ヨーロッパのサッカーリーグに所属する日本人選手一覧
本項ではUEFA/ヨーロッパ加盟国内のサッカーリーグに所属歴のある日本人サッカー選手について紹介する。1977年、当時古河電気工業サッカー部所属であった奥寺康彦が1.FCケルンに加入。ヨーロッパのトップリーグでプレーする初の日本人選手となった[1]。以後各国のサッカーリーグに多くの日本人選手が加入しプレーしている。 アイルランドアゼルバイジャン
アルバニア
アルメニア
イスラエル
イタリア1994年にジェノアCFCに三浦知良が期限付移籍し、アジア人として初めてのセリエAプレイヤーとなった。現地では「マーケティング目的」という声もあったが、試合に出場し、1ゴールを挙げた。しかし、1年でチームを去った[5]。 1998年にペルージャに中田英寿が加入し、1年目から活躍、地元のスポーツ誌グエリン・スポリティーボが選出するセリエA初年度の外国人選手を対象にしたセリエAサプライズ賞に選ばれた。2000年には名門ASローマへ移籍し、日本人で初めてセリエA優勝を経験した。中田の活躍は、名波浩や中村俊輔など多くの日本人選手がセリエAでプレーするきっかけとなった[6]。 2010年代では、インテル・ミラノで長友佑都がプレーし、ACミランでは本田圭佑が背番号10番を付けてプレー。イタリアの名門クラブに日本人選手がそれぞれ所属し、2014年にはミラノダービーで日本人対決が実現した[7]。 中田英寿が加入した1998年以降、20年連続で日本人がセリエAでプレーしていたが、長友が2017-2018シーズン限りでトルコのクラブに移籍した事により、 2020-2022シーズンに吉田麻也がサンプドリアに所属するまで、同リーグに日本人在籍者がいなくなっていた[8]。 その後吉田麻也が2021-2022シーズン限りでドイツのクラブに移籍したため、再び同リーグに日本人在籍者がいなくなっていた。 2023-2024シーズンには鎌田大地がラツィオに移籍。しかし、同シーズン限りでイングランドのクラブに移籍した。 2024年7月には鈴木彩艶がパルマに移籍。パルマへの日本人選手の加入は中田英寿以来となった。 日本人選手の記録1部での出場ランキング2024-25シーズン終了時点
リーグタイトル
イングランド2001年にアーセナルFCに稲本潤一が期限付き移籍で加入し、初のプレミアリーグでプレーする日本人となった[9]。アーセナルでは出場機会はなかったが、日本人初のリーグ優勝を経験した。その後2002年に期限付き移籍したフラムFCでプレミアデビューを果たし、日本人初ゴールも決めた。同時期には日本代表で活躍していた川口能活(日本人GKで初めて欧州でプレー)、西澤明訓、戸田和幸、晩年の中田英寿などがプレミアへ移籍するも、目立った活躍は出来なかった。 2012年に香川真司がマンチェスター・ユナイテッドFCへ移籍し、アジア人初のプレミアでリーグ戦ハットトリックを達成し[10]、リーグ優勝も経験した。 同年に吉田麻也がサウサンプトンFCへ完全移籍[11]。9月15日のアーセナルFC戦で途中出場し、プレミアリーグ初出場を果たした。 その後もシーズン通してレギュラーの座を確保した。2013年1月30日、プレミアリーグ第24節マンチェスター・U戦では相手の香川と共に先発出場し、プレミアリーグ史上初の日本人対決を実現させた。 2015年には岡崎慎司がレスター・シティFCに移籍。移籍1年目で降格候補だったチームがリーグ初優勝するという奇跡を起こし、「ミラクル・レスター」の一員となった[12]。 2020年1月に南野拓実がユルゲン・クロップ監督率いるリヴァプールFCへ移籍を果たし、リーグ優勝も経験した。 2021年夏、冨安健洋がアーセナル[13]、三笘薫がブライトン・アンド・ホーヴ・アルビオンFC(1年ベルギーリーグに期限付き移籍)へ移籍[14]。 2023年4月には三笘薫がリーグ戦7得点目を決めてプレミアでの日本人シーズン最多得点を記録した[15]。 2023年8月に遠藤航がユルゲン・クロップ監督(当時)が率いるリヴァプールFCへ移籍を果たした。 2024年1月には橋岡大樹がルートン・タウンFCへの移籍を果たした。 2024年7月には鎌田大地がクリスタル・パレスFCへ、菅原由勢がサウサンプトンFCへの移籍を果たした。 2025年5月には三笘薫が日本人初のシーズン10ゴールを記録した。[16] 日本人選手の記録1部での出場ランキング2024-25シーズン終了時点、太字は現在もリーグに所属
リーグタイトル
ウェールズ
ウクライナ
エストニアオーストリア日本人選手の記録リーグタイトル
オランダ1982年に望月達也がHFCハーレムにアマチュア契約で入団し、日本人選手初のエールディヴィジデビューを果たした[20]。 2001年に小野伸二がフェイエノールトに加入し、日本人選手としてエールディヴィジ初ゴール(2部では小倉隆史が記録)やチームのUEFAカップ優勝に貢献。5シーズン在籍して112試合出場19得点をマークし[20]、エールディヴィジで最も優れたアジア人選手とオランダメディア『elfvoetbal』は伝えている[21]。 2008年には本田圭佑がVVVフェンローに加入。1年目にチームは2部へ降格してしまうが、2部ではキャプテンとしてチームの昇格に貢献し、2部の年間最優秀選手賞を受賞。本田の活躍もあり、VVVには吉田麻也やカレン・ロバート、大津祐樹など日本人選手が続けて所属した[20]。 2010年代ではハーフナー・マイクがオランダ2クラブでプレーし、日本人選手最多となるエールディヴィジ通算51ゴールをマークしている[21]。2019年には堂安律がFCフローニンゲンからPSVアイントホーフェンに移籍した。 日本人選手の記録1部での出場ランキング2024-25シーズン終了時点、太字は現在もリーグに所属
カザフスタン
北マケドニアキプロス
ギリシャクロアチア日本人選手の記録リーグタイトル
コソボ
サンマリノ
ジブラルタル
ジョージア
スイス日本人選手の記録1部での出場ランキング2024-25シーズン終了時点
リーグタイトル
スウェーデン
スコットランド2005年に中村俊輔がセルティックFCに移籍し、初の日本人プレイヤーとなった。主力として活躍してリーグ戦3度の優勝を経験。2006-07年シーズンにはリーグMVPに選出された。中村の活躍もあり、その後セルティックには 水野晃樹や韓国人の奇誠庸などアジア人が続けて所属した。 その後目立った日本人選手の活躍は無かったが、2021年に横浜F・マリノスの監督を務めていたアンジェ・ポステコグルーがセルティックFCの監督に就任。就任後すぐに加入した古橋亨梧が1年目から2桁得点を挙げるなど、チームにフィット。古橋の活躍もあり、半年後には旗手怜央と前田大然、井手口陽介の日本人3選手が同時にセルティックに加入。その後も日本人選手が加入し、過去にスコットランドリーグでプレーした日本人が12人に対してその内8人がセルティック所属となる。 日本人選手の記録1部での出場ランキング2024-25シーズン終了時点、太字は現在もリーグに所属
リーグタイトル
スペイン1996年に財前宣之がCDログロニェスへ期限付き移籍で加入し、スペイン1部クラブに所属する日本人選手となった。しかし、怪我の影響もありスペインデビューは叶わなかった[26]。 2000年にレアル・バリャドリードへ移籍した城彰二が日本人初のスペイン1部リーグデビューと初ゴールを記録した(スペイン2部では安永聡太郎が1997年に得点を挙げている)[26]。 2005年にはRCDマヨルカに移籍した大久保嘉人がデビュー戦で得点を挙げるなど活躍し、チームの1部残留に貢献した[26]。 その後、イタリアで活躍した中村俊輔やドイツで活躍した清武弘嗣などがスペイン1部でプレーするも目立った活躍が出来ず、ニュースサイトでは「(スペインは日本人にとって)鬼門」と言われるようになった[27]。 2015年に乾貴士がドイツからSDエイバルへ移籍すると、レギュラーとして活躍し、2019年には日本人として初めてスペイン1部リーグ100試合出場を達成[28]。2024-25年に久保建英が記録を抜くまで日本人で最多の出場記録であり、日本人としてスペインで最初に成功した選手となった[26]。 2019年頃には、アンドレス・イニエスタやフェルナンド・トーレス、ダビド・ビジャなど元スペイン代表がJリーグのクラブに所属[29]。Jリーグのスペイン人選手増加とは直接関係無いが、同時期に日本人選手もスペインリーグに増加。乾の他に2部ではあるが、柴崎岳(2017年に移籍)や岡崎慎司、香川真司と日本代表選手が移籍し[30]、久保建英がレアル・マドリード、安部裕葵がFCバルセロナに共にBチームながら移籍し、世界を代表する強豪2クラブに日本人選手が所属する事になった[31]。 日本人選手の記録1部での出場ランキング2024-25シーズン終了時点、太字は現在もリーグに所属
スロバキアスロベニア
セルビア
チェコデンマークドイツ1977年から1986年までドイツでプレーした奥寺康彦が、ブンデスリーガでプレーした最初の日本人である。奥寺は初のブンデスでプレーした日本人でありながら、リーグ戦234試合に出場し、1977-78年シーズンにはリーグ優勝を果たした。80年代では風間八宏や尾崎加寿夫がプレーした。その後しばらくは日本人選手がドイツへ移籍する事はなかったが、2002年に高原直泰がドイツでプレーし、日本人初のブンデスリーガハットトリック、シーズン二桁得点を達成した。 2010年頃からは、長谷部誠や香川真司、内田篤人の活躍もあり多くの日本人選手がドイツでプレーする機会が増えた。香川は、移籍直後から主力として活躍し、1年目でリーグ優勝を経験した。2014年9月にはYouTubeにあるブンデスリーガの公式チャンネルで歴代日本人選手特集が行われ、歴代日本人選手1位には香川が選ばれている[36]。 2020年6月に長谷部誠がブンデスリーガにおいてアジア人で史上最多となる309試合出場を果たした[37]。 2021年、2022年にはフィジカルで劣ると言われていた日本人選手だったが、シュツットガルトに所属する遠藤航が2年連続でブンデスリーガでのデュエル勝利数部門で1位に輝いた[38]。 日本人選手の記録1部での出場ランキング2024-25シーズン終了時点、太字は現在もリーグに所属
リーグタイトル
編集者の方へ: ノート参照
編集者の方へ: ノート参照
編集者の方へ: ノート参照
トルコノルウェー
ハンガリーフィンランド
フェロー諸島
フランス2003年にモンペリエHSCへ移籍した廣山望がフランスリーグでプレーする初の日本人選手となった。当時は海外でプレーする日本人が少なく、廣山も数少ない海外組として日本代表に招集された。 2004年に松井大輔がル・マンUCへ移籍。チームの中心選手として活躍。フランスで計8シーズンプレーした。2005年には、フランス人元日本代表監督のフィリップ・トルシエが監督をしているオリンピック・マルセイユへ中田浩二が移籍するも、目立った活躍は出来なかった。 2016年に酒井宏樹がオリンピック・マルセイユへ移籍。レギュラーとして活躍し、松井に次ぐ日本人リーグ出場数を記録。また、2020年には長友佑都が同じくマルセイユに移籍し、同時期に現役日本代表の両サイドバックが同じチームに所属する事となった。 2022年に伊東純也、2023年に中村敬斗、2025年関根大輝がスタッド・ランスに移籍し、同じチームに日本人が3人所属し、3人同時に出場する試合もあった。 日本人選手の記録1部での出場ランキング2024-25シーズン終了時点、太字は現在もリーグに所属
ブルガリア
ベラルーシ
ベルギー2000年、遠藤雅大がKVメヘレンに移籍し、ベルギーリーグでプレーした初の日本人選手となる[48]。2002年、日韓ワールドカップで日本とベルギーが対戦し、その試合で得点を挙げた鈴木隆行がヘンクに期限付き移籍。ヘンクでは得点は挙げられなかったものの、2003年に期限付き移籍したヒュースデン=ゾルダーで得点を挙げてベルギーリーグ初の日本人得点者となった。 2010年、当時・日本代表GKの川島永嗣がリールセSKへ移籍し、レギュラーとして活躍。2012年にはスタンダール・リエージュに移籍し、2013年には川島の他にも小野裕二と永井謙佑が同時期にリエージュに在籍した。2017年、シント=トロイデンVVは日本のDMMグループが経営権を取得している。これは日本企業が欧州クラブの経営権を取得した初の例である[49]。DMMは、英語が広く使われており、実質的に外国人枠がなく、かつヨーロッパ各地へのアクセスにも優れている点で、日本人選手のステップアップリーグとして最適と判断し、ベルギーリーグを選んだという[50]。そのため、同クラブには多数の日本人選手が在籍している。 また、ベルギー紙『HNL』が主催しているシーズンMVPにあたるゴールデンシューに、2017年はワースラント=ベフェレンに所属していた森岡亮太が、2021年にはKRCヘンクに所属していた伊東純也が第5位に選出されるなど、顕著な活躍を残している[51]。 日本人選手の記録1部での出場ランキング2024-25シーズン終了時点、太字は現在もリーグに所属
リーグタイトル
ポーランド
ボスニア・ヘルツェゴビナ
ポルトガル2002年に廣山望がSCブラガに移籍し、日本人で初めてポルトガルリーグでプレー[53]。2009年に相馬崇人がCSマリティモに移籍し、2010年にリーグ初ゴールを決めた。 2014年に田中順也がスポルティングCPへ移籍し、カップ戦などのタイトルを獲得。2019年には中島翔哉が名門のFCポルトへ移籍し話題を集め、リーグ優勝も経験した。この頃から若手選手が海外挑戦の場にポルトガルを選ぶ機会が増えた。また、ポルティモネンセSCのスポーツエージェントが多数のブラジル人選手をJリーグへ移籍させた経歴があり、各ディレクターにJリーグで活躍したポンテやグラウがいる事もあり、多数の日本人選手が在籍した。他にもUDオリヴェイレンセが日本の企業のONODERA GROUPに横浜FCと共にグループの傘下となったため多くの日本人選手が移籍。2023年にはオリヴェイレンセに55歳の三浦知良がレンタル移籍し、ポルトガル2部の最年長出場記録を更新。 2022-23、2023-24シーズンには守田英正がリーグ2連覇を達成した。 日本人選手の記録1部での出場ランキング2024-25シーズン終了時点
リーグタイトル
マルタ
モナコ
モルドバ
モンテネグロ
ラトビア
リトアニア
ルーマニア
ルクセンブルク
ロシア日本人選手の記録リーグタイトル
脚注
関連項目 |
Portal di Ensiklopedia Dunia