2017年9月民進党代表選挙
2017年9月民進党代表選挙(2017ねん9がつみんしんとうだいひょうせんきょ)は、2017年7月27日に辞任を表明した蓮舫代表の後任を選出するため、2017年9月1日に臨時党大会において実施された民進党の党代表選挙である。前原誠司が選出された。 概説2017年7月2日実施の東京都議会議員選挙において、民進党は立候補予定者が相次いで離党する「離党ドミノ」が続いた末[1]、現有の7議席を割り込んで5議席にとどまり[2]、旧民主党時代を含めて過去最低の獲得議席となる惨敗を喫した[3]。蓮舫は7月4日の常任幹事会で続投を表明したが、執行部や代表自身の責任論が噴出したため[4]、7月18日の記者会見で自身の二重国籍問題について釈明し[5]、7月25日の両院議員懇談会で野田佳彦幹事長の交代と自身の衆院鞍替えを表明したものの[6]、求心力の回復にはつながらず、7月27日に辞任を表明し[7][8]、これに伴い代表選が行われることとなった。任期は、2019年9月末まで。 8月2日の両院議員総会で代表選を8月21日告示、9月1日投開票の日程で行うことが決定された[9]。投票権は党所属国会議員[注 1]のみならず、国政選挙の公認候補予定者・党籍を有する地方自治体議員・党員およびサポーターにも認められる[注 2]。民進党結党以降、代表の任期途中の辞任に伴う代表選が行われるのはこれが初めてであり[12]、党規約上は投票権を国会議員のみに認める方式を選択する余地もあったが[12][13][14]、7月28日の臨時執行役員会で党員・サポーターの参加を求める意見が大勢を占めたため[15][16][14]、代表の任期満了に伴う代表選に準ずる「党員参加型」を採用することとなった[15][17][13][14]。 争点としては、日本共産党・自由党・社会民主党との野党4党共闘のあり方(特に共産党との連携の是非)[18][19][9]、憲法改正論議への対応[18][19][9]、消費増税を含む経済・社会保障政策[20][21][22]、原発ゼロ目標の年限前倒し[23][24]、連合との関係修復[25][26]、小池新党との関係[27]などが挙げられる。小池新党および共産党との関係に関する論争は後の希望の党と立憲民主党への分裂への引き金にもなった。 立候補者
立候補が取り沙汰された人物
党代表選データ日程
候補者と政見届出順
推薦人衆参別五十音順
選挙の結果9月1日の臨時党大会において、国会議員と公認候補予定者による直接投票が行われ、事前に行われた地方自治体議員と党員・サポーターの郵便投票と合わせて集計された結果、前原候補が502ポイントを獲得して半数を超え、332ポイントの枝野候補を下して新代表に選出された[47][48]。なお、前原が野党第1党の党首に就任するのは2度目、2005年から2006年まで民主党代表を務めて以来11年ぶりの再登板となる[49][50][51]。 今回の代表選では、国会議員票で無効票が8票(白票が7票[52]、出馬を断念した井出の名前を記載したものが1票[53])という異例の多さとなり、「離党予備軍」との見方もあることから、前原新代表は就任記者会見で「白票が多かった。大変厳しい党運営になるのではないか」と述べて危機感を示した[54][55]。 投票結果
選挙後の人事→「民主党執行部」も参照
9月5日の両院議員総会で主要人事が承認され[64]、9月19日の常任幹事会で以下の通り報告された[65]。当初、幹事長には山尾志桜里の抜擢を内定していたが、手腕への疑問や政治経験の不足から党内で異論があり、近く週刊誌のスキャンダル報道があることも判明したため、代表代行に内定していた大島敦に差し替えられた[66][67][68]。9月7日発売の週刊文春で既婚男性との交際疑惑が報じられたことを受け、山尾は同日夜に離党届を提出し(翌日受理[69][70])、前原新執行部は発足から打撃を受けることとなった[71][72]。 また、代表選で枝野が予想以上に善戦したことを受け、代表代行に枝野、選挙対策委員長に長妻昭、幹事長代行に辻元清美など民共共闘に前向きな枝野陣営の幹部らも要職に起用されたが[73][74]、こうした体制で前原の主張していた民共共闘見直しが実行できるのか懸念した保守系議員が離党を検討し始め[75]、9月13日に鈴木義弘が、9月15日に笠浩史と後藤祐一がそれぞれ離党届を提出し(3人とも9月19日に除籍[76][77])、前原新執行部はさらに打撃を受けることとなった[78]。
脚注注釈
出典
関連項目外部リンク |
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