山本 博志(やまもと ひろし、1996年8月13日[1] - )は、将棋棋士。小倉久史門下。棋士番号は316[1]。東京都江東区出身[1]。東京都立白鷗高等学校卒業[2]。
棋歴
小学1年の時、父親に教わって将棋を始める[3]。
小学4年時に小倉久史門下となり、関東研修会を経て6年時の2008年3月に関東奨励会入会[3]。
一時は2級への降級を経験するも、2015年9月、三段昇段。
2016年度前期の第59回奨励会三段リーグでは、この期で13勝5敗で四段昇段した藤井聡太から勝ち星を挙げた5人のうちの1人が山本だった[4][5]。
2018年9月2日、第63回奨励会三段リーグで13勝5敗の成績として本田奎に次ぐ2位となり、四段昇段を決める[4][6]。
プロ入り後
2019年度、プロデビュー後は第29期銀河戦で活躍。予選を2連勝で突破し、本戦ブロックも7連勝の最多勝で突破。決勝トーナメントに進出した(1回戦で菅井竜也に敗退)。
2020年度、第70回NHK杯で予選を突破し、本戦に初出場。1回戦では近藤誠也に勝利した(2回戦で屋敷伸之に敗退)。
棋風
- 得意戦法はノーマル三間飛車。プロ入り時には「しばらくは三間飛車で頑張ってみて活躍したい」との抱負を述べている[4]。
人物
エピソード
- 奨励会三段としては異例の著書となる『三間飛車新時代』を師匠の小倉久史との共著で執筆している。奨励会員から「立ち読みしました。買わないけど」と冗談を言われたという[4]。
- 2019年10月1日にプロ入りした石川優太も、山本と同様に三間飛車を愛用しているが、四段昇段時のインタビューにて「山本博志さんの三間飛車を参考にしています」と語っている[16]。
- 2020年1月9日に行われた第78期順位戦C級2組瀬川晶司戦において山本の手番で離席した瀬川が席に戻った後、まだ山本の手番にもかかわらず駒を持ち二手指しの反則を犯しそうになったが、山本の制止により事なきを得たというエピソードが瀬川のtwitterで語られている(対局結果は瀬川勝ち)。局後に侘びた瀬川に対して山本は「こんなことで勝っても仕方がないので」と話したという[17][18]。
- 2020年11月24日の第29期銀河戦本戦黒田尭之戦で、先手の黒田の初手▲6八玉に対し、少考の末に挑発と判断して△8四歩と指し、慣れない居飛車を採用した[19]。対局は63手で山本が敗れた[20]。
著作
昇段履歴
昇段規定は、将棋の段級 を参照。
- 研修会(関東研修会)
_______
- 2006年11月00日 : D2クラス [21]
- 2007年02月00日 : D1クラス [22]
- 2007年03月00日 : C2クラス [22]
- 2007年07月00日 : C1クラス [22]
|
- 奨励会(関東奨励会)
(5級 - 二段)
- 2008年05月00日 : 5級 [24]
- 2009年05月00日 : 4級 [25]
- 2009年10月00日 : 3級 [26]
- 2009年11月00日 : 2級 [26]
- 2010年10月00日 : 1級 [27]
- 2011年10月00日 : 2級(降級)[28]
- 2012年11月00日 : 1級(再昇級)[29]
- 2013年06月00日 : 初段 [30]
- 2013年10月00日 : 二段 [31]
|
- 2015年09月00日 : 三段(第58回奨励会三段リーグ戦〈2015年度後期〉からリーグ参加)[1][32]
- 2018年10月01日 : 四段(第63回奨励会三段リーグ戦成績2位) = プロ入り [1]
- 四段昇段後
主な成績
在籍クラス
順位戦・竜王戦の在籍クラスの年別一覧
開始 年度
|
(出典)順位戦
|
(出典)竜王戦
|
期
|
名人
|
A級
|
B級
|
C級
|
0
|
期
|
竜王
|
1組
|
2組
|
3組
|
4組
|
5組
|
6組
|
決勝 T
|
|
1組
|
2組
|
1組
|
2組
|
2018
|
77
|
四段昇段前
|
32
|
|
|
|
|
|
|
6組
|
--
|
1-1/昇3-1
|
2019
|
78
|
|
|
|
|
|
C250
|
5-5
|
33
|
|
|
|
|
|
|
6組
|
--
|
0-1/昇0-1
|
2020
|
79
|
|
|
|
|
|
C229
|
7-3
|
34
|
|
|
|
|
|
|
6組
|
--
|
1-1/昇0-1
|
2021
|
80
|
|
|
|
|
|
C211
|
7-3
|
35
|
|
|
|
|
|
|
6組
|
--
|
0-1/昇5-1
|
2022
|
81
|
|
|
|
|
|
C214
|
7-3
|
36
|
|
|
|
|
|
|
6組
|
--
|
1-1/昇0-1
|
2023
|
82
|
|
|
|
|
|
C209
|
5-5
|
37
|
|
|
|
|
|
|
6組
|
--
|
0-1/昇8-0
|
2024
|
83
|
|
|
|
|
|
C222
|
-
|
38
|
|
|
|
|
|
5組
|
|
--
|
-
|
順位戦、竜王戦の 枠表記 は挑戦者。右欄の数字は勝-敗(番勝負/PO含まず)。 順位戦の右数字はクラス内順位 ( x当期降級点 / *累積降級点 / +降級点消去 ) 順位戦の「F編」はフリークラス編入 /「F宣」は宣言によるフリークラス転出。 竜王戦の 太字 はランキング戦優勝、竜王戦の 組(添字) は棋士以外の枠での出場。
|
年度別成績
公式棋戦成績(奨励会当時)
年度 |
対局数 |
勝数 |
負数 |
勝率 |
(出典)
|
2016年度
|
1 |
1 |
0 |
1.0000 |
[38]
|
2017年度
|
3 |
1 |
2 |
0.3333 |
[39]
|
2018年度
|
1 |
0 |
1 |
0.0000 |
[40]
|
通算
|
5 |
2 |
3 |
0.4000 |
|
2018年10月1日 四段昇段 四段昇段前の成績(棋士通算成績の合算対象外)
|
公式棋戦成績(四段昇段後)
年度
|
対局数 |
勝数 |
負数 |
勝率 |
(出典)
|
通算成績
|
2018年度
|
8 |
3 |
5 |
0.3750 |
[41]
|
対局数 |
勝数 |
負数 |
勝率 |
(出典)
|
2019年度
|
45 |
29 |
16 |
0.6444 |
[42]
|
53 |
32 |
21 |
|
|
2020年度
|
37 |
18 |
19 |
0.4864 |
[43]
|
90 |
50 |
30 |
|
|
2018-2020 (小計)
|
90 |
50 |
40 |
|
|
通算成績
|
年度
|
対局数 |
勝数 |
負数 |
勝率 |
(出典)
|
対局数 |
勝数 |
負数 |
勝率 |
(出典)
|
2021年度
|
36 |
22 |
14 |
0.6111 |
[44]
|
126 |
72 |
54 |
0.5714 |
[45]
|
2022年度
|
43 |
27 |
16 |
0.6279 |
[46]
|
169 |
99 |
70 |
0.5857 |
[47]
|
2023年度
|
31 |
13 |
18 |
0.4193 |
[48]
|
200 |
112 |
88 |
0.5600 |
[49]
|
2021-2023 (小計)
|
110 |
62 |
48 |
|
|
通算
|
200 |
112 |
88 |
0.5600 |
[49]
|
2023年度まで
|
脚注
注釈
- ^ 宮本広志には「もっち」、小林裕士は「デカコバ」など。
- ^ a b 2023年3月31日までの通算成績は「99勝70敗」[34]。2023年4月17日までの対局結果は1局(1勝0敗)[35]で、五段昇段日の2023年4月17日時点での通算成績は「100勝70敗」。
出典
外部リンク
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タイトル 保持者 【7名】 |
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九段 【27名】 (引退1名) |
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八段 【34名】 (引退2名) |
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七段 【45名】 (引退2名) |
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六段 【30名】 |
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五段 【19名】 |
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四段 【14名】 | 2025年04月1日付 昇段者 | |
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2025年10月1日付 昇段者 | |
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2025年度 引退者 【4名】 |
九段 福崎文吾 ( 2025年4月22日引退 )
七段 木下浩一 ( 2025年4月23日引退 )
七段 増田裕司 ( 2025年4月23日引退 )
八段 長沼洋 ( 2025年5月1日引退 )
八段 有森浩三 ( 2025年5月15日引退 )
2023年度引退予定者 (現役継続中) |
七段 川上猛 ( 引退日未定 / 第38期竜王戦 5組在籍、4組昇級の場合は現役継続、引退日は2025年度以降)
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日本将棋連盟所属(現役棋士 171名 / 2025年度引退者 5名、2025年7月10日時点) △は2025年度の昇段(期中の昇段月。月表記なしは期首4/01付)。引退者の(日付)は引退日。 これまでの引退棋士・退会者についてはTemplate:日本将棋連盟引退棋士参照。詳細は将棋棋士一覧を参照。2026年度 >> |
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竜王 | |
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1組 【 ▼降級 4名 】 | |
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2組
| |
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3組
| |
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4組
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5組
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【在籍 31名(棋士30名・奨励会員1名) / 定員 32名 (欠員1) 】
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6組 【 △昇級 5名 】 |
| 女流棋士 | |
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アマチュア |
- 森下裕也アマ
- 荒田敏史アマ
- 関矢寛之アマ
- 竹内広也アマ
- (6組参加4名)
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奨励会員 |
- 山下数毅(三段、5組在籍)
- 齊藤優希(三段、6組参加、2025年4月四段昇段)
- (5組、6組参加各1名、計2名)
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次期から出場 |
【2025年04月昇段者】(2名):
齊藤優希(第38期は三段として出場)、炭﨑俊毅(第39期からの出場)
【2025年10月昇段者】(2-4名):(いずれも第39期からの出場)
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★挑戦者 / ◎本戦出場 / △次期昇級 / ▼次期降級 / 初 初参加棋士(棋士として初参加) / 詳細については将棋棋士の在籍クラスを参照。 |
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名人 | |
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A級 | |
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B級1組 | |
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B級2組 | |
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C級1組 | |
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C級2組 | |
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フリー クラス
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次期から 出場
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フリークラス 昇級者 | |
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奨励会三段リーグ 上位者 |
- 2025年10月1日昇段者(2-4名)
- 2026年4月1日昇段者(2-3名)
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先頭の数字は順位(名人、フリークラス以外)/ フリークラスの(数字)は在籍可能残り年数(2025年度開始時点) B級2組 - C級2組の * は降級点の数(B級2組・C級1組は降級点2回で降級、C級2組は降級点3回で降級) 詳細については将棋棋士の在籍クラスを参照 |