2023年アブダビグランプリ(英: 2023 Abu Dhabi Grand Prix、正式名称: Formula 1 Etihad Airways Abu Dhabi Grand Prix 2023[W 1])は、2023年のF1世界選手権第23戦(最終戦)として、2023年11月26日にヤス・マリーナ・サーキットで開催された。
背景
- タイヤ
- ピレリが持ち込んだドライ用タイヤのコンパウンドはハード(白):C3、ミディアム(黄):C4、ソフト(赤):C5のソフト寄りの組み合わせ[W 2]。
ピレリタイヤの組み合わせ
ドライ用
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ウェット用
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C3
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C4
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C5
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インターミディエイト
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フルウェット
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 (ハード)
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 (ミディアム)
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 (ソフト)
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 (小雨用)
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 (大雨用)
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- DRS:2箇所[W 2]
※( )内は検知ポイント
- DRS1:ターン5の210m先から(ターン5の250m手前)
- DRS2:ターン7の165m先から(ターン7の50m先)
エントリー
- フリープラクティスドライバー
(特記のない出典: [W 3][W 4])
- F1を目指すルーキードライバーを年に2回FP1で起用する義務付けに基づき[W 5]、アルファタウリ以外の9チーム(レッドブルのみ2人)がFP1に参加するドライバーを起用した。
エントリーリスト
- 追記
- ^1 - デニスはFP1のみ、フェルスタッペンに代わって走行
- ^2 - ハジャーはFP1のみ、ペレスに代わって走行
- ^3 - シュワルツマンはFP1のみ、ルクレールに代わって走行
- ^4 - ヴェスティはFP1のみ、ハミルトンに代わって走行
- ^5 - ドゥーハンはFP1のみ、オコンに代わって走行
- ^6 - オワードはFP1のみ、ノリスに代わって走行
- ^7 - ブルシェールはFP1のみ、周に代わって走行
- ^8 - ドルゴヴィッチはFP1のみ、アロンソに代わって走行
- ^9 - ベアマンはFP1のみ、ヒュルケンベルグに代わって走行
- ^10 - オサリバンはFP1のみ、アルボンに代わって走行
フリー走行
FP1
2023年11月24日 13:30 GST (UTC+4)
FP2
2023年11月24日 17:00 GST (UTC+4)
FP3
2023年11月25日 14:30 GST (UTC+4)
フリー走行の結果
予選
2023年11月25日 18:00 GST (UTC+4)
予選結果
- 追記
決勝
2023年11月26日 17:00 GST (UTC+4)
(特記のない出典: [W 18])
マックス・フェルスタッペンがポール・トゥ・ウィンで今季19勝目を挙げた(フェルスタッペン及びレッドブルに関する最多・最高記録については後述)。チームメイトのセルジオ・ペレスは2位でフィニッシュしたが、ランド・ノリスと接触した件で5秒ペナルティが科され、ペナルティ未消化のためレースタイムに5秒加算されて4位に降格した。2位にシャルル・ルクレール、3位にジョージ・ラッセルが表彰台を獲得し、メルセデスはフェラーリを3点差で抑えてコンストラクターズランキング2位を守った。
自己最高位となる6番手からスタートした角田裕毅(アルファタウリ)はウィリアムズを逆転してランキング7位の座を得るために1ストップ作戦を敢行し[W 19][注 1]、ミディアムタイヤのままステイし続けて18周目にF1キャリア初のラップリーダーとなり、23周目にハードタイヤへ交換するまでその座を保持した。37周目にはレッドブル勢に続く3位まで浮上するも、2ストップの上位勢に抜かれていき徐々に順位を落としていく。しかし、周回を重ねたハードタイヤという苦しい状況の中、54周目にはセクター1の自己ベストをマークする健闘を見せ、最終ラップでルイス・ハミルトンにオーバーテイクを許すも、ハミルトンを抜き返して8位入賞を果たした。この果敢な走りはファンからも評価され、キャリア初の「ドライバー・オブ・ザ・デイ」を受賞した。
レース結果
- 追記
- ^FL - ファステストラップの1点を含む
- ^† - リタイアだが、90%以上の距離を走行したため規定により完走扱い
- ^1 - ペレスはノリスと接触した件の責任を問われ、5秒ペナルティ(ペナルティ未消化のため、レースタイムに5秒加算)とペナルティポイント2点(累積7点)が科せられた[1][W 23]
- 勝者マックス・フェルスタッペンの平均速度[1]
- ファステストラップ[W 24]
- ラップリーダー[W 25]
- 太字は最多ラップリーダー
達成された主な記録
(特記のない出典: [W 26])
- ドライバー
- コンストラクター
- エンジン
- レース
最終ランキング
- ドライバーズ・チャンピオンシップ
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- コンストラクターズ・チャンピオンシップ
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- 注:いずれもトップ5まで掲載。アロンソとルクレールは同点だが、上位入賞回数(スプリントを除く。アロンソは2位3回・3位5回、ルクレールは2位3回・3位2回)の差でアロンソが上位となる。
脚注
注釈
- ^ 前戦ラスベガスGPの時点で7位のウィリアムズが28点、8位のアルファタウリが21点で7点の差が付いていた。ウィリアムズを逆転するには6位(8点)以上の入賞が必要だった[W 20]。
- ^ アスカリは第2戦インディ500(当時はインディ500もF1世界選手権の1戦に組み込まれていた)に出場するため、日程が重複する開幕戦スイスGPを欠場した。このため、出場したレースに限定すると7戦6勝(勝率85.71%)となるが、それでも本年のフェルスタッペンには及ばない。
- ^ 前年までの年間最多勝利記録は2016年のメルセデス(19勝)。
- ^ 前年までの年間最多勝利記録は2016年のメルセデス(19勝)。
- ^ 組織は異なるが、1988年のマクラーレンにエンジンを供給していたのはホンダ(ホンダF1)であり、本年のパワーユニットを製造したのもホンダ(ホンダ・レーシング(HRC))である。
出典
- 書籍
- ウェブサイト
参考資料