佐藤 紳哉(さとう しんや、1977年8月29日 - )は将棋棋士。棋士番号224。神奈川県相模原市出身。安恵照剛門下。
棋歴
1997年10月、20歳でプロ入り。2004年の新人王戦で準優勝。2005年度は、全棋士中で1位の勝率(0.787)を記録し、将棋大賞の勝率1位賞と新人賞を同時受賞する。
2006年度、第47期王位戦でリーグ入り。谷川浩司に勝利するが、リーグ残留失敗。
2014年3月22日、第3回電王戦でプロ側の2番手として、コンピューター将棋ソフトのやねうら王と対戦。中終盤の激しい攻防を制したやねうら王に95手で敗退。
2016年度、第57期王位戦で10期ぶりにリーグ入りも白星に至らず、再びリーグ陥落。
竜王戦における実績
- 第12期(1999年度)6組優勝(本戦トーナメント進出)。
- 第19期(2006年度)4組優勝(本戦トーナメント進出)。
- 第21期(2008年度)3組の初戦で敗れ、降級のピンチが訪れるが、昇級者決定戦で4連勝して3組3位となり、自己最高の2組へ昇級。
- 第22期(2009年度)2組準決勝進出するが、準決勝(対・森内俊之)と3位決定戦(対・谷川浩司)で永世名人の資格を持つ2人を相手に連敗し、七段昇段(竜王戦1組昇級の規定)と「順位戦C級2組のままでの竜王戦1組昇級」を逃す。
名人戦・順位戦
順位戦ではC級2組在籍で昇級歴はなく、2017年度(第76期)になって初めて降級点がついてしまった。
2025年度(第84期)開始時点で、28期連続でのC級2組在籍となる。
人物
- 髪は前髪が後退しており、カツラを使用した姿をみせることもある。
- 結婚済みであり子供がいる[1][2]。
- 電王戦での二つ名は「最強のエンターティナー棋士」。
- 「より強く、よりカッコよく」がモットーで、若い頃はアイドルタレントのような容姿であった[3]。
- 第67期順位戦(2009年度)C級2組6回戦(矢倉規広戦)において、大阪が正しい対局場であったにもかかわらず、事務方のミスで矢倉の対局通知に東京と記してあったことから、不戦勝にはならず対局が翌日に延期されるという珍事があった[4]。
- 民放のバラエティー番組にも好意的で、前述のカツラがらみでの出演もしている。2010年のシルシルミシル・2012年6月15日放送のガチガセ・同年7月15日放送のアカン警察[5]などに出演した。
- BIGLOBEストリーム配信の「将棋ニュースプラス」で、目隠し将棋の対局者や解説役として出演。
- コンピュータ関係は苦手。2010年3月にブログを開設し毎日更新していたつもりだったが、実はアップロードするはずの文書を誤って知人女性にメールで送りつけてしまっており、一週間あまりたって「あなたのことは、まるで興味ないので毎日長文のメールを送るのはやめてください。気持ち悪い」との返信を受け、初めて気がついた[6]。その後知人女性とは誤解を解くことができた。なお、和解するために2人で食事に出かけ、その後、交際することになったという。[7]
- 11年ぶり2回目の本戦出場となった第62回NHK杯将棋トーナメント(2012年4月22日放送)ではカツラをつけて登場し、対局前インタビューでは「豊島?強いよね。序盤、中盤、終盤、隙がないと思うよ。だけど俺負けないよ」「えー駒たっ… 駒たちが躍動する俺の将棋を、皆さんに見せたいね」と相手の豊島将之六段を呼び捨てにするなど、プロレスなどの格闘技で見られる煽りのような受け答えをして話題となる[8]。その後、橋本崇載が何度かパロディ発言をしたり[9]、豊島本人も別の対局の解説担当時に本日の対局者評に、この台詞を引用した。
- 棋士仲間などで集まる「SSF(「エスエスエフ」。サトウ・シンヤ・ファミリーの略)」のリーダー。不定期で飲み会や、お花見、メンバーの誕生日祝いなどを企画。主な参加者は年下の後輩棋士(まれに先輩棋士も)、女流棋士、棋界の関係者など。この集会でもカツラ・かぶりものの装着率が高いが、他のメンバーもかぶりものをしている。なお、この集会に参加すると自動的にSSFのメンバーとなり同時に会員番号が割り振られる。
- ニコニコ動画生放送番組「将棋 第71期名人戦・A級順位戦最終日 全局生中継」にて中村修、豊川孝弘、長岡裕也とともに解説を務める。
- 同じくニコニコ動画生放送番組「超囲碁・超将棋ブース生中継@ニコニコ超会議2[DAY2]」(2013年4月28日放送)にてザブングル加藤歩と目隠しした上で六枚落ち(佐藤は歩兵、銀将、金将、玉将のみ)で対局。アマチュア初段の加藤はほぼミスがない完璧な指し回しで終始加藤ペースだったが最後の受けを間違え、そこを突いた佐藤が一気に寄せきって勝利した。対局前、佐藤は事前に考えてきたギャグ(「穴熊があったら入りたい」など)を披露した。その時の解説中村太地にも勧めていたが丁重に固辞された。
- キャッチフレーズは本人曰く、”砂糖のように甘い言葉で深夜に君を寝かさない”。[10]
- 2016年7月以降、日本将棋連盟公式ホームページの棋士紹介のページにおける顔写真を、カツラを被った(と思われる)ものに更新。[11]
昇段履歴
- 1990年00月00日 : 6級 = 奨励会入会
- 1993年00月00日 : 初段
- 1995年08月00日 : 三段(第18回奨励会三段リーグ<1995年度後期>から三段リーグ参加)
- 1997年10月01日 : 四段(第21回奨励会三段リーグ成績1位) = プロ入り
- 2003年01月24日 : 五段(勝数規定 /公式戦100勝)
- 2007年08月28日 : 六段(勝数規定 /五段昇段後公式戦120勝)[12]
- 2015年12月17日 : 七段(勝数規定 /六段昇段後公式戦150勝)[13]
主な成績
将棋大賞
第33回(2005年度) 勝率1位賞、新人賞
在籍クラス
年度別成績
公式棋戦成績
年度 |
対局数 |
勝数 |
負数 |
勝率 |
(出典)
|
1997
|
6 |
3 |
3 |
0.5000 |
[16]
|
1998
|
41 |
28 |
13 |
0.6829 |
[17]
|
1999
|
34 |
15 |
19 |
0.4412 |
[18]
|
2000
|
33 |
18 |
15 |
0.5455 |
[19]
|
1996-2000 (小計)
|
114 |
64 |
50 |
|
|
年度 |
対局数 |
勝数 |
負数 |
勝率 |
(出典)
|
2001
|
35 |
20 |
15 |
0.5714 |
[20]
|
2002
|
36 |
22 |
14 |
0.6111 |
[21]
|
2003
|
38 |
25 |
13 |
0.6579 |
[22]
|
2004
|
37 |
17 |
20 |
0.4595 |
[23]
|
2005
|
47 |
37 |
10 |
0.7872 |
[24]
|
2006
|
43 |
22 |
21 |
0.5116 |
[25]
|
2007
|
35 |
19 |
16 |
0.5429 |
[26]
|
2008
|
33 |
22 |
11 |
0.6667 |
[27]
|
2009
|
30 |
15 |
15 |
0.5000 |
[28]
|
2010
|
34 |
19 |
15 |
0.5588 |
[29]
|
2001-2010 (小計)
|
368 |
218 |
150 |
|
|
年度 |
対局数 |
勝数 |
負数 |
勝率 |
(出典)
|
2011
|
35 |
21 |
14 |
0.6000 |
[30]
|
2012
|
35 |
19 |
16 |
0.5429 |
[31]
|
2013
|
30 |
15 |
15 |
0.5000 |
[32]
|
2014
|
31 |
19 |
12 |
0.619 |
[33]
|
2015
|
36 |
18 |
18 |
0.5000 |
[34]
|
2016
|
33 |
15 |
18 |
0.4545 |
[35]
|
2017
|
27 |
9 |
18 |
0.3333 |
[36]
|
2018
|
30 |
14 |
16 |
0.4667 |
[37]
|
2019
|
29 |
15 |
14 |
0.5172 |
[38]
|
2020
|
32 |
18 |
14 |
0.5625 |
[39]
|
2011-2020 (小計)
|
318 |
163 |
155 |
|
|
年度 |
対局数 |
勝数 |
負数 |
勝率 |
(出典)
|
2021
|
26 |
11 |
15 |
0.5625 |
[40]
|
2022
|
31 |
14 |
17 |
0.4516 |
[41]
|
2023
|
27 |
14 |
13 |
0.5185 |
[42]
|
2021-2023 (小計)
|
84 |
39 |
45 |
|
|
通算
|
884 |
484 |
400 |
0.5475 |
[43]
|
2023年度まで
|
出演
ゲーム
テレビ
CM
脚注
関連項目
外部リンク
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タイトル 保持者 【7名】 |
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九段 【27名】 (引退1名) |
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八段 【34名】 (引退2名) |
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七段 【45名】 (引退2名) |
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六段 【30名】 |
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五段 【19名】 |
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四段 【14名】 | 2025年04月1日付 昇段者 | |
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2025年10月1日付 昇段者 | |
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2025年度 引退者 【4名】 |
九段 福崎文吾 ( 2025年4月22日引退 )
七段 木下浩一 ( 2025年4月23日引退 )
七段 増田裕司 ( 2025年4月23日引退 )
八段 長沼洋 ( 2025年5月1日引退 )
八段 有森浩三 ( 2025年5月15日引退 )
2023年度引退予定者 (現役継続中) |
七段 川上猛 ( 引退日未定 / 第38期竜王戦 5組在籍、4組昇級の場合は現役継続、引退日は2025年度以降)
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日本将棋連盟所属(現役棋士 171名 / 2025年度引退者 5名、2025年7月10日時点) △は2025年度の昇段(期中の昇段月。月表記なしは期首4/01付)。引退者の(日付)は引退日。 これまでの引退棋士・退会者についてはTemplate:日本将棋連盟引退棋士参照。詳細は将棋棋士一覧を参照。2026年度 >> |
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竜王 | |
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1組 【 ▼降級 4名 】 | |
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2組
| |
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3組
| |
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4組
| |
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5組
|
【在籍 31名(棋士30名・奨励会員1名) / 定員 32名 (欠員1) 】
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6組 【 △昇級 5名 】 |
| 女流棋士 | |
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アマチュア |
- 森下裕也アマ
- 荒田敏史アマ
- 関矢寛之アマ
- 竹内広也アマ
- (6組参加4名)
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奨励会員 |
- 山下数毅(三段、5組在籍)
- 齊藤優希(三段、6組参加、2025年4月四段昇段)
- (5組、6組参加各1名、計2名)
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次期から出場 |
【2025年04月昇段者】(2名):
齊藤優希(第38期は三段として出場)、炭﨑俊毅(第39期からの出場)
【2025年10月昇段者】(2-4名):(いずれも第39期からの出場)
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★挑戦者 / ◎本戦出場 / △次期昇級 / ▼次期降級 / 初 初参加棋士(棋士として初参加) / 詳細については将棋棋士の在籍クラスを参照。 |
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名人 | |
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A級 | |
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B級1組 | |
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B級2組 | |
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C級1組 | |
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C級2組 | |
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フリー クラス
|
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次期から 出場
|
フリークラス 昇級者 | |
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奨励会三段リーグ 上位者 |
- 2025年10月1日昇段者(2-4名)
- 2026年4月1日昇段者(2-3名)
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先頭の数字は順位(名人、フリークラス以外)/ フリークラスの(数字)は在籍可能残り年数(2025年度開始時点) B級2組 - C級2組の * は降級点の数(B級2組・C級1組は降級点2回で降級、C級2組は降級点3回で降級) 詳細については将棋棋士の在籍クラスを参照 |
将棋大賞 |
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1970年代 | |
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1980年代 | |
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1990年代 | |
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2000年代 | |
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2010年代 | |
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2020年代 | |
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前年度の活躍が対象 |
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1970年代 | |
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1980年代 | |
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1990年代 | |
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2000年代 | |
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2010年代 | |
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2020年代 | |
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前年度の活躍が対象 |
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叡王戦創設前 |
第1回 |
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第2回 |
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第3回 |
棋士 | |
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コンピュータ |
- 習甦 (先鋒)
- やねうら王 (次鋒)
- YSS (中堅)
- ツツカナ (副将)
- ponanza (大将)
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FINAL |
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叡王戦創設後 |
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関連項目 | |
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太字は勝者 |