2025年カナダグランプリ
2025年カナダグランプリ(英: 2025 Canadian Grand Prix、正式名称: Formula 1 Pirelli Grand Prix du Canada 2025[1])は、2025年のF1世界選手権の第10戦として、2025年6月15日にジル・ヴィルヌーヴ・サーキットで開催された。 本項目に記載されている時刻は全て現地時間(EDT / UTC-4)[注 1]。 背景
エントリーエントリーリスト
フリー走行FP12025年6月13日 13:30 (特記のない出典:[11])
右手首の痛みにより前戦スペインGPの決勝を欠場したランス・ストロールは、無事に母国グランプリで復帰を果たした。開始14分にシャルル・ルクレールがターン3で曲がりきれずクラッシュしたため、赤旗中断となる。トップタイムはマックス・フェルスタッペンが記録し、ウィリアムズ勢が2-3番手につけるが、フェルスタッペンから13番手のアンドレア・キミ・アントネッリまでは1秒以内の僅差であった。 FP22025年6月13日 17:00 (特記のない出典:[12])
FP1でクラッシュしたルクレールは、サバイバルセルの交換が必要となったためこのセッションの参加を見合わせた。ストロールはターン7で左フロントタイヤをウォールに接触させ、フロントサスペンションに損傷を負ってマシンを止めたため、満足な走行はできなかった。キック・ザウバーを除く全チームが2セットしかないハードタイヤでの走行を行わず温存した。トップタイムはジョージ・ラッセルが記録し、FP1で計測機器を付けて走行したマクラーレン勢はランド・ノリスが2番手、オスカー・ピアストリが6番手に順位を上げた。7番手のカルロス・サインツまではメルセデス製PUを使用するドライバーが占めた。 FP32025年6月14日 12:30 (特記のない出典:[13])
ハードタイヤは1周のみの「皮剥き」で使うチームがあるくらいで、ほとんどはソフトやミディアムでの走行だった。オスカー・ピアストリが右リアタイヤを最終シケインの壁「チャンピオンズ・ウォール」に接触させてデブリがばらまかれ、そのすぐ後方でニコ・ヒュルケンベルグがスピンしてしまい、赤旗中断となった。この際に角田裕毅が手負いのピアストリを追い越してしまい、予選直前に10グリッド降格のペナルティが科せられた[14]。角田は終盤までのほとんどを走行できず最下位に終わり、予選に不安を残した。トップタイムはノリスが記録した。 各セッションの順位
予選2025年6月14日 16:00 (特記のない出典:[18])
ジョージ・ラッセルが今季初のポールポジションを獲得した。2番手はマックス・フェルスタッペンが入り、前戦スペインGPで接触した両者がミディアムタイヤで2年連続のフロントローに並んだ。コンストラクターズランキング首位を独走するマクラーレンはオスカー・ピアストリがラッセルとフェルスタッペンに次ぐ3番手を確保したが、ランド・ノリスは7番手となった。 Q1が残り5分30秒となったところでアレクサンダー・アルボンのリアカウルが破損してデブリがコース上に散乱されたため、赤旗中断となるアクシデントがあったが、アルボンはQ3進出を果たし、10番手に入っている。 角田裕毅は11番手でQ3進出を果たせず、予選直前に10グリッド降格ペナルティが科せられたため[14]、最後尾グリッドが確定した。アイザック・ハジャーはQ1でカルロス・サインツのアタックを妨害したため、3グリッド降格ペナルティが科せられた[19]。この妨害によりサインツはQ1で敗退した。 リアム・ローソンとピエール・ガスリーは予選後のパルクフェルメ下でパワーユニットを交換したことにより、決勝はピットレーンスタートとなった。これにより、最後尾スタートの角田は18番グリッドから決勝をスタートする[20]。 予選結果
決勝2025年6月15日 14:00 (特記のない出典:[28])
ジョージ・ラッセルがポール・トゥ・ウィン、かつファステストラップも記録し、今季初勝利を自身初のハットトリックで飾った。マックス・フェルスタッペンは2位を守り、4番手スタートの新人アンドレア・キミ・アントネッリは好スタートを決めてオスカー・ピアストリを抜き、その後マクラーレン勢の猛追を受けたが、後述する同士討ちにより3位を守りきって初の表彰台に立った。 18歳294日での表彰台はフェルスタッペンとランス・ストロールに次ぐ歴代3番目の若さである[29]。 レース終盤の66周目、ランド・ノリスがターン10でピアストリを一旦オーバーテイクするも、ピアストリが抜き返す。メインストレートでノリスが強引にピアストリのインを突き、両者は接触。ノリスはウォールに突っ込んでクラッシュし、そのままリタイアとなった[30]。この同士討ちによりセーフティカーが導入され、そのままレースは終了した。その間にラッセルが急減速してフェルスタッペンを一瞬前に行かせ、既に11点の累積ペナルティポイントを持ち、出場停止まであと1点に迫っていたフェルスタッペンのペナルティを誘った行為についてレッドブルはレース後に抗議したが、スチュワードに却下された[31]。また、セーフティカー規則に違反した疑いで7人が審議対象となったが、全員が警告止まりで順位に影響するペナルティが科せられることはなく[32]、裁定の内容によって入賞圏内に繰り上がる可能性があった角田裕毅は12位のまま順位が確定した。 レース結果
主な記録(特記のない出典:[39]) ドライバー
コンストラクターエンジン
第10戦終了時点のランキング
脚注注釈
出典
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