。
- ^ “道路事業の開通見通しについてお知らせします。” (PDF). 国土交通省北陸地方整備局 (2021年4月27日). 2021年5月7日閲覧。
- ^ a b 松波成行 2008, p. 78.
- ^ a b 松波成行 2008, p. 72.
- ^ 松波成行 2008, p. 81.
- ^ “国道357号 東京湾岸道路(多摩川トンネル)”. 川崎市. 2019年6月4日閲覧。
- ^ “国道357号の南下延伸について”. 横須賀市. 2019年6月4日閲覧。
- ^ “一般国道452号盤の沢道路・五稜道路 費用便益分析バックデータ” (PDF). 国土交通省北海道開発局. 2018年8月28日閲覧。
- ^ “首都圏中央連絡自動車道(大栄JCT〜松尾横芝IC)連絡調整会議(第2回)の開催結果について” (PDF). 国土交通省関東地方整備局 千葉国道事務所・東日本高速道路株式会社 (2023年10月13日). 2025年1月25日閲覧。
- ^ 『神奈川県圏央道連絡調整会議(第3回)開催結果について』(PDF)(プレスリリース)国土交通省関東地方整備局横浜国道事務所・東日本高速道路株式会社関東支社横浜工事事務所、2022年8月5日。https://www.ktr.mlit.go.jp/ktr_content/content/000836883.pdf。2022年10月13日閲覧。
- ^ “国道474号 三遠南信自動車道 東栄IC〜鳳来峡IC 令和7年度開通予定” (PDF). 国土交通省中部地方整備局 浜松河川国道事務所 (2021年4月27日). 2021年5月7日閲覧。
- ^ 『〜名神・東海北陸・中央道・新東名が環状で接続〜 C3東海環状自動車道 本巣IC〜大野神戸IC間 令和7年8月30日(土)に開通します』(PDF)(プレスリリース)国土交通省中部地方整備局 岐阜国道事務所・中日本高速道路株式会社、2025年6月5日。https://www.cbr.mlit.go.jp/gifu/manage/app/release/file/20250605_943e322d3a5bb6f64e32964824fc114f/20250604_683fffe6879eb_upfile.pdf。2025年6月8日閲覧。
- ^ 『国道475号東海環状自動車道(西回り区間)事業調整会議の結果について』(プレスリリース)中日本高速道路株式会社・国土交通省中部地方整備局、2024年12月20日。https://www.cbr.mlit.go.jp/kisya_manage/app/press/file/20241220_3c32f21bf015472e6c04982e41587471/20241220_6765091c7d86e_upfile.pdf。2025年6月8日閲覧。
- ^ “平成26年度新規事業候補箇所説明資料 一般国道497号(西九州自動車道)松浦佐々道路” (PDF). 国土交通省九州地方整備局 (2014年3月6日). 2022年10月13日閲覧。
- ^ “防災・減災、国土強靭化に向けた 道路の5か年対策プログラム(沖縄ブロック版)を策定 〜今後5か年の目標を示し、取り組みを重点的かつ集中的に実施〜” (PDF). 内閣府 沖縄総合事務局 (2021年4月27日). 2021年5月7日閲覧。
- ^ “国道325号阿蘇大橋ルートが3月7日15時に開通 〜熊本と南阿蘇方面とのアクセスルートが回復〜” (PDF). 国土交通省九州地方整備局 熊本復興事務所・熊本県 (2021年2月2日). 2021年2月2日閲覧。
- ^ “国道325号阿蘇大橋ルートの開通について 〜新橋梁名称の決定、展望所の完成〜” (PDF). 熊本県 (2021年2月2日). 2021年3月10日閲覧。
- ^ 『一般国道416号 福井・石川県境道路の開通について』(pdf)(プレスリリース)2018年8月8日。http://www.pref.ishikawa.lg.jp/kisya/h30/documents/0808douro.pdf。2018年9月16日閲覧。
- ^ “国道158号大野油坂道路 令和8年春に全線開通予定 国道417号冠山峠道路 令和5年内に開通予定” (PDF). 国土交通省近畿地方整備局 福井河川国道事務所 (2021年4月27日). 2021年5月7日閲覧。
- ^ (PDF) 事業認定理由, 中部地方整備局, (2011-12-08), https://www.cbr.mlit.go.jp/kensei/build_town/pdf/2011120801_1.pdf 2016年1月8日閲覧。
- ^ (PDF) トンネル工事始まる!! - 領内出張所だより 第57号, 大台町, (2015-02-15), http://www.odaitown.jp/ikkrwebBrowse/material/files/group/16/201502.pdf 2016年1月8日閲覧。
- ^ (PDF) 一般国道422号(八知山拡幅)道路改良工事の概要と施工状況状況について(平成27年9月末現在), 三重県, (2015-10-02), http://www.pref.mie.lg.jp/MKENSET/HP/original/topics/151002_yatiyama_9gatu_sinntilyoku.pdf 2016年1月8日閲覧。
- ^ 一般国道422号(大台町滝谷地内)を供用開始します, 三重県, (2017-02-08), https://www.pref.mie.lg.jp/TOPICS/m0039100014.htm 2017年2月26日閲覧。
- ^ “原子力被災者支援(避難指示関係)”. 経済産業省. 2025年1月22日閲覧。
参考文献
関連項目
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1 - 100 (1 - 57号は旧一級国道。59 - 100号は欠番) |
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101 - 200 (旧二級国道、109 - 111号は廃止・欠番) |
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201 - 300 (201 - 271号は旧二級国道、214 - 216号は廃止・欠番) |
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